夫の親友〜西本匡臣の日記〜

ゆとり理

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2024年3月

3月21日

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長男の怪我はかさぶたも一部残っているがだいぶ治ったようだった。
手はもう絆創膏を貼らなくても良さそうだった。
おでこの傷の周りの皮膚がかぶれてきたようなので、テープもやめておこうと思う。
幼稚園でもかぶれて痒くなった子が出てきたそうだ。

出社すると片岡さんから東は今日こっちに来るかと聞かれた。
昨日の午前中に富田さんの打ち合わせがあったので、会社にいると前坂さんが来たらしい。
見たことあるような人で、誰だか分からないが、東とは仲良さそうな話振りで、「頼まれていたもの置いていく」と、裏口にシートに包まれたものを置いていったらしい。
またスケジュールボードに予定を書き込むのを忘れてたと思いながら、多分今日は戻って来ないと思うと言うと、連絡頂戴とも言っていたそうだ。
昨日連絡すればいいのにと言うと、「きのうは東さん休みだから何とかハラスメントみたいになったら嫌だから」とのことだった。
気にしないだろうと思ったが、今は違法になるのだろう。
ヨーロッパの方でも法律で明確化したようだし。
そんな事を思いながら東に連絡すると、本体はそんなに大きくないから、そっと開けて壊れてないか確認して前坂さんに電話してほしいと頼まれた。
シートをはぎ中を見ると、予想通りの障子戸だった。
片岡さんは直接組子障子を見るのは初めてだったようで、テレビとかで見る家柄の良いお金持ちの家にあるやつだと、楽しそうにしていた。
窓に使うには横幅は気持ち短いし、縦も半分位の長さだったのでどこに使うものなのだろう。
前坂さんに、東が今日は展示会に行ったので代わりに電話したと伝えると、「上出来だろう」と誇らしげに語っていた。
わりと話好きな人なのでお気に入りのポイントや気合が入ってるところ、作り方を教えてくれた。
若い頃に組子障子を作るのに憧れていたが断念したと話すと、それで良かったんだよと残念そうに言った。
詳しく聞くと、注文数も減ってしまったし、職人も年寄りばっかりだとのことだった。
「俺ももう引退になるから今の仕事を頑張れよ」と言っていたので、まだ若いから引退の歳じゃないでしょと励ました。
しかし、今ある工房の社長が入院してしまい、跡取りがいないので年内には終わりかもしれないと元気のない声で話していた。
お礼を言って電話を切ったが、それなら仕方がないという気持ちと、諦めたくないという気持ちが半々だ。
今は、現金ですぐくれるところか、付き合いが長く信用あるところだけから仕事を受けているそうだ。

壊れたところはなさそうとメールを送ると、「サンキュー」とハート付きの返事がきた。

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