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11 セドによるクッキー事件発生
しおりを挟むクッキー事件再び
年頃の令嬢令息が通う学園で毒物と思わしき物が混入されたクッキーを食べた生徒が意識不明で医療機関に運ばれた
容疑者はセイクリード・エトホン、俺の婚約者だ
被害者はウルフローレン・ハミンド、俺だ
様態は花畑の向こうで2年前に亡くなったお祖父様が手を振っている幻覚症状?・意識混濁少々
あれは麗らかな昼下がり3人でゆったりとカフェで寛いでいた最中に起こった
ひと目もはばかることなくローレンはセドの膝の上にいた
気にしたら負だ
ローレンはセド型の椅子だと思い込み平常心で座る用心掛けている
これも修行の一環だ
「ローレン、これ私の気持ち」
ポケットからセドが小包を差し出して来た
「これは?」
兎柄の包装紙で銀のリボンで可愛くラッピングされた掌サイズのものだった
受け取ればーーー重っ?!腕がガクンと下がる
危うく落とすところだった
見た目の割に重くダンベル1キロはあるんじゃないかな
思わずセドを見れば恥ずかしげに頬を染めてキラキラした目と視線が合った
「初めて作ったんだ」
チラリとロイを見たら、家族に不幸があったみたいな顔で首を降った
それはどういった反応?
「ぁ、ああ、……ありがと…う」
2人の相反する様子に戸惑いながらもセドから受け取った袋からは……異臭がした
どうして……怖いんですけど
背筋がゾクゾクする
開けたくない!
震える手でリボンを解けば……薄いハート型の何かが1枚入っていた
色は紫色していて……何これ?
「ローレン欲しがってたろう」
これを?!
「え?あ、ウン、アリガトウ」
脳内検索をかけたが、わからん!
「これは、何?」
「何って見て分かるだろ。クッキーじゃないか」
そうなの?あれ?クッキーって紫色したのあったかな?
俺の知ってるクッキーとは違うようだが……見た目はクッキーと言われれば色と重さ以外はクッキーぽい、かな?
「……ぁっあの……野菜混ぜた?」
紫芋とか紫キャベツとか紫玉ねぎとか
「野菜?いいや混ぜてないが、基本の材料しか使っていないぞ。フフッなにせ私は料理自体が初めてだからよけいなことはしないさ」
色々引っ掛かるどころか引っ掛かりしかないんだけど
「変わった匂いがするけど、香り付けはどんなハーブを使ったのかな?」
「バニラビーンズを少し入れたな」
そんな甘い匂いはしない
ねえ何入ってるの!怖いんだけど!
「ウルフローレン様材料は本当にクッキーの材料しか使用してません」
今まで黙って下を向いていたロイが静かに言葉を発した
「オレはセイクリード様が作っている隣で見ていましたから、本当に本当です。ーーーただ……過程がちょっと、想いがですね………その、あの………途中までは良かったのですが…………いやいや、セイクリード様は最後まで真剣にウルフローレン様を想って作っておりました、ハイ、問題ないです」
まてまてお前、過程がって言っただろう
セドモジモジしない
何処に照れが入る部分があった
「大丈夫です。後は命をとして師解呪しておきます」
解呪が必要なクッキーってどんなクッキーよ?
何があった
聞きたいけど聞きたくない
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