夫の親友〜西本匡臣の日記〜

ゆとり理

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2024年8月

8月16日

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長男は今日も父にどこに行こうかと声をかけていた。
俺は朝早くに妻と長女を連れてアイツの墓に行ってきた。
雨のせいで気が滅入る。
車から降り妻と長女がアイツの墓の前で何か話してたのを見て、なんとも後ろめたい気持になった。
他人から見れば違うのだろうが、妻が娘と共に夫の墓参りに来たのだと感じた。
そこに俺の居場所などないような気分だった。
俺は友達を代表して運転手として来ているのだろうかと自問自答して、意味もなく辛かった。
今まではこんな気持ちになったことはなかったのに。

朝は鶏の照焼きが出てきた。
長男はまだ肉が苦手だったようで、ふりかけご飯と味噌汁だけを食べていた。
セミの抜け殻にはもう興味がなくなったようで、昼前に近所の駄菓子屋に行ってきたそうだ。
汗と雨で濡れた麦わら帽子を母が干しているのを見て、なんでこんな雨の中行くんだよと思っていたが、長男が父を誘ったそうだ。
夜に俺が子供に頃に行っていた駄菓子屋の話をしたからだと父も楽しそうだった。
お菓子とラムネ2本を買ってきた。
長女の分だと差し出した。
駄菓子屋には父も久しぶりに行ったが値上がりがすごかったぞと驚いていた。
長女は自分で栓を開けることが出来たが、長男は床にも自分にも盛大にこぼしていた。
半分ほど減ってしまってはいたが、自分ひとりで開けれたことに満足している様子だった。

前に実家に持ってきたDVDが見つからなかった。
母か父がどこかに動かしたか、捨ててしまったのだろうか。
また写してもらうのも少し面倒だし、お金もかかるので気が重い。
違うものをDVDにしてもらおうかと思う。

午後は明日の準備をするらと陽翔と芽衣を預かった。
夕飯前には文乃が迎えに来た。

夕飯を食べたあとに長男が父と風呂に入ったタイミングで長女と散歩に行ってきた。
特に目的地があったわけではないが、小学校まで歩いてみた。
壊れて凸凹になっていたブロック塀もきれいに片付いていたし、いつもジャンプして折っていた木も手入れされていた。
近道の他人の家も塀が立っており通れなくなっていた。
元々住んでいたのは高齢の夫婦だったので、もうほかの人が住んでいるのだろうか。
学校がアイツが亡くなったあとに建て替えられたことを何気なく話すと、長女が「思い出無くなっちゃったね。」と言った。
俺も建て替えのことを母から聞いた時は、長女と全く同じことを思った。
アイツのお母さんが亡くなったと聞いた時も同じように、またアイツがひとつなくなったと思った。
長女にはアイツのことをたくさん話そうと思ったが、単なる道案内のようになってしまった。
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