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〜episode44〜
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葵が部屋を出て行ったあと、葵が去って行くぺたぺたとスリッパを擦る音だけが残った。
少しの間シーンとした間があった。
何の話をしようと迷っていると、先に口を開いたのはかずだった。
「ヒナ、こっち…来て?」
「え?あ、うん…」
かずが寝ていたベッドに近づく。
かずは上半身をしっかりと起こし、私が居る方を向いた。
「そこ、座って」
「うん、ありがとう」
言われた通りベッドの隣に座る。
「かず体調はどう?」
当たり障りのない普通な質問をした…はずだった。
何故かかずはうんともすんとも答えてくれない。
ずっと下を向いたまま。
この距離なら、聞こえていないはずはない。
「かず…?」
「…ヒナ、あのさ…」
「うん?」
少しの沈黙の後、ようやく口を開いてくれた。
「ヒナはまだ…相馬のことが好き、なの?」
「え…?急にどうしたの?」
「いいから。答えて」
そう言うと同時に真っ直ぐ、私を見つめてきた。
その表情は、暗く、光のないものだった。
かずから…目が逸らせない。
「…ごめん。まだ…」
これは私の本心。
かずのこの表情、目には嘘がつけなかった。
「…そっ、か…」
そうポツリと呟いたかずはすごく悲しそうな表情に変わる。
「だけどね、かず。“今”はかずの方が大事だよ」
「その“今”は僕が体調を崩している“今”?」
「ううん、違う。体調が治ったとしても…の“今”だよ」
「そっか…」
今度は少し嬉しそうに呟く。
だけど。
何でまた、あなたはそんな悲しそうな表情をするの?
「ヒナ、ごめん。まだヒナに言ってない、大事な話があるんだ」
「大事な…話って…?」
「これを言ってしまったら、ヒナに迷惑をかけるから…言えなかったんだ」
「大丈夫だよ…?」
「ううん、ごめん嘘ついた。本当は違う。ヒナに迷惑をかけることよりも…ヒナに嫌われることが怖かった。だから、言えなかったんだ」
「無理にとは言わない。でも…教えて欲しいな…?」
「ありがとう。その言葉で言う勇気が出たよ。話すね」
「うん」
私は時間も忘れてその話に聞き入ってしまった。
少しの間シーンとした間があった。
何の話をしようと迷っていると、先に口を開いたのはかずだった。
「ヒナ、こっち…来て?」
「え?あ、うん…」
かずが寝ていたベッドに近づく。
かずは上半身をしっかりと起こし、私が居る方を向いた。
「そこ、座って」
「うん、ありがとう」
言われた通りベッドの隣に座る。
「かず体調はどう?」
当たり障りのない普通な質問をした…はずだった。
何故かかずはうんともすんとも答えてくれない。
ずっと下を向いたまま。
この距離なら、聞こえていないはずはない。
「かず…?」
「…ヒナ、あのさ…」
「うん?」
少しの沈黙の後、ようやく口を開いてくれた。
「ヒナはまだ…相馬のことが好き、なの?」
「え…?急にどうしたの?」
「いいから。答えて」
そう言うと同時に真っ直ぐ、私を見つめてきた。
その表情は、暗く、光のないものだった。
かずから…目が逸らせない。
「…ごめん。まだ…」
これは私の本心。
かずのこの表情、目には嘘がつけなかった。
「…そっ、か…」
そうポツリと呟いたかずはすごく悲しそうな表情に変わる。
「だけどね、かず。“今”はかずの方が大事だよ」
「その“今”は僕が体調を崩している“今”?」
「ううん、違う。体調が治ったとしても…の“今”だよ」
「そっか…」
今度は少し嬉しそうに呟く。
だけど。
何でまた、あなたはそんな悲しそうな表情をするの?
「ヒナ、ごめん。まだヒナに言ってない、大事な話があるんだ」
「大事な…話って…?」
「これを言ってしまったら、ヒナに迷惑をかけるから…言えなかったんだ」
「大丈夫だよ…?」
「ううん、ごめん嘘ついた。本当は違う。ヒナに迷惑をかけることよりも…ヒナに嫌われることが怖かった。だから、言えなかったんだ」
「無理にとは言わない。でも…教えて欲しいな…?」
「ありがとう。その言葉で言う勇気が出たよ。話すね」
「うん」
私は時間も忘れてその話に聞き入ってしまった。
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