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魔女のクリスマス(漢字あり) その1
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ある年のクリスマス。お昼を食べ終えたマリーはお家でもみの木に飾りつけをしていました。背伸びをしたマリーと同じぐらいの大きさの小さな木です。マリーが木のてっぺんに星の飾りを付け終えたちょうどその時、玄関のほうからノックが聞こえました。
マリーがドアをあけてみると、真っ黒な靴に、真っ黒な服、真っ黒な帽子を被った真っ黒な髪の女の人が立っていました。
「こんにちは。今年のクリスマスからは、悪い子には魔女が罰を与える事になりました」
マリーはびっくりしました。マリーはいつも家で料理のお手伝いをしています。学校では友達と仲良く過ごしてます。罰を与えられるような悪いことはしていないはずです。マリーは慌てて、自分の一年間の行動をうったえます。
「そうなんですか?どうも私が聞た話とはだいぶ違うみたいですね」
魔女は帽子から紙を取り出し、それを広げました。
「お金持ちであることをいつも周りに自慢したり、友達をからかったりしてると聞いてきたのですが」
マリーが魔女の手元を覗き込んでみると、その紙には見たこともない文字と絵が書かれていました。絵のほうはこの街の地図のようです。その中にしるしのついた場所がありました、街の真ん中からみて、ちょうどマリーの家と反対側。いつも皆にいじわるしている男の子の家です。
マリーは場所が逆さまなことを、魔女に伝えます。
「ああ、反対側でしたか。どうもすみませんでした。あなたには魔女の罰は必要ありませんね」
魔女は帽子を取って、マリーに一礼しました。
誤解が解けてマリーはほっと胸をなでおろしました。マリーはクリスマスの日を楽しみに一年間待っていました。皆が家族と過ごして幸せになれる日だからです。そんな日に罰を与えらたら悲しくなってしまいます。
マリーはふと男の子の事を思い浮かべました。その子はマリーにも意地悪をよくしてきます。からかわれたことも何度かありますし、その子のことは好きではありません。でも、罰を与えられると知って少しかわいそうに思いました。
「お邪魔しました。よいクリスマスを」
魔女が立ち去ろうとしましたが、マリーが手を引いて引き止めます。
「どうかしましたか?」
マリーはちょっと迷いましたが、思い切って魔女にある提案をします。
「その子の罰を半分あなたが引き受ける?できるにはできますけど。どうしてそんなことを?」
マリーは、クリスマスは皆が楽しい日になって欲しいと思っています。
いつも意地悪ばっかりしているその男の子は嫌いです。だからといってクリスマスの日に罰を与えられて、暗い気持ちで過ごして欲しくはないのです。一人では辛い罰でも、マリーが半分を引き受ければ悲しみは半分より小さくなるはずです。
「あなたの気持ちはわかりました。魔女の罰を受けてしまうと、クリスマスのプレゼントはもらえなくなってしまいますが、それでも本当にいいですか?」
マリーはちょっとだけためらいましたが、やがて力強くうなずきました。
「わかりました。では、あなたにその子の罰の半分を与えることにします」
マリーがドアをあけてみると、真っ黒な靴に、真っ黒な服、真っ黒な帽子を被った真っ黒な髪の女の人が立っていました。
「こんにちは。今年のクリスマスからは、悪い子には魔女が罰を与える事になりました」
マリーはびっくりしました。マリーはいつも家で料理のお手伝いをしています。学校では友達と仲良く過ごしてます。罰を与えられるような悪いことはしていないはずです。マリーは慌てて、自分の一年間の行動をうったえます。
「そうなんですか?どうも私が聞た話とはだいぶ違うみたいですね」
魔女は帽子から紙を取り出し、それを広げました。
「お金持ちであることをいつも周りに自慢したり、友達をからかったりしてると聞いてきたのですが」
マリーが魔女の手元を覗き込んでみると、その紙には見たこともない文字と絵が書かれていました。絵のほうはこの街の地図のようです。その中にしるしのついた場所がありました、街の真ん中からみて、ちょうどマリーの家と反対側。いつも皆にいじわるしている男の子の家です。
マリーは場所が逆さまなことを、魔女に伝えます。
「ああ、反対側でしたか。どうもすみませんでした。あなたには魔女の罰は必要ありませんね」
魔女は帽子を取って、マリーに一礼しました。
誤解が解けてマリーはほっと胸をなでおろしました。マリーはクリスマスの日を楽しみに一年間待っていました。皆が家族と過ごして幸せになれる日だからです。そんな日に罰を与えらたら悲しくなってしまいます。
マリーはふと男の子の事を思い浮かべました。その子はマリーにも意地悪をよくしてきます。からかわれたことも何度かありますし、その子のことは好きではありません。でも、罰を与えられると知って少しかわいそうに思いました。
「お邪魔しました。よいクリスマスを」
魔女が立ち去ろうとしましたが、マリーが手を引いて引き止めます。
「どうかしましたか?」
マリーはちょっと迷いましたが、思い切って魔女にある提案をします。
「その子の罰を半分あなたが引き受ける?できるにはできますけど。どうしてそんなことを?」
マリーは、クリスマスは皆が楽しい日になって欲しいと思っています。
いつも意地悪ばっかりしているその男の子は嫌いです。だからといってクリスマスの日に罰を与えられて、暗い気持ちで過ごして欲しくはないのです。一人では辛い罰でも、マリーが半分を引き受ければ悲しみは半分より小さくなるはずです。
「あなたの気持ちはわかりました。魔女の罰を受けてしまうと、クリスマスのプレゼントはもらえなくなってしまいますが、それでも本当にいいですか?」
マリーはちょっとだけためらいましたが、やがて力強くうなずきました。
「わかりました。では、あなたにその子の罰の半分を与えることにします」
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