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アクシデンツ!!
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地下通路の暗い穴の中に、ほんのりとした明かりがともった。
「ユーノス、ユーノスなの??」
私が呼びかけると、「すみません、遅くなりました」と、ユーノスが側抗から姿を現した。
ユーノス、無事だった!!
良かった……!!!
私は安堵で床に座り込んだ。
「レンタール、ユーノスが戻ってきたよ?」
私がレンタールを振り向くと、レンタールも「ようございました」とほっとした表情を浮かべていた。
それからまた両手を突っ張りながら地下抗から地上へと上がってきたユーノスは、全身が泥や砂で真っ白になっていた。
「まぁぁ、ユーノス様!!
それではせっかくきれいにしたお部屋が汚れてしまいます!!
先に湯あみをお済ませくださいませ!!」
「っあ! 申し訳ありません」
ユーノスの姿に目を吊り上げたレンタールに、ユーノスはあわてて小さい浴室へと逃げ込んだ。
もっともこの部屋のバスタブは随分小さいバスタブだから、ユーノスには半身浴になるだろうけど。
レンタールはおとなしく浴室へと向かったユーノスにふっ……と目を細めて「夕食を召し上がりながらお話をお窺うことにいたしましょう。準備してまいります」と、キッチンへと向かう。
私はふと、あ、ユーノス、着替えがない!! と思いついて、慌ててまだ荷解きしていない行李の前へと向かった。
ユーノスのためにレンタールがお湯の準備をしていたけど、着替えの準備をする前にユーノス帰ってきたから。
身体をふくタオルもまだ置いてなかったかも……!!!
何も持たずにお風呂に行ったから、きっと慌てちゃう!!
声をかけて、ドアの前に置いたらいいよね??
そう考えた私は、ユーノスの荷物の中から適当に衣服を引っ張り出し、準備したタオルと重ねて、浴室へと向かった。
「ユ…」
声をかけようと扉の前に立った瞬間、浴室のドアが内側から、「バンッ」と、勢いよく開け放たれた。
「……あっ。
ユーノス…………。
これ、着替え……」
私は持っていた着替えとタオルをユーノスに差し出した。
ユーノスは無言でそれを受け取って。
私は回れ右をして、部屋へと戻った。
「……………………………」
てこてこてこ。
部屋にある大きなベットまで歩いて行って、ポスっっ!! て倒れ込む。
……………………………はだか…………………。
……………………………ユーノス、はだかだった。
「………ぅにゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
髪から水がぽたぽた落ちて、それが筋肉ムキムキの胸にてんてんって落ちていって、それから全然ぷにぷにしてない硬そうなお腹まで、つーって滴が流れていって、それから………それから!!! なんか!!! なんか!!!
良く分からなかったけど、なんかぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!
私はバタバタと脚をばたつかせながら、ベットの上を転がりまわる。
恥ずかしい!!!
恥ずかしいよ!!!
私、ユーノスの裸見ちゃったよ!!!!!
裸を見られて恥ずかしいのはユーノスの方かもしれないけど。
とにかく恥ずかしくて仕方ない。
「うぅぅぅぅぅぅ!!!!!!」
顔がカッカして火が出そうだし、胸がドキドキして止まらない!!!!!
頭の中がぐるぐるして息が切れて、隠れるようにシーツに体を巻き付けた。
しばらくすると、ゆっくり『キーッ』って音を立てながら、恐る恐る開けましたって感じで、浴室のドアが開く。
「………で……殿下」
ユーノスが項垂れながら姿を現した。
「その………申しわけ……ありません………。
お見苦しいものを………」
お見苦しいとかわからないけど……。
すっごく恥ずかしくて……ユーノスのこと見れなかった。
私はシーツの中に頭までかぶって返事をする。
「………っ……いいよっ!!
別に!!!
……ユーノスが悪いわけじゃないもん!!!
……チョット…………ビックリしただけだから!!!」
本当は、チョットじゃないけど……。
だって、ユーノスの、体………うわわぁぁぁぁぁぁ!!!!!
やだぁぁぁぁぁ!!!!!
また思い出しちゃった………!!!!!!
「…………一体何があったんですか?」
夕食の席に着いたけど、お互いに顔を見ようとしない私とユーノスに、レンタールは不思議そうに見つめている。
「何もっ!! 何もないよ??
何もないよねっ!!
ユーノス!!」
「っぁ! は、はい……何も」
そぉ!!!
そぉだよ!!!!
私はなーんにも!!!!
見てない!!!
ないったら、ない!!!!
私は必死にそう言い聞かせて、(まだ直視はできないけど)少しユーノスの方に顔を向けて、「そっ、そう言えば、地下の通路はどうだったの??」と、話をそらした。
それで、ユーノスは少しせき込んだけど、深呼吸して息を整えてから話し始めた。
「は、はい。
通路はずっとまっすぐに続いておりました。
一番狭いところでも、膝がつくくらいで進めるようになっておりまして、1時間ほど進んだところで行き止まりになっていました」
「行き止まり?」
「はい。
そう思ったのですが、松明の炎が揺らいでいることに気付きまして、壁をよく調べてみるとなにやら境目が入っておりました。
その場所を押したり引いたりしているうちに、壁が動いて外へと出られる入り口が出現いたしました」
おーー!!!!
なんか、ドキドキしてきたよ?
それで、それで??
「それでいったいどこにつながっていたの?」
「外に出ますと、入り口にはツタが生い茂っており、一見するとそこに入り口があるとは分からぬ構造になっておりました。
ツタをかき分けますと崖の中腹につながっておりましたので、場所を確かめるために眼下に見えた沢へと降りていきました」
「……沢??
川が有ったの???
………じゃあ、王宮の中じゃないってこと??」
「はい……。
あの地下道はおそらく……王家の者が抜け道として作られた地下道に違いありません。
かなり頑丈に作られておりましたし、それに帰るときに気付いたのですが、向こうの入り口にベリアモルゼ王家の不死鳥らしき紋章が刻み付けられておりました」
「そっか、不死鳥の紋はたぶん三百年以上前から使われているから、もしかしたら、相当古い抜け道かも……」
「さ……ようで、ございますか……!
……それから……沢を少し下りますと、宮殿を取り囲む城壁が見えました」
「城壁が………!
あっ……!!!
そういえば!!!
………べリアモルゼの昔話の中に、王都で反乱があったときに秘密の抜け穴から逃げて助かった王子がそのあと王様になったって話があったよね???
そうだよ!!!
クラウス王子と黒いオオカミって、昔話!!!
クラウス王子は命からがら王宮を抜け出したんだけど、お供はたった二人だけ。
逆賊に捕まりそうになったところを黒いオオカミに助けられるんだよ!!!
百年位前、ベリアモルゼのヒュドラ王が物語に登場する抜け道を王宮中探したけど見つからなくて、結局物語の中の抜け道は、架空のものだって言われたんだよね!!
でも抜け道がホントならもしかしたら黒いオオカミも本当かもしれないよ!!!!
黒いオオカミは神様のつかいっていわれてて……。
……あれ?
………知らない???
二人とも……??」
ぽかーんと口を開けるユーノスとレンタールに、私は恥ずかしくなって口を閉じた。
私って、本の話になると、ついつい夢中になっちゃうから、すぐカルディア兄さんやレンタールが呆れちゃんだよね??
「……殿下はベリアモルゼの昔話にも詳しいんですね?」
「……そーかな???
たまたま、だと思うよ???」
子供の頃の楽しみって、本を読むことぐらいだったし。
「ごめんね、話の腰を折って……?」
「いいえ……話はだいたい終わりましたから」
「でも……帰ってくるのずいぶん遅かったよね???」
私がそう言うと、「あ、それは……少々お待ちください」と、ユーノスはナプキンで口を拭うと慌てて席を立った。
戻ってきたユーノスが持ってたのは。
「わぁ、ランダルの種!!!!!
ネガルの実も!!!!
すごい!!!
どうしたの????」
「……帰る途中で、沢べりに自生してるのを見つけたのです。
その、殿下がもしかするとお庭に植えられるかと思い………」
「うん!!!!
美味しいお野菜、いっぱい作るね!!!
わーい!!!
嬉しい!!!!
ユーノス大好き!!!!
ありがとぉ!!!」
ユーノスの大きな掌に乗っている野菜の種を見た私は、「さっそくお庭に畑作って、種まいて……夏になったら大きくなって……!!! うわーい美味しく作るね!!!」と、浮き浮きと胸を高鳴らせ、さっきのことなどすっかり忘れて満面の笑顔で手を伸ばすのだった。
「ユーノス、ユーノスなの??」
私が呼びかけると、「すみません、遅くなりました」と、ユーノスが側抗から姿を現した。
ユーノス、無事だった!!
良かった……!!!
私は安堵で床に座り込んだ。
「レンタール、ユーノスが戻ってきたよ?」
私がレンタールを振り向くと、レンタールも「ようございました」とほっとした表情を浮かべていた。
それからまた両手を突っ張りながら地下抗から地上へと上がってきたユーノスは、全身が泥や砂で真っ白になっていた。
「まぁぁ、ユーノス様!!
それではせっかくきれいにしたお部屋が汚れてしまいます!!
先に湯あみをお済ませくださいませ!!」
「っあ! 申し訳ありません」
ユーノスの姿に目を吊り上げたレンタールに、ユーノスはあわてて小さい浴室へと逃げ込んだ。
もっともこの部屋のバスタブは随分小さいバスタブだから、ユーノスには半身浴になるだろうけど。
レンタールはおとなしく浴室へと向かったユーノスにふっ……と目を細めて「夕食を召し上がりながらお話をお窺うことにいたしましょう。準備してまいります」と、キッチンへと向かう。
私はふと、あ、ユーノス、着替えがない!! と思いついて、慌ててまだ荷解きしていない行李の前へと向かった。
ユーノスのためにレンタールがお湯の準備をしていたけど、着替えの準備をする前にユーノス帰ってきたから。
身体をふくタオルもまだ置いてなかったかも……!!!
何も持たずにお風呂に行ったから、きっと慌てちゃう!!
声をかけて、ドアの前に置いたらいいよね??
そう考えた私は、ユーノスの荷物の中から適当に衣服を引っ張り出し、準備したタオルと重ねて、浴室へと向かった。
「ユ…」
声をかけようと扉の前に立った瞬間、浴室のドアが内側から、「バンッ」と、勢いよく開け放たれた。
「……あっ。
ユーノス…………。
これ、着替え……」
私は持っていた着替えとタオルをユーノスに差し出した。
ユーノスは無言でそれを受け取って。
私は回れ右をして、部屋へと戻った。
「……………………………」
てこてこてこ。
部屋にある大きなベットまで歩いて行って、ポスっっ!! て倒れ込む。
……………………………はだか…………………。
……………………………ユーノス、はだかだった。
「………ぅにゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
髪から水がぽたぽた落ちて、それが筋肉ムキムキの胸にてんてんって落ちていって、それから全然ぷにぷにしてない硬そうなお腹まで、つーって滴が流れていって、それから………それから!!! なんか!!! なんか!!!
良く分からなかったけど、なんかぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!
私はバタバタと脚をばたつかせながら、ベットの上を転がりまわる。
恥ずかしい!!!
恥ずかしいよ!!!
私、ユーノスの裸見ちゃったよ!!!!!
裸を見られて恥ずかしいのはユーノスの方かもしれないけど。
とにかく恥ずかしくて仕方ない。
「うぅぅぅぅぅぅ!!!!!!」
顔がカッカして火が出そうだし、胸がドキドキして止まらない!!!!!
頭の中がぐるぐるして息が切れて、隠れるようにシーツに体を巻き付けた。
しばらくすると、ゆっくり『キーッ』って音を立てながら、恐る恐る開けましたって感じで、浴室のドアが開く。
「………で……殿下」
ユーノスが項垂れながら姿を現した。
「その………申しわけ……ありません………。
お見苦しいものを………」
お見苦しいとかわからないけど……。
すっごく恥ずかしくて……ユーノスのこと見れなかった。
私はシーツの中に頭までかぶって返事をする。
「………っ……いいよっ!!
別に!!!
……ユーノスが悪いわけじゃないもん!!!
……チョット…………ビックリしただけだから!!!」
本当は、チョットじゃないけど……。
だって、ユーノスの、体………うわわぁぁぁぁぁぁ!!!!!
やだぁぁぁぁぁ!!!!!
また思い出しちゃった………!!!!!!
「…………一体何があったんですか?」
夕食の席に着いたけど、お互いに顔を見ようとしない私とユーノスに、レンタールは不思議そうに見つめている。
「何もっ!! 何もないよ??
何もないよねっ!!
ユーノス!!」
「っぁ! は、はい……何も」
そぉ!!!
そぉだよ!!!!
私はなーんにも!!!!
見てない!!!
ないったら、ない!!!!
私は必死にそう言い聞かせて、(まだ直視はできないけど)少しユーノスの方に顔を向けて、「そっ、そう言えば、地下の通路はどうだったの??」と、話をそらした。
それで、ユーノスは少しせき込んだけど、深呼吸して息を整えてから話し始めた。
「は、はい。
通路はずっとまっすぐに続いておりました。
一番狭いところでも、膝がつくくらいで進めるようになっておりまして、1時間ほど進んだところで行き止まりになっていました」
「行き止まり?」
「はい。
そう思ったのですが、松明の炎が揺らいでいることに気付きまして、壁をよく調べてみるとなにやら境目が入っておりました。
その場所を押したり引いたりしているうちに、壁が動いて外へと出られる入り口が出現いたしました」
おーー!!!!
なんか、ドキドキしてきたよ?
それで、それで??
「それでいったいどこにつながっていたの?」
「外に出ますと、入り口にはツタが生い茂っており、一見するとそこに入り口があるとは分からぬ構造になっておりました。
ツタをかき分けますと崖の中腹につながっておりましたので、場所を確かめるために眼下に見えた沢へと降りていきました」
「……沢??
川が有ったの???
………じゃあ、王宮の中じゃないってこと??」
「はい……。
あの地下道はおそらく……王家の者が抜け道として作られた地下道に違いありません。
かなり頑丈に作られておりましたし、それに帰るときに気付いたのですが、向こうの入り口にベリアモルゼ王家の不死鳥らしき紋章が刻み付けられておりました」
「そっか、不死鳥の紋はたぶん三百年以上前から使われているから、もしかしたら、相当古い抜け道かも……」
「さ……ようで、ございますか……!
……それから……沢を少し下りますと、宮殿を取り囲む城壁が見えました」
「城壁が………!
あっ……!!!
そういえば!!!
………べリアモルゼの昔話の中に、王都で反乱があったときに秘密の抜け穴から逃げて助かった王子がそのあと王様になったって話があったよね???
そうだよ!!!
クラウス王子と黒いオオカミって、昔話!!!
クラウス王子は命からがら王宮を抜け出したんだけど、お供はたった二人だけ。
逆賊に捕まりそうになったところを黒いオオカミに助けられるんだよ!!!
百年位前、ベリアモルゼのヒュドラ王が物語に登場する抜け道を王宮中探したけど見つからなくて、結局物語の中の抜け道は、架空のものだって言われたんだよね!!
でも抜け道がホントならもしかしたら黒いオオカミも本当かもしれないよ!!!!
黒いオオカミは神様のつかいっていわれてて……。
……あれ?
………知らない???
二人とも……??」
ぽかーんと口を開けるユーノスとレンタールに、私は恥ずかしくなって口を閉じた。
私って、本の話になると、ついつい夢中になっちゃうから、すぐカルディア兄さんやレンタールが呆れちゃんだよね??
「……殿下はベリアモルゼの昔話にも詳しいんですね?」
「……そーかな???
たまたま、だと思うよ???」
子供の頃の楽しみって、本を読むことぐらいだったし。
「ごめんね、話の腰を折って……?」
「いいえ……話はだいたい終わりましたから」
「でも……帰ってくるのずいぶん遅かったよね???」
私がそう言うと、「あ、それは……少々お待ちください」と、ユーノスはナプキンで口を拭うと慌てて席を立った。
戻ってきたユーノスが持ってたのは。
「わぁ、ランダルの種!!!!!
ネガルの実も!!!!
すごい!!!
どうしたの????」
「……帰る途中で、沢べりに自生してるのを見つけたのです。
その、殿下がもしかするとお庭に植えられるかと思い………」
「うん!!!!
美味しいお野菜、いっぱい作るね!!!
わーい!!!
嬉しい!!!!
ユーノス大好き!!!!
ありがとぉ!!!」
ユーノスの大きな掌に乗っている野菜の種を見た私は、「さっそくお庭に畑作って、種まいて……夏になったら大きくなって……!!! うわーい美味しく作るね!!!」と、浮き浮きと胸を高鳴らせ、さっきのことなどすっかり忘れて満面の笑顔で手を伸ばすのだった。
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