ねこさんは、トレジャーハンター!?

豆井悠

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110 経過観察はオーライ!?

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「あー、その後どうかね?」

 ねこさんが退院してから一週間が過ぎていた。

「はい、特に変わった様子はないのねー」

 経過観察のための診察が、滞りなく進んでいく。

「ふむ‥‥‥」

 首からかけている聴診器を手に取ると、老先生は患者の胸にぺたぺたとあてがった。

「ひょ、ほほ、ふほーっ!?」

 ひゃっこい刺激にたまらず口から声が出てしまうねこさん。

「ん? なんだー、この音は?」

 ペルシャ先生の眉間のシワが深くなった。

 ぺたぺたぺた‥‥‥。

「ふひょ、おひょ、ぴょぇっ!?」

「んんー? はて‥‥‥チンチラくんこの音は‥‥‥?」

「先生、恐らくねこさんの声かと‥‥‥」

 真顔で振り向く老先生に、ナースが指摘した。

「んー?」

 ぺた‥‥‥!?

「おほっ!?」

 ぺたた‥‥‥!?

「や、やめてなのねー!?」

「‥‥‥おおっ!?」

 素で驚いた、という表情がチンチラを捉える。

「‥‥‥」

 彼女は何も言わずに柔らかい笑顔を返した。

「で、先生、経過はいかがでしたか?」

「うむ、問題なーし」

 ペルシャ先生から、これでもかと太鼓判が押された。

「あー、また何かあったら来て頂戴ねー」

「良かったですね、ねこさん!」

 二人の笑顔に笑顔で答える。

「ありがとうございました、なのねー!」

 そして、ねこさんはしっかりとした足取りで、帰路につくのだった。
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