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38話 目撃情報
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私たちはその後、軽く食事をすませて交代で彼を探しに行くことにした。蓮が昼寝をしている間、俊哉さんに留守番を任せ、葵ちゃんと昨夜の通りに向かう。
「ちいちゃん、居酒屋やバーは夕方からの営業だからまだ開店してないみたい。まずは、今営業しているお店を中心に聞いてまわろうか?」
「うん、お願いします」
昨夜は気が付かなかったけど、この通りにはフレンチやイタリアンなどの小さなお店も軒を連ねていて、お昼は手ごろな価格でランチを楽しめる様だ。土曜の昼下がりの今は、ランチのピークは過ぎたようでどの店もゆったりとした時間が流れていた。
「いらっしゃいませ、お二人様ですか?」
「すみません、食事じゃなくて、人を探してまして。この男性が来店しませんでしたか?」
お店の入り口で出迎えてくれたウェイターさんに葵ちゃんは人当たりの良い話し方と必殺のスマイルを繰り出してタツキ君の画像を見てもらう。
「いえ……」
「そうですか。ありがとうございました」
このやり取りをひたすら繰り返したけど、タツキ君の目撃情報は得られなかった。
「……一度家に戻って作戦会議をしよっか?」
こんな都心で人を探すのってホントに難しい事なんだ。
到底見つかる気がしない。
タツキ君は今、どうしているだろう……?
「おかえり、どうだった?」
家に戻ると俊哉さんが出迎えてくれた。
「目撃情報はゼロデス」
「そっか……。うーん……あの通りですれ違ったんなら食事に来たんだろうと思っていたけど、違うのかな……?」
俊哉さんは考え込んでしまった。
ごめんね、俊哉さん、葵ちゃん。
せっかくのお休みの日にこんな事に付き合わせてしまって。
「そうだ、ちょっと違う視点で攻めてみるか!?」
「え?」
「作戦変更だ。とりあえず、行ってみよう」
今度は葵ちゃんが留守番で俊哉さんと聞き込みに出掛ける。
「まずは、ここだ。すみませーん、ちょっとよろしいですか?」
俊哉さんが入ったのは不動産屋だった。
年配の男性が笑顔で応対してくれたけど、タツキ君は来ていないという。
「そうですか……ありがとうございました」
表通りに出ると俊哉さんは作戦を教えてくれた。
「この通りに食事に来たんじゃない可能性もあると思ってね、さあ次はここ。行こう」
俊哉さんは次は文房具屋さんへ入って行く。
それから、電気屋やコンビニなどあらゆるジャンルのお店をしらみつぶしにまわった。
「次は、ここだな」
俊哉さんは花屋のドアをあけると
「すみませーん」
と声をかけた。
「いらっしゃいませ。あれ? 佐藤先生?」
お店の奥から四十代位の女性が顔を出した。
「え? あ、小川君のお母さん! こちらは小川さんのお店でしたか……?」
小川さんは俊哉さんが受け持っている児童の保護者のようだ。
「いつも息子がお世話になっております。ところでそちらの方……もしかして、先生の彼女さん?」
「い、いやいや、この子は学生時代の友人の妹でして……小川さん、勘弁してくださいよ」
俊哉さんは困ったように頭をかいた。
「あの、私、小田桐と言います。今日は佐藤先生に人探しを手伝って貰っていて……。この人なんですが……」
小川さんにタツキ君の画像を見てもらう。
「あら、この方?……昨日いらっしゃいましたよ」
「ええっ、本当ですか!?」
まさか花屋に来ていたなんて!
想像もしていなかったからびっくりしてしまう。
「ええ……この方すごいイケメンでしょ? それに連れの女性もモデルさんみたいにお綺麗な方で。とにかく美男美女のカップルだったからすごく覚えてます」
連れの女性って……?
タツキ君、女の人と一緒だったんだ……。
突然連絡がとれなくなって心配していたのに女性と花屋で目撃されたっていうのは、いったいどういう事なんだろう?
「小川さん、二人は店内でどういう会話をしていましたか?」
「うーん、花を選んでいただけで特にこれといった会話はなかった気がするけど……」
「二人はそれからどこに行くとか話してませんでした?」
「いいえ、でもウチで花束を買ったあと、向かいのカフェに入って行きましたよ……」
カフェって……?
「そうですか! ちいちゃん、カフェに行ってみよう。小川さん、仕事中にすみませんでした。ありがとうございました」
小川さんにお礼を言い、花屋を出てカフェに向かう。
「ちいちゃん、大丈夫かい?」
俊哉さんは心配そうに私の顔をのぞき込んだ。
「うん、私は大丈夫……」
やっと掴んだ手がかり。
でも、女性に花束を買ったあとカフェに向かったっていうのは……どういう事なの?
それってまるでデートだ。
もちろん、タツキ君が女の人とデートしたっていいんだよ、私達は恋人じゃないんだから。
でも……こんな風に連絡がとれなくて私やチカさんを心配させるような人ではないはずだ。
もし、この目撃情報が他人の空似じゃなくて本人なら、彼は大変な事態に陥っているわけではないって事?
それはホントに嬉しい事なんだけど……いったいどうなっているの?
もう……分かんないよ。
タツキ君、無事なの……?
夕方のカフェは比較的すいていた。
カフェの店員さんもタツキ君の事を覚えていたけど二人はドリンクをテイクアウトしてすぐに店を出て行ったらしい。
俊哉さんは二人が買ったというテイクアウトのタピオカミルクティーを葵ちゃんの分も含めて三つ買ってくれた。
一つ受け取って歩きながら太いストローに口を付ける。
「うわ、甘くておいしい」
疲れた体に糖分が染み渡る……。
「どうする? まだ彼を探す? もう少し近くの店に聞いてまわってもいいけど……」
正直、私はもう疲れてしまっていた。
少し考える時間が欲しい。
「いえ……今日はもうこれ以上は……」
私自身、理解が追い付かないのだ。
「あの、俊哉さん、このこと葵ちゃんには言わないで貰えませんか?」
実は私、状況が把握できなくて困惑してはいるけど、タツキ君が女性といるかもってことには、そうショックを受けてない。
タツキ君が無事ならかまわない。
でも、私がタツキ君を愛していると思っている葵ちゃんはショックを受けそうでとても言えない。
「そうだね、伏せておくよ」
タピオカミルクティーだけをお土産にして私達は家に戻った。
「そうですか……手がかりゼロですか……」
「う、うん……明日の午前中までさがして見つからなかったら、蓮と長崎に帰るよ」
当初の予定通り葵ちゃんにはそう言ったけど、本当は迷っていた。
タツキ君が心配でここまで来てしまったけど、向こうから連絡があるまで待ってみてもいいのかも知れない。
そう思い始めていた。
夜、デパートの仕事が終わった姉から連絡があって俊哉さんは駅まで迎えに出掛けた。
姉と会うのはあの成人式の日以来だ。
駆け落ちなんてして、きっと怒ってるよね。
ううっ、ちょっぴり緊張してしまう。
「こういう時こそ美味しいコーヒー!」
葵ちゃんは姉を待っている間にコーヒーとマグカップを四つ用意してくれた。
仕事あがりにやって来た姉は相変わらず綺麗だった。
お化粧もバッチリで紺のパンツスーツも決まっている。
姉は玄関で出迎えた葵ちゃんに『本当にお世話になりました』と頭を下げた。
そして葵ちゃんの後ろに立っていた私に気が付くと、
「千尋っ……!」
と一言名前を呼んで私をきつく抱きしめた。
お姉ちゃん!
お姉ちゃん……会いたかった。
落ち着いたところで葵ちゃんは姉にソファーに座るよう促した。俊哉さんもその隣に腰かける。
二人は姉の浮気がきっかけで別れて以来の再会だ。
姉と俊哉さんはしばらく小さな二人掛けソファーで見つめあっていた。
こうやって並ぶと、やっぱり二人は似合いのカップルなんだよね。
別れてずいぶん経つのに、あの頃に戻ったみたい。
葵ちゃんはそんな二人の様子を見て固まっている。
「葵ちゃん、コーヒーだよ」
私は葵ちゃんが淹れてくれていたコーヒーをリビングテーブルに持って行く。
「葵ちゃん座ろ」
私は、なおも突っ立っている葵ちゃんの手を握った。
「ちいちゃん、居酒屋やバーは夕方からの営業だからまだ開店してないみたい。まずは、今営業しているお店を中心に聞いてまわろうか?」
「うん、お願いします」
昨夜は気が付かなかったけど、この通りにはフレンチやイタリアンなどの小さなお店も軒を連ねていて、お昼は手ごろな価格でランチを楽しめる様だ。土曜の昼下がりの今は、ランチのピークは過ぎたようでどの店もゆったりとした時間が流れていた。
「いらっしゃいませ、お二人様ですか?」
「すみません、食事じゃなくて、人を探してまして。この男性が来店しませんでしたか?」
お店の入り口で出迎えてくれたウェイターさんに葵ちゃんは人当たりの良い話し方と必殺のスマイルを繰り出してタツキ君の画像を見てもらう。
「いえ……」
「そうですか。ありがとうございました」
このやり取りをひたすら繰り返したけど、タツキ君の目撃情報は得られなかった。
「……一度家に戻って作戦会議をしよっか?」
こんな都心で人を探すのってホントに難しい事なんだ。
到底見つかる気がしない。
タツキ君は今、どうしているだろう……?
「おかえり、どうだった?」
家に戻ると俊哉さんが出迎えてくれた。
「目撃情報はゼロデス」
「そっか……。うーん……あの通りですれ違ったんなら食事に来たんだろうと思っていたけど、違うのかな……?」
俊哉さんは考え込んでしまった。
ごめんね、俊哉さん、葵ちゃん。
せっかくのお休みの日にこんな事に付き合わせてしまって。
「そうだ、ちょっと違う視点で攻めてみるか!?」
「え?」
「作戦変更だ。とりあえず、行ってみよう」
今度は葵ちゃんが留守番で俊哉さんと聞き込みに出掛ける。
「まずは、ここだ。すみませーん、ちょっとよろしいですか?」
俊哉さんが入ったのは不動産屋だった。
年配の男性が笑顔で応対してくれたけど、タツキ君は来ていないという。
「そうですか……ありがとうございました」
表通りに出ると俊哉さんは作戦を教えてくれた。
「この通りに食事に来たんじゃない可能性もあると思ってね、さあ次はここ。行こう」
俊哉さんは次は文房具屋さんへ入って行く。
それから、電気屋やコンビニなどあらゆるジャンルのお店をしらみつぶしにまわった。
「次は、ここだな」
俊哉さんは花屋のドアをあけると
「すみませーん」
と声をかけた。
「いらっしゃいませ。あれ? 佐藤先生?」
お店の奥から四十代位の女性が顔を出した。
「え? あ、小川君のお母さん! こちらは小川さんのお店でしたか……?」
小川さんは俊哉さんが受け持っている児童の保護者のようだ。
「いつも息子がお世話になっております。ところでそちらの方……もしかして、先生の彼女さん?」
「い、いやいや、この子は学生時代の友人の妹でして……小川さん、勘弁してくださいよ」
俊哉さんは困ったように頭をかいた。
「あの、私、小田桐と言います。今日は佐藤先生に人探しを手伝って貰っていて……。この人なんですが……」
小川さんにタツキ君の画像を見てもらう。
「あら、この方?……昨日いらっしゃいましたよ」
「ええっ、本当ですか!?」
まさか花屋に来ていたなんて!
想像もしていなかったからびっくりしてしまう。
「ええ……この方すごいイケメンでしょ? それに連れの女性もモデルさんみたいにお綺麗な方で。とにかく美男美女のカップルだったからすごく覚えてます」
連れの女性って……?
タツキ君、女の人と一緒だったんだ……。
突然連絡がとれなくなって心配していたのに女性と花屋で目撃されたっていうのは、いったいどういう事なんだろう?
「小川さん、二人は店内でどういう会話をしていましたか?」
「うーん、花を選んでいただけで特にこれといった会話はなかった気がするけど……」
「二人はそれからどこに行くとか話してませんでした?」
「いいえ、でもウチで花束を買ったあと、向かいのカフェに入って行きましたよ……」
カフェって……?
「そうですか! ちいちゃん、カフェに行ってみよう。小川さん、仕事中にすみませんでした。ありがとうございました」
小川さんにお礼を言い、花屋を出てカフェに向かう。
「ちいちゃん、大丈夫かい?」
俊哉さんは心配そうに私の顔をのぞき込んだ。
「うん、私は大丈夫……」
やっと掴んだ手がかり。
でも、女性に花束を買ったあとカフェに向かったっていうのは……どういう事なの?
それってまるでデートだ。
もちろん、タツキ君が女の人とデートしたっていいんだよ、私達は恋人じゃないんだから。
でも……こんな風に連絡がとれなくて私やチカさんを心配させるような人ではないはずだ。
もし、この目撃情報が他人の空似じゃなくて本人なら、彼は大変な事態に陥っているわけではないって事?
それはホントに嬉しい事なんだけど……いったいどうなっているの?
もう……分かんないよ。
タツキ君、無事なの……?
夕方のカフェは比較的すいていた。
カフェの店員さんもタツキ君の事を覚えていたけど二人はドリンクをテイクアウトしてすぐに店を出て行ったらしい。
俊哉さんは二人が買ったというテイクアウトのタピオカミルクティーを葵ちゃんの分も含めて三つ買ってくれた。
一つ受け取って歩きながら太いストローに口を付ける。
「うわ、甘くておいしい」
疲れた体に糖分が染み渡る……。
「どうする? まだ彼を探す? もう少し近くの店に聞いてまわってもいいけど……」
正直、私はもう疲れてしまっていた。
少し考える時間が欲しい。
「いえ……今日はもうこれ以上は……」
私自身、理解が追い付かないのだ。
「あの、俊哉さん、このこと葵ちゃんには言わないで貰えませんか?」
実は私、状況が把握できなくて困惑してはいるけど、タツキ君が女性といるかもってことには、そうショックを受けてない。
タツキ君が無事ならかまわない。
でも、私がタツキ君を愛していると思っている葵ちゃんはショックを受けそうでとても言えない。
「そうだね、伏せておくよ」
タピオカミルクティーだけをお土産にして私達は家に戻った。
「そうですか……手がかりゼロですか……」
「う、うん……明日の午前中までさがして見つからなかったら、蓮と長崎に帰るよ」
当初の予定通り葵ちゃんにはそう言ったけど、本当は迷っていた。
タツキ君が心配でここまで来てしまったけど、向こうから連絡があるまで待ってみてもいいのかも知れない。
そう思い始めていた。
夜、デパートの仕事が終わった姉から連絡があって俊哉さんは駅まで迎えに出掛けた。
姉と会うのはあの成人式の日以来だ。
駆け落ちなんてして、きっと怒ってるよね。
ううっ、ちょっぴり緊張してしまう。
「こういう時こそ美味しいコーヒー!」
葵ちゃんは姉を待っている間にコーヒーとマグカップを四つ用意してくれた。
仕事あがりにやって来た姉は相変わらず綺麗だった。
お化粧もバッチリで紺のパンツスーツも決まっている。
姉は玄関で出迎えた葵ちゃんに『本当にお世話になりました』と頭を下げた。
そして葵ちゃんの後ろに立っていた私に気が付くと、
「千尋っ……!」
と一言名前を呼んで私をきつく抱きしめた。
お姉ちゃん!
お姉ちゃん……会いたかった。
落ち着いたところで葵ちゃんは姉にソファーに座るよう促した。俊哉さんもその隣に腰かける。
二人は姉の浮気がきっかけで別れて以来の再会だ。
姉と俊哉さんはしばらく小さな二人掛けソファーで見つめあっていた。
こうやって並ぶと、やっぱり二人は似合いのカップルなんだよね。
別れてずいぶん経つのに、あの頃に戻ったみたい。
葵ちゃんはそんな二人の様子を見て固まっている。
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