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31話 6人のモノクルス
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「お疲れさま、首尾よく終わったようだね」
ケヴィン・マシューズに声をかけられると、ウィリアムは無表情に頷いた。
つれなくされてもマシューズは全く気にした様子もなくウィリアムの後ろを付いて歩いてくる。
人喰いの魔物ディアヴァルを狩る集団【モノクルス】の歴史は古い。起源は宗教戦争後キリスト教カトリックがその地位を取り戻した頃、人々を苦しめる魔物の蔓延に「討伐隊」を結成した所にある。
長く教会に従属し犠牲を払いながら魔物討伐に奉仕して来た彼らは、今や民間の管理下に置かれていた。
現在のモノクルスの本部は、一般市民の生活空間から切り離された広い敷地の、古い屋敷の地下にあった。屋敷の主はケヴィン・マシューズである。
ケヴィンはマシューズ家の現当主であり、また現在のモノクルスの責任者でもある。
マシューズ家は代々医者という職業の傍ら、モノクルスのメンバーでもあり組織を存続させてきた立役者でもあった。
今のモノクルスの中でケヴィンは1番ウィリアムとの付き合いが長かった。
厳密に言えばウィリアムはケヴィンが生まれるずっと前からこの屋敷に住んでいる。
ケヴィンが生まれた日も、もちろん彼はここに居た。
先代のジェームズ・マシューズ、ケヴィンの父親は医学者でありながら武闘派でもあった。
モノクルスとして幾度となくウィリアムを伴い討伐にも参加していたが、現当主のケヴィンは「荒事は苦手」と言い切って主に本部での仕事を取り仕切り、現場にでる事はあまりない。出たとしても参謀として作戦を指揮する方が多い。
研究一筋のその姿は周りから見ると奇異に映る事もある。
そんなケヴィンの姿を、ウィリアムはあのスペンサーに重ねてしまう。気質も見た目もよく似ている。最初は研究者と実験対象という最悪な出会いだったが、その後に和解し彼の楽観的な性格をよく知った。あれから200年余り。先祖返りと言うやつかもしれない。
いずれにせよマシューズの一族は人間の世界では「変わり者」に分類される者たちばかりだ。
ウィリアムはそんなマシューズの当主のほとんどを”良く知っている”。
マシューズ一族と言えば英国最大の製薬会社を経営していることでも有名だ。
ウィリアムが過去、かつてのスペンサーに投与され散々苦しめられた薬は、改良され人間用の鎮静剤へと転用された。
時代は世界を巻き込む大戦の渦中にあった。薬は瞬く間に世界中に広がり、その薬を生み出したマシューズは巨万の富を得た。
その頃にはスペンサーとジョセフはすでに教会を脱しており、今のマシューズ製薬の礎を築き始めていた。
マシューズ製薬はそれからも先進的な薬をたくさん開発し大きくなってきた。
その成功の影にはマシューズ家が密かに行っているディアヴァルの研究が根底にある。
モノクルスの統括でディアヴァルの検体を豊富に手に入れる事が可能であるからこそ、成しえた異業だ。
薬の利権で得た豊富な資金でマシューズ家はモノクルスを教会から切り離し、私設の組織とした。秘匿性が高いために世間では広く知られていないが、今や王室の認可を得て軍を動かせる程の地位や権利も有している。
これらはほんの百数十年ほどの間にあったことだが、それを実際に目にして知る者はもうウィリアムだけだ。
彼が。
今、ここにいれば。
とウィリアムは思った。
今のこの状況を、彼は喜んでくれるだろうか。
モノクルスの本部があるこの屋敷はイギリスの北部に位置する。
ロンドンからは車で約2時間。
屋敷の地上部分は16世紀のものだが屋敷の中は幾度となく作り変えられている。外観だけは当時の面影のままである。
その屋敷に足を踏み入れると、まずは広い玄関ホールが訪れた人を迎え入れる。ホールには堂々とした大階段があり、その階段の脇に小さなエレベーターがある。
そのエレベータの端末にウィリアムは立った。ピッという電子音の後に『認証しました』という機械音声が続き、エレベーターの扉が開いた。
乗り込むとエレベーターは静かに下降し、微かな音をさせながら止まった。
扉が開いたそこは、無機質ながら明るく白い廊下が長く伸びている。
屋敷は相当の年代物のくせに、この地下の近代さはどういう事だろうとウィリアムはいつも思う。どうせなら全部古めかしくすればいいものを。
なんだかちぐはぐだ。
ウィリアムはカツンカツンとブーツを鳴らしながら廊下を歩いた。
廊下はやがて十字路にさしかかる。
右に行けばケヴィンの研究室、左に行けばウィリアムの部屋がある。
ウィリアムはまっすぐに進んだ。やがて突き当たると大きな銀色の扉が見えてくる。
扉が音もなく自動で開くと、中には数人の人間が思い思いの場所に座っていた。
「よお、ウィル。ケヴィンと一緒だったのか?」
「ロッド。そこでたまたま会った」
部屋に足を踏み入れると、ロデリック・ネイヤーが声をかけてきた。大きなアフリカ系の男で、ウィリアムが見上げるほどに背が高い。今はソファーに深く腰を落ち着けている。
ロッドの言葉に軽く答え、ウィリアムは部屋をぐるりと見回した。
モノクルス本部の一番大きな部屋には、すべてのモノクルスメンバーが揃っていた。普段滅多には全員揃わないが今日は「特別議会」の日なのだ。
部屋にはカウチ、椅子、それぞれが持ち込んだクッションやコーヒーメーカーなど様々な物が置かれている。まるで秘密基地のような雰囲気であった。
モノクルスは今現在ウィリアムを含めると6人いる。皆一様に黒尽くめであるが、それぞれが少しずつ違う服を着用していた。
基本的に基盤の形となるのは神父服であるカソックだ。
だがモノクルスの着用する服の布には特殊な加工がしてあり、その漆黒の布はディアヴァルの毒を通さない力を持っている。
【法衣】と昔から呼ばれているのはそのためだ。
黒い上下に詰襟というのは皆同じで、丈やデザインは個人の好みが反映されている。
たとえば先ほどウィリアムに声をかけてきたロッドの上着にはボタンがなく、丈はやや長めだ。
背が高く体格の良い彼はモーニングスターに変形するハンマーを扱うが、モーニングスターとして使う時は数メートルの距離でもその重い鉄球を軽々と振り回す。
そしてロッドだけがメンバーで唯一、ロザリオを首からかけていた。神職ではなくとも、敬虔な信徒なのだ。
「あんた相変わらず綺麗な顔のままよね。羨ましいったら」
テーブルの端に腰を掛けて、揶揄いなのか本気なのかウィリアムにそう言ったのは、髪を頭頂部で結んだヒスパニック系の女性、ルル・サンディーである。ルルデス・サンディアゴが本名で、南米では聖なるものを象徴する名前だ。
ウィリアムより小柄だが勝気な性格で、こちらはロッドとは対照的に、装飾性のある細かいボダンの丈の短い法衣を着用していた。
獲物はクロスボウ。ディアヴァルを弱らせる特殊な毒薬を塗った矢を放つ、後方支援のエキスパートである。
ひとり何も言わず静かに部屋の端にいるのは、ウコン・タチバナ。
彼は古典的なカソック風の法衣を好んでいる。日系らしい神経質さできちんと上までボタンをはめていた。
黒い髪を綺麗に後ろに撫でつけた彼は、東洋の由緒ある剣士の一族で扱う武器も日本刀だ。
彼の刀は通常の日本刀よりかなり長い刀身で鞘は黒く、巻柄(まきづか)は赤い。鍔には鳳凰が彫られてる。
フェニックスは東洋に於いては不死の象徴とされるらしい。ウコンに限らず、モノクルスたちの多くはマシューズのように世襲制で、代々子孫が受け継いでディアヴァルハンターになる。特殊な仕事に従事するには、遺伝的なものが有利に働くものだ。
だからウィリアムとも歴代メンバーは馴染みが早かった。
最後のメンバー、立ったまま腕を組み、にこやかな笑顔で「やぁウィリアム!」と快活に言ったのは背の高い白人の男だ。
「リック」
ウィリアムが返すと「調子良さそうでよかったよ!」と笑みを大きくした。
リチャード・ドライバー。背は高くともその懐っこい言動や、白い頬に少しだけ散ったソバカスが彼を少年のように見せる。
リックはプラチナブロンドの髪をわざとらしく掻き上げた。ルルに言わせると大人ぶった仕草で似合わないと言われるやつだ。
彼はモノクルスの中では最年少組の27歳。ルルとは同じ年齢だが、リックの精神年齢が低いせいでいつも弟のような扱いを受けている。
本人はあまりそれを気にした様子もなく、ルルを姉貴などと呼ぶから良いコンビなのだろう。
彼の獲物は50口径のハンドガン。その弾の威力は凄まじく、命中すればディアヴァルの腕や足を吹き飛ばすことも可能だった。
彼の纏う法衣はかなり着崩されている。釦はほとんど止められていないが、脇にホルスターを釣っているので仕方ないことでもある。
それぞれが持つ武器はすべて、歴代のマシューズが手がけたものだ。昔から伝わるディアヴァルを滅ぼすための武器は【聖具】と呼ばれていた。
ウィリアムの持つ二振りの剣も同様である。
長い年月使い続けてきた愛器だ。ウィリアムはある理由のために、こうした【聖具】が必要だった。
これがなければ、ウィリアムはディアヴァルと戦えないのだ。
ケヴィン・マシューズに声をかけられると、ウィリアムは無表情に頷いた。
つれなくされてもマシューズは全く気にした様子もなくウィリアムの後ろを付いて歩いてくる。
人喰いの魔物ディアヴァルを狩る集団【モノクルス】の歴史は古い。起源は宗教戦争後キリスト教カトリックがその地位を取り戻した頃、人々を苦しめる魔物の蔓延に「討伐隊」を結成した所にある。
長く教会に従属し犠牲を払いながら魔物討伐に奉仕して来た彼らは、今や民間の管理下に置かれていた。
現在のモノクルスの本部は、一般市民の生活空間から切り離された広い敷地の、古い屋敷の地下にあった。屋敷の主はケヴィン・マシューズである。
ケヴィンはマシューズ家の現当主であり、また現在のモノクルスの責任者でもある。
マシューズ家は代々医者という職業の傍ら、モノクルスのメンバーでもあり組織を存続させてきた立役者でもあった。
今のモノクルスの中でケヴィンは1番ウィリアムとの付き合いが長かった。
厳密に言えばウィリアムはケヴィンが生まれるずっと前からこの屋敷に住んでいる。
ケヴィンが生まれた日も、もちろん彼はここに居た。
先代のジェームズ・マシューズ、ケヴィンの父親は医学者でありながら武闘派でもあった。
モノクルスとして幾度となくウィリアムを伴い討伐にも参加していたが、現当主のケヴィンは「荒事は苦手」と言い切って主に本部での仕事を取り仕切り、現場にでる事はあまりない。出たとしても参謀として作戦を指揮する方が多い。
研究一筋のその姿は周りから見ると奇異に映る事もある。
そんなケヴィンの姿を、ウィリアムはあのスペンサーに重ねてしまう。気質も見た目もよく似ている。最初は研究者と実験対象という最悪な出会いだったが、その後に和解し彼の楽観的な性格をよく知った。あれから200年余り。先祖返りと言うやつかもしれない。
いずれにせよマシューズの一族は人間の世界では「変わり者」に分類される者たちばかりだ。
ウィリアムはそんなマシューズの当主のほとんどを”良く知っている”。
マシューズ一族と言えば英国最大の製薬会社を経営していることでも有名だ。
ウィリアムが過去、かつてのスペンサーに投与され散々苦しめられた薬は、改良され人間用の鎮静剤へと転用された。
時代は世界を巻き込む大戦の渦中にあった。薬は瞬く間に世界中に広がり、その薬を生み出したマシューズは巨万の富を得た。
その頃にはスペンサーとジョセフはすでに教会を脱しており、今のマシューズ製薬の礎を築き始めていた。
マシューズ製薬はそれからも先進的な薬をたくさん開発し大きくなってきた。
その成功の影にはマシューズ家が密かに行っているディアヴァルの研究が根底にある。
モノクルスの統括でディアヴァルの検体を豊富に手に入れる事が可能であるからこそ、成しえた異業だ。
薬の利権で得た豊富な資金でマシューズ家はモノクルスを教会から切り離し、私設の組織とした。秘匿性が高いために世間では広く知られていないが、今や王室の認可を得て軍を動かせる程の地位や権利も有している。
これらはほんの百数十年ほどの間にあったことだが、それを実際に目にして知る者はもうウィリアムだけだ。
彼が。
今、ここにいれば。
とウィリアムは思った。
今のこの状況を、彼は喜んでくれるだろうか。
モノクルスの本部があるこの屋敷はイギリスの北部に位置する。
ロンドンからは車で約2時間。
屋敷の地上部分は16世紀のものだが屋敷の中は幾度となく作り変えられている。外観だけは当時の面影のままである。
その屋敷に足を踏み入れると、まずは広い玄関ホールが訪れた人を迎え入れる。ホールには堂々とした大階段があり、その階段の脇に小さなエレベーターがある。
そのエレベータの端末にウィリアムは立った。ピッという電子音の後に『認証しました』という機械音声が続き、エレベーターの扉が開いた。
乗り込むとエレベーターは静かに下降し、微かな音をさせながら止まった。
扉が開いたそこは、無機質ながら明るく白い廊下が長く伸びている。
屋敷は相当の年代物のくせに、この地下の近代さはどういう事だろうとウィリアムはいつも思う。どうせなら全部古めかしくすればいいものを。
なんだかちぐはぐだ。
ウィリアムはカツンカツンとブーツを鳴らしながら廊下を歩いた。
廊下はやがて十字路にさしかかる。
右に行けばケヴィンの研究室、左に行けばウィリアムの部屋がある。
ウィリアムはまっすぐに進んだ。やがて突き当たると大きな銀色の扉が見えてくる。
扉が音もなく自動で開くと、中には数人の人間が思い思いの場所に座っていた。
「よお、ウィル。ケヴィンと一緒だったのか?」
「ロッド。そこでたまたま会った」
部屋に足を踏み入れると、ロデリック・ネイヤーが声をかけてきた。大きなアフリカ系の男で、ウィリアムが見上げるほどに背が高い。今はソファーに深く腰を落ち着けている。
ロッドの言葉に軽く答え、ウィリアムは部屋をぐるりと見回した。
モノクルス本部の一番大きな部屋には、すべてのモノクルスメンバーが揃っていた。普段滅多には全員揃わないが今日は「特別議会」の日なのだ。
部屋にはカウチ、椅子、それぞれが持ち込んだクッションやコーヒーメーカーなど様々な物が置かれている。まるで秘密基地のような雰囲気であった。
モノクルスは今現在ウィリアムを含めると6人いる。皆一様に黒尽くめであるが、それぞれが少しずつ違う服を着用していた。
基本的に基盤の形となるのは神父服であるカソックだ。
だがモノクルスの着用する服の布には特殊な加工がしてあり、その漆黒の布はディアヴァルの毒を通さない力を持っている。
【法衣】と昔から呼ばれているのはそのためだ。
黒い上下に詰襟というのは皆同じで、丈やデザインは個人の好みが反映されている。
たとえば先ほどウィリアムに声をかけてきたロッドの上着にはボタンがなく、丈はやや長めだ。
背が高く体格の良い彼はモーニングスターに変形するハンマーを扱うが、モーニングスターとして使う時は数メートルの距離でもその重い鉄球を軽々と振り回す。
そしてロッドだけがメンバーで唯一、ロザリオを首からかけていた。神職ではなくとも、敬虔な信徒なのだ。
「あんた相変わらず綺麗な顔のままよね。羨ましいったら」
テーブルの端に腰を掛けて、揶揄いなのか本気なのかウィリアムにそう言ったのは、髪を頭頂部で結んだヒスパニック系の女性、ルル・サンディーである。ルルデス・サンディアゴが本名で、南米では聖なるものを象徴する名前だ。
ウィリアムより小柄だが勝気な性格で、こちらはロッドとは対照的に、装飾性のある細かいボダンの丈の短い法衣を着用していた。
獲物はクロスボウ。ディアヴァルを弱らせる特殊な毒薬を塗った矢を放つ、後方支援のエキスパートである。
ひとり何も言わず静かに部屋の端にいるのは、ウコン・タチバナ。
彼は古典的なカソック風の法衣を好んでいる。日系らしい神経質さできちんと上までボタンをはめていた。
黒い髪を綺麗に後ろに撫でつけた彼は、東洋の由緒ある剣士の一族で扱う武器も日本刀だ。
彼の刀は通常の日本刀よりかなり長い刀身で鞘は黒く、巻柄(まきづか)は赤い。鍔には鳳凰が彫られてる。
フェニックスは東洋に於いては不死の象徴とされるらしい。ウコンに限らず、モノクルスたちの多くはマシューズのように世襲制で、代々子孫が受け継いでディアヴァルハンターになる。特殊な仕事に従事するには、遺伝的なものが有利に働くものだ。
だからウィリアムとも歴代メンバーは馴染みが早かった。
最後のメンバー、立ったまま腕を組み、にこやかな笑顔で「やぁウィリアム!」と快活に言ったのは背の高い白人の男だ。
「リック」
ウィリアムが返すと「調子良さそうでよかったよ!」と笑みを大きくした。
リチャード・ドライバー。背は高くともその懐っこい言動や、白い頬に少しだけ散ったソバカスが彼を少年のように見せる。
リックはプラチナブロンドの髪をわざとらしく掻き上げた。ルルに言わせると大人ぶった仕草で似合わないと言われるやつだ。
彼はモノクルスの中では最年少組の27歳。ルルとは同じ年齢だが、リックの精神年齢が低いせいでいつも弟のような扱いを受けている。
本人はあまりそれを気にした様子もなく、ルルを姉貴などと呼ぶから良いコンビなのだろう。
彼の獲物は50口径のハンドガン。その弾の威力は凄まじく、命中すればディアヴァルの腕や足を吹き飛ばすことも可能だった。
彼の纏う法衣はかなり着崩されている。釦はほとんど止められていないが、脇にホルスターを釣っているので仕方ないことでもある。
それぞれが持つ武器はすべて、歴代のマシューズが手がけたものだ。昔から伝わるディアヴァルを滅ぼすための武器は【聖具】と呼ばれていた。
ウィリアムの持つ二振りの剣も同様である。
長い年月使い続けてきた愛器だ。ウィリアムはある理由のために、こうした【聖具】が必要だった。
これがなければ、ウィリアムはディアヴァルと戦えないのだ。
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