呪いのTikTokプロデュース ~ダサすぎ怨霊ちゃんをギャルJKがこわかわいいで全国バズらせる~

しおしお

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第3話 109でガンガン店員さんに襲撃される!

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第3話 109でガンガン店員さんに襲撃される!

美容室を出た私たちは、興奮冷めやらぬまま渋谷の街を突っ切った。

さだちゃんの新しい髪型、肩上ボブにレイヤー入って軽くて、シースルーバングでおでこ全開。  
ふわふわの巻き髪が揺れるたび、通りすがりの人が二度見しまくり。

でもさだちゃんはまだあの白ワンピース。  
長いままの丈が、せっかくの可愛さを半減させてる。

「次は服!! あのワンピヤバすぎるから全力チェンジっしょ!!  
ここが109!!」

SHIBUYA109に飛び込んで、お気に入りのギャル系ショップ「GALAXY GIRL」に直行。

店内に入った瞬間、姉妹店員さんが即反応。

金髪ロングのミナミさんと、ピンク髪のつけまバサバサのリリカさんが、二人でさだちゃんを囲んだ。

ミナミさん  
「いらっしゃいませ~!!!  
あらあらちょっと待って待って!!  
お嬢ちゃんお顔めっちゃかわいいじゃないの!!!  
国宝級!!モデルさん!?なのにそのワンピース何!?  
白一色で長すぎて葬式みたい!?ヤバすぎでしょ!!!  
もったいなさすぎて私たち心が痛いわよ!!!」

リリカさん  
「そうそう!!顔のポテンシャルエグいのにその服で隠してるの犯罪!!  
もう脱いで脱いで!!今すぐ脱いで!!  
今日は全力で可愛くするから任せて任せて!!!」

さだちゃん(無言で少し後ずさり)

ミナミさん(返事待たず腕を取って試着室へGO)  
「まずはトップスからね!!  
このニット!!オフショルで肩見せ!!肌白いから絶対映えるわよ!!  
それとこのキャミ!!レース付きで甘め!!  
あ、こっちのクロップドもいいかも!!お腹チラ見せでセクシー!!」

リリカさん(ハンガー抱えて次々押し付け)  
「ボトムスはこれ!!ミニスカプリーツ!!脚細いから最強!!  
あ、こっちのデニムショーパンもいいわ!!ダメージ入ってて今っぽい!!  
それとレッグウォーマーも付けちゃう!!脚長効果エグいから!!  
あ、ベルトも!!太ベルトでウエストマーク!!」

試着室から出てきたさだちゃんに即フィードバック。

ミナミさん  
「そちらは黒のほかに白とベージュ、薄めのサーモンピンクがございます!!  
ピンクが絶対似合うわよ!!肌白い子はピンク最強!!  
そちらのワンピースですと、お客さまがお召しのカーディガンと合わせて着られても素敵です!!  
あ、カーディガンも追加!!オーバーサイズでかわいく!!」

リリカさん(ジャケットを当てながら)  
「そちらはお召しになると腰骨くらいの長さになります!!  
短めジャケットで脚長効果!!  
こちらに鏡がございますので、ぜひ合わせてご覧くださいませ!!!  
ほらほら見て見て!!もう別人!!かわいいすぎてヤバい!!!」

アクセサリーも追加攻撃。

ミナミさん  
「アクセも!!チョーカー!!ピアス!!リング!!全部付けちゃう!!  
顔小さいから大ぶりでもいけるわよ!!  
あ、帽子も!!バケットハットで今どき!!  
バッグも!!ミニショルダーでコーデ完成!!」

リリカさん  
「コーデ3パターン作っちゃった!!  
甘め!!クール!!ガーリー!!全部似合うから全部買っちゃいなよ!!  
今日買ったらポイント10倍!!!」

さだちゃんは完全に着せ替え人形状態。  
試着→鏡→即次の服のループで休む間なし。

鏡の前で大量の服に囲まれ、さだちゃんはわずかに目を泳がせて、  
超小声で息のように呟いた。

さだちゃん  
「…なんか…人間こわ…」

私は大爆笑。

「あはははは!!さだちゃんそれ名言!!  
でもかわいいすぎるヤバい!!このコーデ全部最強!!  
ミナミさんリリカさんありがとう!!全部買うっしょ!!」

お会計へ。

ミナミさん  
「全部で8万7千円になりまーす!!」

私は財布見てちょっと青ざめた。

「え、私のお小遣いじゃ足りないかも……  
さだちゃん、何かお金持ってない?」

さだちゃんは無言で私を見る。  
新しいコーデの袖から、古風な小さな巾着袋を取り出した。

「え、何それ?超レトロな巾着!!かわいいヤバい!!」

さだちゃんが巾着を開けて中から取り出すと──

キラリと光る金色の小判が数枚!

「えええええ!?!?小判!?!?マジで小判出てきた!!!やば!!!」

ミナミさん&リリカさん  
「こ、小判……???」

さだちゃんは明らかにミスったと気づき、目を泳がせて慌てて小判を巾着に戻す。  
顔が薄く赤くなって、視線を完全に逸らした。

そして今度は──真っ黒なブラックカードを取り出す。  
銀色の井戸マークが不気味に光るデザイン。

私は爆笑転げ回り。

「あははははは!!!小判出てきたのヤバすぎ!!!  
間違えて小判出すさだちゃんかわいいすぎて死ぬ!!!  
慌てて戻すとこ最高!!!  
で、次は……えー!?クレカもってるのー!?しかも黒カード!?!?  
さだちゃん何者!?超ヤバい!!!」

ミナミさん&リリカさん  
「ブラックカードキター!!!  
お嬢ちゃん大富豪確定!!!  
もう神お客様!!!」

決済完了。大量の袋を提げて店を出る。

私はさだちゃんを見てニヤニヤ。

「髪も服も完璧!!  
これでさだちゃんかわいいすぎるヤバい!!  
次はこのビデオ自体ヤバイから、TikTokでバズらせよっしょ!!」

さだちゃんは大量の袋を無言で持ち、  
新しい服の裾を指でそっと摘んで、わずかに口角を上げた。

──大変身完了。  
この子、絶対バズる。確定。

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