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156 食欲の秋
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ねこさんたちが格ゲーで盛り上がった数日後。
かりかりタウンに爽やかな風が吹いていた。
「あー、やっぱり秋はいいのねー」
『そうだな、ご主人』
じめじめとした湿気もうだるような熱気もなくなったアパートの六畳間に、二人は寝ころんでいた。
「こうなると、やっぱり食欲が出てくるのねー」
『ご主人の秋は、食欲の秋か』
「なのねー」
穏やかな空気が流れる。
(え!? 食欲の……秋……)
そんな中、人一倍食事に対して執着心のあるリースが、ごくりと喉を鳴らした、ように感じた。
『よし、では今日は、秋の味覚を収穫しに近くの山にでも行くとするか』
「いいのねー」
(わ、私も行くわ!)
『ああ』
「それじゃあみんなで──」
めずらしく乗り気なオーブが、激しく明滅を繰り返していた。
(善は急げね! 転移!!)
『あ、こら! リース!?』
「な、なのねー!?」
リースから光が溢れ出す。それが一気に膨れ上がったかと思うと、キラキラと霧散して、騒がしかった六畳間に静寂が訪れた……。
『……な、何事ですかい?』
三人はリースの転移魔法により、かつぶし山のぶちが守るダンジョンに飛んでいた。
『いや、リースに言ってくれ』
「そうなのね……」
『わかりやした……が、その前に兄貴とご主人……いつまであっしの上に乗っているつもりで?』
見れば、ぶちの小柄な体の上に、ねこさん&ネコサンが覆いかぶさっていた。
『お? こいつはすまない』
「気づかなかったのねー」
そそくさと立ち上ると、ぺこりと一礼してそのまま歩きだした。
『よし、では行くか』
「なのねー!」
(果物に~、きのこに~、ジビエなんかもいいわね!)
『あ、兄貴! 今は──』
『ん? なんだよぶち? 謝っただろう?』
『そうじゃなくてですね──』
「ぶちも一緒にいくのね!」
『いや、だから──』
(ああもう、うっさいわねー)
何かを伝えようと必死なぶちを、リースが魔力の手でつかみ上げた。
(私が運んであげるわよ!)
『違いやす! あ、ま、やめてえ!』
四人は勢いよくダンジョンの外に出て……。
ひゅごー!
「あ……」
『え?』
(あら?)
『だからあっしの話を聞けと……』
荒れ狂う吹雪が、一瞬でねこさんたちを氷漬けにした。
そう、山間部の秋は一瞬で終わっていて、既に冬が到来していたのだ……。
かりかりタウンに爽やかな風が吹いていた。
「あー、やっぱり秋はいいのねー」
『そうだな、ご主人』
じめじめとした湿気もうだるような熱気もなくなったアパートの六畳間に、二人は寝ころんでいた。
「こうなると、やっぱり食欲が出てくるのねー」
『ご主人の秋は、食欲の秋か』
「なのねー」
穏やかな空気が流れる。
(え!? 食欲の……秋……)
そんな中、人一倍食事に対して執着心のあるリースが、ごくりと喉を鳴らした、ように感じた。
『よし、では今日は、秋の味覚を収穫しに近くの山にでも行くとするか』
「いいのねー」
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『ああ』
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めずらしく乗り気なオーブが、激しく明滅を繰り返していた。
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リースから光が溢れ出す。それが一気に膨れ上がったかと思うと、キラキラと霧散して、騒がしかった六畳間に静寂が訪れた……。
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三人はリースの転移魔法により、かつぶし山のぶちが守るダンジョンに飛んでいた。
『いや、リースに言ってくれ』
「そうなのね……」
『わかりやした……が、その前に兄貴とご主人……いつまであっしの上に乗っているつもりで?』
見れば、ぶちの小柄な体の上に、ねこさん&ネコサンが覆いかぶさっていた。
『お? こいつはすまない』
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そそくさと立ち上ると、ぺこりと一礼してそのまま歩きだした。
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『ん? なんだよぶち? 謝っただろう?』
『そうじゃなくてですね──』
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何かを伝えようと必死なぶちを、リースが魔力の手でつかみ上げた。
(私が運んであげるわよ!)
『違いやす! あ、ま、やめてえ!』
四人は勢いよくダンジョンの外に出て……。
ひゅごー!
「あ……」
『え?』
(あら?)
『だからあっしの話を聞けと……』
荒れ狂う吹雪が、一瞬でねこさんたちを氷漬けにした。
そう、山間部の秋は一瞬で終わっていて、既に冬が到来していたのだ……。
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