呪いのTikTokプロデュース ～ダサすぎ怨霊ちゃんをギャルJKがこわかわいいで全国バズらせる～

第20話永遠のこわかわいい日常！ さだちゃんと樹音の未来！！

第20話　永遠のこわかわいい日常！　さだちゃんと樹音の未来！！

あれから、季節が一巡した。

私とさだちゃんのTikTokは、フォロワー300万人を突破。  
動画はどれも億再生クラス。  
テレビ出演のオファーも来て、雑誌の表紙も飾った。  
でも、私たちはもう数字に一喜一憂しない。

大事なのは、毎日一緒にいること。  
さだちゃんが、私のそばで笑ってくれること。

朝、目が覚めると、  
さだちゃんが私の隣で微笑んでいる。

さだちゃん  
「おはよう、樹音」

言葉は普通に話せるようになった。  
声は少し低めで、静かだけど、  
優しくて、耳に残る。

私は飛びついて抱きしめる。

「おはようさだちゃん！！  
今日もかわいいすぎるヤバい！！！  
朝から笑顔神！！」

さだちゃん（頰を赤くして、私を抱き返す）  
「……樹音も、かわいい  
　……大好き」

朝ごはんは、私が作る特製メニュー。

今日はさだちゃんのリクエストで、  
いちごたっぷりのフレンチトースト。

さだちゃん（一口食べて、目を細めて）  
「……おいしい  
　……樹音の作るの、  
　……いちばんすき」

私は萌え死にそうになる。

「さだちゃんの『いちばんすき』毎日聞けるの幸せすぎ！！」

学校帰り、いつものルーティン。

プリクラ撮って、  
カフェで新作スイーツシェアして、  
原宿で新しいコーデ探して、  
夜は動画撮影。

今日の動画は、  
『さだちゃんと樹音の1年記念♡　みんなありがとうスペシャル！！』

さだちゃんがカメラに向かって、  
自然な笑顔で話す。

さだちゃん  
「みんな、いつもありがとう  
　……樹音と、  
　ずっと一緒にいられて  
　……本当にうれしい  
　……これからも、  
　……よろしくね」

私は横で涙目。

「さだちゃんのメッセージ神すぎ！！  
みんなのおかげでさだちゃんここにいるよ！！  
こわかわいい動画これからもいっぱい撮るから、  
ずっと見ててね！！」

コメント欄は、  
「かわいいすぎる！！」「おめでとう！！」「永遠に推す！！」「二人の日常もっと見たい！！」で埋め尽くされる。

夜、家で二人きり。

ベッドで並んで、  
私はさだちゃんの髪を撫でた。

「さだちゃん、1年前はテレビからお尻詰まって出てきたよね」

さだちゃん（くすっと笑って）  
「……恥ずかしい  
　……でも、あの時  
　樹音に会えて、よかった  
　……運命、だと思う」

私はさだちゃんを抱きしめた。

「私も！！  
さだちゃんがいなかったら、毎日つまんなかった！！  
呪いビデオが、最高の出会いだった！！」

さだちゃん（私の目をまっすぐ見て、  
　はっきりとした声で）

さだちゃん  
「樹音  
　……大好き  
　……これからも、  
　……ずっと、いっしょ  
　……約束」

私は泣きながらさだちゃんにキスした。  
額に、優しく。

「約束！！  
永遠に！！」

さだちゃん（笑顔で、私に顔を寄せて、  
　そっと唇を重ねるような距離で）

さだちゃん  
「……うん  
　……ずっと  
　……樹音と」

──呪いのビデオは、  
　もう遠い昔の話。

今は、  
ただの、  
こわかわいい日常。

プリクラ撮ったり、  
デートしたり、  
動画撮ったり、  
夜は抱き合って寝たり。

さだちゃんの笑顔と、  
小さな言葉と、  
温かい手。

それが、私のすべて。

バズりはもちろん続くけど、  
それ以上に、  
さだちゃんが私のそばにいることが、  
一番ヤバい（いい意味で）。

これからも、  
永遠に、  
こわかわいい日常を。

さだちゃんと樹音の、  
幸せな未来を。