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独占欲という名の愛
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土曜日の結婚式は、春の陽光が祝福するかのような晴天に恵まれた。
式場に到着すると、純白のウェディングドレスに身を包んだ美玲さんが、幸福そのものという表情で駆け寄ってきた。
「お兄様!来てくれたのね」
そして私を見ると、瞳をきらきらと輝かせた。
「この方が噂の恋人さん?」
「初めまして、橘日菜子です」
挨拶をすると、美玲さんは親しげに私の手を取った。
「堅苦しいのは抜きにして。美玲でいいわ」
人懐っこい性格は、蓮とは正反対だった。
「ねえ、お兄様がどんな風にプロポーズしたのか教えて」
予想外の質問に言葉に詰まる。そんな設定、考えていなかった。
「普通にだ」
蓮が助け舟を出した。
「普通に?」
「俺のものになれ、と」
さらりと言われて、顔から火が出そうになった。美玲さんは呆れたようにため息をついた。
「相変わらずロマンチックのかけらもないのね」
でも、すぐに私に向き直って微笑んだ。
「でも、お兄様がこんなに優しい顔をするのは初めて見たわ」
優しい顔?横を見ても、蓮はいつもの無表情だ。でも美玲さんには、何か違って見えるらしい。
披露宴では、蓮の親族たちが温かく迎えてくれた。
「蓮くんに恋人ができるなんて奇跡ね」
「やっと人並みの幸せを見つけたのね」
口々にかけられる祝福の言葉。皆、心から蓮の幸せを喜んでいる。なのに、これは偽物。今日で終わる、嘘の関係。
罪悪感に押し潰されそうになった時、蓮が耳元で囁いた。
「大丈夫か?」
心配そうな声音に、なんとか笑顔を作る。でも蓮は納得していないようで、人目を避けて庭園へと連れ出された。
薔薇の香りが漂う静かな空間で、蓮は真剣な眼差しを向けてきた。
「無理をするな」
「していません」
「嘘だ。君は嘘がつけない」
大きな手が、そっと頭を撫でた。髪を梳くように動く手のひらの感触に、涙が込み上げてくる。
「もう少しだ。頑張れるか?」
頷くしかなかった。蓮のためなら、もう少し頑張れる。
披露宴が終わり、控室で一人になった時、疲労が一気に押し寄せてきた。演技に疲れた。嘘をつくことに疲れた。何より、もうすぐ終わってしまうという現実に。
ノックの音がして、入ってきたのは品の良い初老の夫婦だった。蓮の両親だと、すぐに分かった。
「日菜子さん、でしたね」
母親の優しい微笑みに、胸が痛んだ。
「蓮のこと、ありがとう」
唐突な感謝の言葉に戸惑う。
「あの子、小さい頃から感情を表に出さない子でした。だから恋人なんてできないんじゃないかと心配していたの」
知らなかった蓮の一面を聞いて、胸がきゅっとなった。
「でも、今日の蓮を見て安心しました。あんなに優しい顔をする蓮は、初めて見ました」
また、優しい顔という言葉。私には分からない、蓮の変化。
「日菜子さん」
父親が真剣な表情で口を開いた。
「蓮の独占欲の強さは、ご存知ですか?」
ドキリとした。
「小さい頃からです。大切なものは絶対に手放さない」
苦笑混じりの説明に、この数日間の蓮の姿が重なる。
「でも、それは全て愛情の裏返しなのです」
母親の言葉が、心に深く突き刺さった。
「日菜子さんなら、それを理解してくれると信じています」
深々と頭を下げられて、罪悪感で胸が張り裂けそうになった。本当のことを言いたい。でも、言えない。
二人が去った後、涙が溢れてきた。優しい人たちを騙している。そして何より、自分の気持ちにも嘘をついている。
ドアが開き、蓮が入ってきた。泣いている私を見て、顔色が変わった。
「どうした?誰かに何か――」
「ご両親に会いました」
ぽつりと呟くと、蓮の動きが止まった。
「とても優しくて……私なんかを認めてくれて……でも、これは嘘で……」
言葉にならない。苦しい。
「日菜子」
蓮に抱きしめられた。スーツ越しに伝わる体温と、柑橘系の香りに包まれる。背中を撫でる手が、優しい。
「すまない。俺のせいで」
「違います。私が、勝手に……」
勝手に期待して、勝手に本気になって、勝手に恋をして。
「もう、演技はやめよう」
その言葉に、心臓が止まりそうになった。
「今日で終わりにしよう」
分かっていた。でも改めて言われると、胸が張り裂けそうに痛い。
「俺には、もう無理だ。これ以上君の隣にいたら……」
言葉が途切れた。続きが聞きたいのに、怖くて聞けない。
月曜日。
あの告白から二日が経っていた。蓮は、偽装ではなく本当の恋人になってほしいと言った。でも私は、返事ができなかった。嬉しかったけれど、怖かった。本当に私でいいのか、と。
出社すると、オフィスがざわついていた。女性社員たちの視線とひそひそ話。やはり、どこかで見られていたらしい。
「日菜子ちゃん、土曜日氷室部長と一緒だったんだって?」
相沢くんが探るような目で聞いてきた。
「社長の娘さんが結婚式で見かけたって」
言い訳を考えていると、低い声が響いた。
「相沢」
蓮が後ろに立っていた。でも今日は何か違う。いつもの冷たい視線ではなく、ただ静かに相沢くんを見ている。
「自分の仕事に集中しろ」
相沢くんが去った後、蓮と一瞬目が合った。でも、すぐに視線をそらしてしまった。まだ、答えを出せていない。
昼休み、屋上で一人考え事をしていると、蓮が現れた。
「また屋上か」
「見つけやすい場所でしょう?」
苦笑すると、蓮も小さく笑った。隣に座り、しばらく無言の時間が流れる。
「これは上司としての、仕事の命令ではない。個人的な話だ」
蓮が口を開いた。
「でも、一つだけ伝えておきたい」
真剣な横顔に、息を呑む。
「この一週間で確信した。君なしでは生きていけない」
胸が大きく高鳴った。
「大袈裟です」
「本気だ。君がいない人生なんて考えられない」
真っ直ぐな瞳に射すくめられる。
「私、可愛くもないし、恋愛経験もほとんどないし……」
「関係ない。君がいい。君じゃなきゃダメなんだ」
蓮は私の手を取った。
「俺は独占欲が強い。君が他の男と話しているだけで、頭がおかしくなりそうになる」
苦しそうに眉をひそめる姿に、胸が痛んだ。
「束縛してしまうかもしれない。重いと思われるかもしれない」
「蓮……」
「でも、変わろうと努力する。君のためなら」
違う。変わらなくていい。そのままでいい。
「私も同じです」
震える声で告白した。
「蓮が他の女性と話していたら、きっと嫉妬で狂いそうになります」
蓮の目が見開かれた。
「私も、独占欲強いんです。蓮を独り占めしたいって、ずっと思ってました」
次の瞬間、強く抱きしめられた。
「日菜子……」
震える声で名前を呼ばれて、涙が溢れてきた。
「本当に、俺でいいのか?」
「私の方こそ、本当にいいんですか?」
顔を上げると、蓮が優しく微笑んでいた。
「君以外、考えられない」
そして、ゆっくりと顔が近づいてきて――
初めてのキスは、思っていたより優しかった。唇が触れ合うほんの一瞬だったけれど、その瞬間に世界が変わった。
「愛してる」
囁かれた言葉に、全身が震えた。
「私も、愛してます」
それから、私たちの関係は本物になった。
表向きは上司と部下。でも、二人きりになると恋人。朝は別々に出社し、夜は必ず一緒に帰る。
蓮の独占欲は相変わらずで、私が他の男性と話していると不機嫌になる。でも、それも愛情の裏返しだと分かっているから、嬉しかった。
ある日の帰り道、車の中で蓮がぽつりと呟いた。
「君の全てが欲しい。心も、体も、時間も、全部」
強欲な言葉。でも、嫌じゃない。
「欲張りですね」
「君に関しては、いくら欲張っても足りない」
真顔で言われて、頬が熱くなった。
信号で止まった車内で、蓮が私の手を取った。
「ありがとう」
突然の感謝に戸惑う。
「俺を選んでくれて」
違う。選んだんじゃない。選ばざるを得なかった。だって、もう蓮なしでは生きられないから。
「私の方こそ、ありがとうございます」
手を握り返しながら答えた。
「私を選んでくれて」
蓮は満足そうに微笑んだ。
窓の外を流れる景色を見ながら思う。偽装恋愛から始まった関係。でも今は、誰よりも強い絆で結ばれている。
これが、私たちの愛の形なんだと思えた。
式場に到着すると、純白のウェディングドレスに身を包んだ美玲さんが、幸福そのものという表情で駆け寄ってきた。
「お兄様!来てくれたのね」
そして私を見ると、瞳をきらきらと輝かせた。
「この方が噂の恋人さん?」
「初めまして、橘日菜子です」
挨拶をすると、美玲さんは親しげに私の手を取った。
「堅苦しいのは抜きにして。美玲でいいわ」
人懐っこい性格は、蓮とは正反対だった。
「ねえ、お兄様がどんな風にプロポーズしたのか教えて」
予想外の質問に言葉に詰まる。そんな設定、考えていなかった。
「普通にだ」
蓮が助け舟を出した。
「普通に?」
「俺のものになれ、と」
さらりと言われて、顔から火が出そうになった。美玲さんは呆れたようにため息をついた。
「相変わらずロマンチックのかけらもないのね」
でも、すぐに私に向き直って微笑んだ。
「でも、お兄様がこんなに優しい顔をするのは初めて見たわ」
優しい顔?横を見ても、蓮はいつもの無表情だ。でも美玲さんには、何か違って見えるらしい。
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「蓮くんに恋人ができるなんて奇跡ね」
「やっと人並みの幸せを見つけたのね」
口々にかけられる祝福の言葉。皆、心から蓮の幸せを喜んでいる。なのに、これは偽物。今日で終わる、嘘の関係。
罪悪感に押し潰されそうになった時、蓮が耳元で囁いた。
「大丈夫か?」
心配そうな声音に、なんとか笑顔を作る。でも蓮は納得していないようで、人目を避けて庭園へと連れ出された。
薔薇の香りが漂う静かな空間で、蓮は真剣な眼差しを向けてきた。
「無理をするな」
「していません」
「嘘だ。君は嘘がつけない」
大きな手が、そっと頭を撫でた。髪を梳くように動く手のひらの感触に、涙が込み上げてくる。
「もう少しだ。頑張れるか?」
頷くしかなかった。蓮のためなら、もう少し頑張れる。
披露宴が終わり、控室で一人になった時、疲労が一気に押し寄せてきた。演技に疲れた。嘘をつくことに疲れた。何より、もうすぐ終わってしまうという現実に。
ノックの音がして、入ってきたのは品の良い初老の夫婦だった。蓮の両親だと、すぐに分かった。
「日菜子さん、でしたね」
母親の優しい微笑みに、胸が痛んだ。
「蓮のこと、ありがとう」
唐突な感謝の言葉に戸惑う。
「あの子、小さい頃から感情を表に出さない子でした。だから恋人なんてできないんじゃないかと心配していたの」
知らなかった蓮の一面を聞いて、胸がきゅっとなった。
「でも、今日の蓮を見て安心しました。あんなに優しい顔をする蓮は、初めて見ました」
また、優しい顔という言葉。私には分からない、蓮の変化。
「日菜子さん」
父親が真剣な表情で口を開いた。
「蓮の独占欲の強さは、ご存知ですか?」
ドキリとした。
「小さい頃からです。大切なものは絶対に手放さない」
苦笑混じりの説明に、この数日間の蓮の姿が重なる。
「でも、それは全て愛情の裏返しなのです」
母親の言葉が、心に深く突き刺さった。
「日菜子さんなら、それを理解してくれると信じています」
深々と頭を下げられて、罪悪感で胸が張り裂けそうになった。本当のことを言いたい。でも、言えない。
二人が去った後、涙が溢れてきた。優しい人たちを騙している。そして何より、自分の気持ちにも嘘をついている。
ドアが開き、蓮が入ってきた。泣いている私を見て、顔色が変わった。
「どうした?誰かに何か――」
「ご両親に会いました」
ぽつりと呟くと、蓮の動きが止まった。
「とても優しくて……私なんかを認めてくれて……でも、これは嘘で……」
言葉にならない。苦しい。
「日菜子」
蓮に抱きしめられた。スーツ越しに伝わる体温と、柑橘系の香りに包まれる。背中を撫でる手が、優しい。
「すまない。俺のせいで」
「違います。私が、勝手に……」
勝手に期待して、勝手に本気になって、勝手に恋をして。
「もう、演技はやめよう」
その言葉に、心臓が止まりそうになった。
「今日で終わりにしよう」
分かっていた。でも改めて言われると、胸が張り裂けそうに痛い。
「俺には、もう無理だ。これ以上君の隣にいたら……」
言葉が途切れた。続きが聞きたいのに、怖くて聞けない。
月曜日。
あの告白から二日が経っていた。蓮は、偽装ではなく本当の恋人になってほしいと言った。でも私は、返事ができなかった。嬉しかったけれど、怖かった。本当に私でいいのか、と。
出社すると、オフィスがざわついていた。女性社員たちの視線とひそひそ話。やはり、どこかで見られていたらしい。
「日菜子ちゃん、土曜日氷室部長と一緒だったんだって?」
相沢くんが探るような目で聞いてきた。
「社長の娘さんが結婚式で見かけたって」
言い訳を考えていると、低い声が響いた。
「相沢」
蓮が後ろに立っていた。でも今日は何か違う。いつもの冷たい視線ではなく、ただ静かに相沢くんを見ている。
「自分の仕事に集中しろ」
相沢くんが去った後、蓮と一瞬目が合った。でも、すぐに視線をそらしてしまった。まだ、答えを出せていない。
昼休み、屋上で一人考え事をしていると、蓮が現れた。
「また屋上か」
「見つけやすい場所でしょう?」
苦笑すると、蓮も小さく笑った。隣に座り、しばらく無言の時間が流れる。
「これは上司としての、仕事の命令ではない。個人的な話だ」
蓮が口を開いた。
「でも、一つだけ伝えておきたい」
真剣な横顔に、息を呑む。
「この一週間で確信した。君なしでは生きていけない」
胸が大きく高鳴った。
「大袈裟です」
「本気だ。君がいない人生なんて考えられない」
真っ直ぐな瞳に射すくめられる。
「私、可愛くもないし、恋愛経験もほとんどないし……」
「関係ない。君がいい。君じゃなきゃダメなんだ」
蓮は私の手を取った。
「俺は独占欲が強い。君が他の男と話しているだけで、頭がおかしくなりそうになる」
苦しそうに眉をひそめる姿に、胸が痛んだ。
「束縛してしまうかもしれない。重いと思われるかもしれない」
「蓮……」
「でも、変わろうと努力する。君のためなら」
違う。変わらなくていい。そのままでいい。
「私も同じです」
震える声で告白した。
「蓮が他の女性と話していたら、きっと嫉妬で狂いそうになります」
蓮の目が見開かれた。
「私も、独占欲強いんです。蓮を独り占めしたいって、ずっと思ってました」
次の瞬間、強く抱きしめられた。
「日菜子……」
震える声で名前を呼ばれて、涙が溢れてきた。
「本当に、俺でいいのか?」
「私の方こそ、本当にいいんですか?」
顔を上げると、蓮が優しく微笑んでいた。
「君以外、考えられない」
そして、ゆっくりと顔が近づいてきて――
初めてのキスは、思っていたより優しかった。唇が触れ合うほんの一瞬だったけれど、その瞬間に世界が変わった。
「愛してる」
囁かれた言葉に、全身が震えた。
「私も、愛してます」
それから、私たちの関係は本物になった。
表向きは上司と部下。でも、二人きりになると恋人。朝は別々に出社し、夜は必ず一緒に帰る。
蓮の独占欲は相変わらずで、私が他の男性と話していると不機嫌になる。でも、それも愛情の裏返しだと分かっているから、嬉しかった。
ある日の帰り道、車の中で蓮がぽつりと呟いた。
「君の全てが欲しい。心も、体も、時間も、全部」
強欲な言葉。でも、嫌じゃない。
「欲張りですね」
「君に関しては、いくら欲張っても足りない」
真顔で言われて、頬が熱くなった。
信号で止まった車内で、蓮が私の手を取った。
「ありがとう」
突然の感謝に戸惑う。
「俺を選んでくれて」
違う。選んだんじゃない。選ばざるを得なかった。だって、もう蓮なしでは生きられないから。
「私の方こそ、ありがとうございます」
手を握り返しながら答えた。
「私を選んでくれて」
蓮は満足そうに微笑んだ。
窓の外を流れる景色を見ながら思う。偽装恋愛から始まった関係。でも今は、誰よりも強い絆で結ばれている。
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