49 / 60
49 座談会
しおりを挟む
メグ「はい、皆さん、お疲れ様でした~。今日はお待ちかね、キャストの懇親会なんですが、その前に一応形だけ反省会をしようということで、わたくしメグこと和邇萌美が進行役を務めさせていただきます。よろしくお願いします」
紗弥「別に、いいんだけどさ、今さら何も言うことなんてないよ?」
メグ「はい、紗弥さん。自称一番福でしたね。本当の結果はどうだったんでしょう、閃太郎さん」
閃太郎「え?おれ、何か答えないといけないわけ?」
メグ「そりゃあ、そうでしょう。一㎞先のペットボトルが見分けられるという、その視力。まさにタカの目、ホークアイ!あれ?ハヤブサってホークじゃないですか?ファルコン?まあ、同じようなもんでしょ。最後は紗弥さんが、亜弓さんに勝ったんですよね。それとも同着?」
閃太郎「いや、あのブルベ、ルールがよく分からないっていうか、米プラザのゴールと、西宮神社のゴールって、どう関係あるの?」
君世「あ、それはね・・・簡単に言うと、米プラザのゴール一着で得られるエネルギーを百とします。二着は十、三着は一って感じかな。西宮神社のゴールも漸減率は同じで、かけ算になるのよね。だから、米プラサ一着で西宮神社一着だと、一万ポイント。両方三着だと一ポイントのエネルギーを使えるってわけ」
脇本「そんなん、ぜんぜん聞いてへんかったけどな」
平井「おれにもしゃべらせろ。勝手にちょい役にしやがって。ケンカだったら、登場人物中で、おれが最強の最凶キャラなんだぞ」
メグ「はいはい。分かってます。もうけの三割って、報酬がいったい何だったのか、ちゃんとヴェントエンジェルは、怖そうで怖くない、ちょっと怖い平井先輩に税込みでお支払いしたのか?ってことですよね」
四郎「もう、おれ帰っていいかな?ローラー教室、夕方までに戻らないとまずいし。どうせおれなんか、引き立て役の使い捨てってわけだろ」
庭島「いや、そうでもないですよ。確か、物語の時間軸は二〇一八年のはずで、この年は、ぼくが最速店長選手権に勝つってことが、歴史的事実として約束されているんですよ」
脇本「ほんなら結局、おれもただの脇役いうことやないか」
メグ「まあまあ、みなさん、落ち着いて。主役の亜弓さんのご感想とか、お聞きしないといけませんよね」
亜弓「え、ここで振られるの?今さら何も言うことないんですけど」
陽子「そうじゃなくてさ、あなたが祐二に思いを捧げるのはいいんだけど、それでもう二度と恋をしないとか、もったいないじゃない?」
亜弓「そんな話なの?・・・祐二は一生好きだけど、これから、また別の男の人を好きになるかもしれません。それでも祐二は怒らないって分かってるし。これでいい?」
陽子「あ、そうなんだ・・・ごめんね、なんか、言わせちゃって」
紗弥「それで、問題は閃太郎が、一応イケメンのくせに、さっぱりモテないって事の方が重要じゃないの」
閃太郎「なんで、今そんなことバラすわけ?」
紗弥「いいじゃない。まだ可愛い子たち、たくさん残ってるでしょ、どうにかして、縁を結びなさいよ」
閃太郎(うるさいよ。このツンツン女が・・・)
ハチケン「あのー、メグさん。この座談会、いったい何か目的というか、目指すゴールってあるわけ?」
メグ「あのですね。小説とはいえ、キャラはそれぞれ生きてるわけですよ。メビウス・ロードっていう、一つの物語が終わったとしても、一人一人の物語はその前もあったし、これからもあるわけですよ。わたしだって、やっと事務所に所属できて、これからアイドル活動を本格的に始めるわけじゃないですか。頑張ったら、祐二さんに逢えるかもしれないっていうことで」
一同「・・・」
メグ「なので、わたしも含めて、それぞれのキャスト、メビウス・ロードの前日談とか後日談などを、今だから言える話を中心に、ご披露していこうっていう趣向なんですよ。分かりましたか?」
美津根「あー、よく寝たわ。集会、終わりか?丸瀬、仕事がたまってるから、はよ帰るぞ」
紗弥「はい、社長。車はわたしが運転しますね」
八代「あのー、ぼくのオリンピックのエピソードなんかも、取り上げてもらえると嬉しいんだけど」
真理子「それなら、わたしだって、過去の日本での栄光じゃなくて、今現在ヨーロッパで頑張ってる姿を書いてほしいな」
シホ「わたしは、自分で旅行記出すから、今回はいいわ」
ミドリ「わたしの秘められた恋バナ、ぜひお願いしたいです」
メグ「はい、いろいろとご要望があることは承知いたしました。では、第一話は祐二さんのお話から始まりますよ」
一同「えー!?」
紗弥「いいの?それって、禁じ手じゃないの?」
亜弓「ううん。わたしは聞きたいな」
閃太郎「っていうか、メグのやつ、祐二がどうなったのか、本当に分かってんのかよ」
メグ「では、いよいよ始まりま~す」
紗弥「別に、いいんだけどさ、今さら何も言うことなんてないよ?」
メグ「はい、紗弥さん。自称一番福でしたね。本当の結果はどうだったんでしょう、閃太郎さん」
閃太郎「え?おれ、何か答えないといけないわけ?」
メグ「そりゃあ、そうでしょう。一㎞先のペットボトルが見分けられるという、その視力。まさにタカの目、ホークアイ!あれ?ハヤブサってホークじゃないですか?ファルコン?まあ、同じようなもんでしょ。最後は紗弥さんが、亜弓さんに勝ったんですよね。それとも同着?」
閃太郎「いや、あのブルベ、ルールがよく分からないっていうか、米プラザのゴールと、西宮神社のゴールって、どう関係あるの?」
君世「あ、それはね・・・簡単に言うと、米プラザのゴール一着で得られるエネルギーを百とします。二着は十、三着は一って感じかな。西宮神社のゴールも漸減率は同じで、かけ算になるのよね。だから、米プラサ一着で西宮神社一着だと、一万ポイント。両方三着だと一ポイントのエネルギーを使えるってわけ」
脇本「そんなん、ぜんぜん聞いてへんかったけどな」
平井「おれにもしゃべらせろ。勝手にちょい役にしやがって。ケンカだったら、登場人物中で、おれが最強の最凶キャラなんだぞ」
メグ「はいはい。分かってます。もうけの三割って、報酬がいったい何だったのか、ちゃんとヴェントエンジェルは、怖そうで怖くない、ちょっと怖い平井先輩に税込みでお支払いしたのか?ってことですよね」
四郎「もう、おれ帰っていいかな?ローラー教室、夕方までに戻らないとまずいし。どうせおれなんか、引き立て役の使い捨てってわけだろ」
庭島「いや、そうでもないですよ。確か、物語の時間軸は二〇一八年のはずで、この年は、ぼくが最速店長選手権に勝つってことが、歴史的事実として約束されているんですよ」
脇本「ほんなら結局、おれもただの脇役いうことやないか」
メグ「まあまあ、みなさん、落ち着いて。主役の亜弓さんのご感想とか、お聞きしないといけませんよね」
亜弓「え、ここで振られるの?今さら何も言うことないんですけど」
陽子「そうじゃなくてさ、あなたが祐二に思いを捧げるのはいいんだけど、それでもう二度と恋をしないとか、もったいないじゃない?」
亜弓「そんな話なの?・・・祐二は一生好きだけど、これから、また別の男の人を好きになるかもしれません。それでも祐二は怒らないって分かってるし。これでいい?」
陽子「あ、そうなんだ・・・ごめんね、なんか、言わせちゃって」
紗弥「それで、問題は閃太郎が、一応イケメンのくせに、さっぱりモテないって事の方が重要じゃないの」
閃太郎「なんで、今そんなことバラすわけ?」
紗弥「いいじゃない。まだ可愛い子たち、たくさん残ってるでしょ、どうにかして、縁を結びなさいよ」
閃太郎(うるさいよ。このツンツン女が・・・)
ハチケン「あのー、メグさん。この座談会、いったい何か目的というか、目指すゴールってあるわけ?」
メグ「あのですね。小説とはいえ、キャラはそれぞれ生きてるわけですよ。メビウス・ロードっていう、一つの物語が終わったとしても、一人一人の物語はその前もあったし、これからもあるわけですよ。わたしだって、やっと事務所に所属できて、これからアイドル活動を本格的に始めるわけじゃないですか。頑張ったら、祐二さんに逢えるかもしれないっていうことで」
一同「・・・」
メグ「なので、わたしも含めて、それぞれのキャスト、メビウス・ロードの前日談とか後日談などを、今だから言える話を中心に、ご披露していこうっていう趣向なんですよ。分かりましたか?」
美津根「あー、よく寝たわ。集会、終わりか?丸瀬、仕事がたまってるから、はよ帰るぞ」
紗弥「はい、社長。車はわたしが運転しますね」
八代「あのー、ぼくのオリンピックのエピソードなんかも、取り上げてもらえると嬉しいんだけど」
真理子「それなら、わたしだって、過去の日本での栄光じゃなくて、今現在ヨーロッパで頑張ってる姿を書いてほしいな」
シホ「わたしは、自分で旅行記出すから、今回はいいわ」
ミドリ「わたしの秘められた恋バナ、ぜひお願いしたいです」
メグ「はい、いろいろとご要望があることは承知いたしました。では、第一話は祐二さんのお話から始まりますよ」
一同「えー!?」
紗弥「いいの?それって、禁じ手じゃないの?」
亜弓「ううん。わたしは聞きたいな」
閃太郎「っていうか、メグのやつ、祐二がどうなったのか、本当に分かってんのかよ」
メグ「では、いよいよ始まりま~す」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる