ねこさんは、トレジャーハンター!?

豆井悠

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117 おむすびを追って

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「ま、待ってーなのねー!」

 咄嗟にねこさんが猛ダッシュでおむすびを追う。

『あ、ご主人無理するな!』

 ネコサンの忠告もむなしく、ぐんぐんとスピードが上がっていった。

「ふ、ふおー!」

 ころころころころりーん!

 ずだだだだだーっ!

 それでもおむすびには届かない。それどころかぐんぐんとその差は開くばかり。

「ここ、こなくそーっ!」

 もう一段ギアを上げたところで、悲劇は起きた。

「あっ‥‥‥!?」

 ちょいーん、と右足が若干出っ張っていた岩にぶつかったのだ。

「‥‥‥」

 スローモーションのように景色が流れる。続いて全身を衝撃が襲った。

 ごろごろごろごろ‥‥‥!

 だが、猫特有の柔らかい体がその衝撃を吸収し、そのまま丸くなって転がり始めた!

「んぎゃあああぁああぁあっ!?」

 閑静な丘陵に、ねこさんの叫び声が響く。

『まずいぞ、その先は‥‥‥!』

 颯爽とおむすびを抜き去ったねこ玉が、崖から投げ出された。

「‥‥‥ふあ」

 一瞬、無重力を感じた。

「あーれー」

 そして、谷底へ消えていくねこさんだった‥‥‥。
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