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第14話 さだちゃんの過去が明かされ、消滅の危機が迫る……
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第14話 さだちゃんの過去が明かされ、消滅の危機が迫る……
アンチ炎上が収まってから、数日が経った。
バズりはさらに加速。
フォロワー80万人。
動画はどれも千万再生超え。
みんなさだちゃんのこと「かわいいすぎる!!」で持ちきり。
でも、最近さだちゃんの様子がおかしい。
朝起きたら、手が少し透けて見える。
昼には輪郭がぼやけて、触ると指がすり抜けそうになる瞬間が増えた。
私は心配でたまらなくなった。
「さだちゃん、どうしたの? なんか元気ない?
最近薄くなってる気がする……」
さだちゃんはベッドに座って、自分の薄くなった手を見つめている。
無言で、ただ視線を落としているだけ。
私はさだちゃんの手を握った。
冷たい。
いつもより、もっと透けている。
「え、ちょっと待って!! さだちゃん本当に薄くなってる!?
どうして!?」
さだちゃんは長い沈黙の後、
珍しく少し続けて言葉を紡いだ。
さだちゃん
「……怖がられないと、
私……消える」
私は息を飲んだ。
「え……それって、呪いのビデオの怨霊だから……?
怖がられない怨霊は存在が保てないってこと!?」
さだちゃん(小さく頷く。
髪を指でいじりながら、視線を床に落とす)
私は慌てて過去を聞いた。
「さだちゃんの過去……教えて?
どうして呪いのビデオになったの?」
さだちゃんはさらに長い沈黙。
やがて、ぽつぽつと。
さだちゃん
「……昔、
井戸に……落とされた
……誰も、助けてくれなくて
……怒って、怖がらせて
……ビデオに、閉じ込められた
……怖がられて、
呪うことで……いた」
私は胸が締めつけられた。
井戸に落とされた……
誰も助けに来なくて、
怨霊になって、ビデオに閉じ込められて、
怖がられることでしか存在を保てなかった。
「それで、今みんなさだちゃんのこと『かわいい』って!!
怖がる人ほとんどいないから、存在が薄れてるんだ……」
さだちゃん(自分の手がさらに薄くなるのを見て、
わずかに肩を震わせる)
私はさだちゃんを抱きしめた。
「ヤバい!! 消えちゃダメ!!
さだちゃんがいなくなったらマジでヤバい!!
ずっと一緒にいたい!!」
さだちゃん(私の腕の中で、
無言で目を閉じて、私の背中を弱く触る)
部屋が静かになった。
バズりが大きすぎたせいで、
さだちゃんの呪いが弱まって、
存在自体が危なくなってる。
どうしたらいい!?
怖がらせたら「こわかわいい」が崩れる。
でも怖がらせないと、さだちゃんが消える。
私はスマホを握りしめた。
「絶対救う!!
さだちゃんを消えさせない方法、絶対見つける!!」
さだちゃん(薄い手で、私の袖を弱く掴む)
──初めて、さだちゃんが本当に危ない。
このままじゃ、
本当にいなくなっちゃう。
アンチ炎上が収まってから、数日が経った。
バズりはさらに加速。
フォロワー80万人。
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みんなさだちゃんのこと「かわいいすぎる!!」で持ちきり。
でも、最近さだちゃんの様子がおかしい。
朝起きたら、手が少し透けて見える。
昼には輪郭がぼやけて、触ると指がすり抜けそうになる瞬間が増えた。
私は心配でたまらなくなった。
「さだちゃん、どうしたの? なんか元気ない?
最近薄くなってる気がする……」
さだちゃんはベッドに座って、自分の薄くなった手を見つめている。
無言で、ただ視線を落としているだけ。
私はさだちゃんの手を握った。
冷たい。
いつもより、もっと透けている。
「え、ちょっと待って!! さだちゃん本当に薄くなってる!?
どうして!?」
さだちゃんは長い沈黙の後、
珍しく少し続けて言葉を紡いだ。
さだちゃん
「……怖がられないと、
私……消える」
私は息を飲んだ。
「え……それって、呪いのビデオの怨霊だから……?
怖がられない怨霊は存在が保てないってこと!?」
さだちゃん(小さく頷く。
髪を指でいじりながら、視線を床に落とす)
私は慌てて過去を聞いた。
「さだちゃんの過去……教えて?
どうして呪いのビデオになったの?」
さだちゃんはさらに長い沈黙。
やがて、ぽつぽつと。
さだちゃん
「……昔、
井戸に……落とされた
……誰も、助けてくれなくて
……怒って、怖がらせて
……ビデオに、閉じ込められた
……怖がられて、
呪うことで……いた」
私は胸が締めつけられた。
井戸に落とされた……
誰も助けに来なくて、
怨霊になって、ビデオに閉じ込められて、
怖がられることでしか存在を保てなかった。
「それで、今みんなさだちゃんのこと『かわいい』って!!
怖がる人ほとんどいないから、存在が薄れてるんだ……」
さだちゃん(自分の手がさらに薄くなるのを見て、
わずかに肩を震わせる)
私はさだちゃんを抱きしめた。
「ヤバい!! 消えちゃダメ!!
さだちゃんがいなくなったらマジでヤバい!!
ずっと一緒にいたい!!」
さだちゃん(私の腕の中で、
無言で目を閉じて、私の背中を弱く触る)
部屋が静かになった。
バズりが大きすぎたせいで、
さだちゃんの呪いが弱まって、
存在自体が危なくなってる。
どうしたらいい!?
怖がらせたら「こわかわいい」が崩れる。
でも怖がらせないと、さだちゃんが消える。
私はスマホを握りしめた。
「絶対救う!!
さだちゃんを消えさせない方法、絶対見つける!!」
さだちゃん(薄い手で、私の袖を弱く掴む)
──初めて、さだちゃんが本当に危ない。
このままじゃ、
本当にいなくなっちゃう。
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