世界は僕の死に場所を探している

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一章

第6話〜魔力のない治癒師〜

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現在僕がいるのは元聖十界魔獣従士の白式将の研究所“リバイアスル”
魔獣従士、いわゆるテイマーでショウは基本的に一つの世界に留まることはなく様々な世界ほしを転々としている

「ショウいつこっちアルビルに戻ってきたのですか?」

「2日前だな、ちょときになることがあってな」

「やはり、天使ですか?」

「あぁそうだな、お前、アオのメモリアにいた天使は下級だったがかなりの手練れと見た」

どうやらショウも天使たちが僕を狙って動いているのに気づいていたらしい
ちなみにシャナリスとレマリナはショウの魔獣たちが追い払ってくれたらしい

「アオ、お前に聞きたいことがある」

「何ですか?」

「なぜ聖十界を復活させようとする
聖十界を滅ぼしたのはお前だろ?」




「あの日、地球に天使たちが攻めてきました、地球は聖十界の本部がありますからねおそらくそこを狙ったのでしょう」

聖十界は文字どうり“聖なる十の世界”からきておりその十の世界に支部が置かれ、地球は世界の中心に位置することから支部ともう一つ本部が置かれた

「いち早く気づいた僕はメンバーに警告を鳴らしました‥しかし、予想以上に天使たちは早く攻めてきました」

僕が予知したのは一年後だったしかし天使は半年もせず攻めてきたのだ

「あぁそれは聞いたことがある、
だがなぜお前はみんなを殺し裏切った」

ショウは冷静にしかし怒りのこもった声で喋る

「僕には天使が殺せなかったんです」

「それは仕方ないだろ、お前は“治癒魔導師ヒーラーなんだからよ、でもよ、あいつらを殺す必要はないんじゃないか?」

怒りが込み上がるのが嫌でも伝わる

「ショウ、天使に殺された人たちはどうなるか知ってますよね?」

「‥確か、この世から存在が消されるだっけか?」

普通死んだ魂は黄泉と呼ばれる国に行きそこで転生や天界に上るか地界に落ちるかに分けられるのだが
天使や神人は人族の心臓を好む
感覚的には僕たちが鳥の心臓を焼肉で食べるみたいなものだ、
それ故
天使に殺されたものの心臓は黄泉の国に行く前に天使に食べられ、消滅するのだ

「だから殺しました」

「意味わかんねぇーな」

「ショウ、僕の固有のスキルは“蘇生”です」

固有のスキルとは
レベル上昇時に加わるアップスキルとは違い元々持っている固有の能力や力のことだ
僕の蘇生は他人を“転生生き返るというスキルだ

「おい、お前魔力がないのって」

「はい、僕は魔力を全て使い、自分の固有スキルを発動させ聖十界のメンバーを転生させました

まぁその代わり、“不死身”が“不老不死”になっちゃったんですけどね?」



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