ねこさんは、トレジャーハンター!?

豆井悠

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201 にゃんどらの今……

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「ここがワシの住居兼工房じゃよ」

 村の東はずれにある、なかなかに大きな木造平屋建ての古びた建物を、老猫が指さす。

「お庭も広いのねー」

「まあ、素材を置いておくスペースも、必要じゃからな」

 ほっほっほ、と笑いながら、玄関の引き戸をからからと開け放った。

『しかし……ここまで他の村猫には、会わなかったが……』

 ネコサンが不審そうな顔で、今来た道を振り返っていた。

「それはなあ……この村には、もう、ワシしかおらんからじゃ……」

「『え!?』」

 突然の告白に、ねこさんたちは目を白黒とさせた。

「竜使いの笛なんぞ、今の世の中では必要のない物……職業として、やっていけんのじゃ」

 さみしそうな表情で、様々な工具の置かれた机の前の椅子に、ゆっくりと腰を下ろした。

「それで……皆、都会へ出ていってしまっての……残ったのは、このじじいだけ、というわけじゃ……」

「『……』」

 力なく丸まっている猫背に、言葉がでなかった。

「とはいえ、久方ぶりのお客人じゃ。精魂込めて作らせてもらうが、地竜用の笛でいいのかい?」

 柔和な、しかし、どこかたぎったような顔だけをねこさんたちに向け、オーダーの確認をする。

『ああ、それでお願いしたい』

 そんな老猫の姿に、ネコサンも神妙に答えた。

「少し時間がかかる故、そこいらへんで……ん? あれ?」

「どうしたのねー?」

 急に慌てだした職人に、ねこさんも不安そうである。

「いや……地竜使いの笛のおおもとになる素材……潜竜木せんりゅうぼくの持ち合わせが……ないみたいじゃ……」

「それがないと、作れないのね?」

「ああ」

『なら、そいつを取ってくれば──』

「素人には無理じゃ。潜竜木は、それを掘り上げる職人のみが手にできる幻の素材……その職人たちも、とうの昔にこの村を出てしまっている……もちろんワシにも採集は無理……」

 老猫が、悔しそうに俯く。ネコサンも黙り込んだ。

 ──が。

「そうなのねー……でも、幻の素材って言うのなら、ここはトレジャーハンターの出番なのねー!」

 SSSスリーエスランクの実力者が、不敵に微笑んでいた。
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