呪いのTikTokプロデュース ～ダサすぎ怨霊ちゃんをギャルJKがこわかわいいで全国バズらせる～

第4話 さだちゃんのクリスマスプレゼント大作戦

第4話　さだちゃんのクリスマスプレゼント大作戦

12月に入って、街中がクリスマスムード一色になった。

イルミネーションがキラキラ、  
お店にはツリー、  
BGMはクリスマスソング。

私はさだちゃんに聞いた。

「さだちゃん、クリスマスどうする？  
デート？　パーティー？　プレゼント交換！！」

さだちゃん（目を輝かせて、  
　少し興奮気味に）

さだちゃん  
「……プレゼント  
　……交換、したい  
　……樹音に  
　……あげたい」

私は萌え死にそうになった。

「さだちゃんのプレゼント！？  
超楽しみ！！　私も準備する！！」

でも、さだちゃんはそれからコソコソし始めた。

私が学校に行ってる間、  
家でスマホをじっと見て、  
何か検索したりメモしたり。

夜、私が寝てる間に、  
リビングでガサガサ音がする。

私は気づかないふりして、  
心の中でニヤニヤ。

「さだちゃん、何作ってるんだろ……」

クリスマスイブ。

私はさだちゃんをイルミネーションデートに連れ出した。

街のツリーの下で、  
二人で写真撮ったり、  
ホットチョコレート飲んだり。

さだちゃんは私の手をずっと握って、  
イルミネーションを見て。

さだちゃん  
「……きれい  
　……樹音と  
　……しあわせ」

家に戻って、  
ツリーの下でプレゼント交換。

私はさだちゃんに、  
ずっと欲しがってた可愛いヘアアクセサリーセットと、  
手編みのマフラー（私が内緒で編んだ）を渡した。

「さだちゃんに似合うと思って！！  
マフラーは私が編んだよ！！」

さだちゃん（プレゼントを開けて、  
　目を輝かせて）

さだちゃん  
「……かわいい  
　……あったかい  
　……樹音の、  
　……ありがとう  
　……だいすき」

そして、さだちゃんが自分のプレゼントを差し出す。

手作りの箱。

中を開けると──  
手編みのマフラー。

さだちゃんカラー（紺と白のグラデーション）で、  
端に小さなハートと「KiOn♡」の刺繍。

でも、ところどころ糸が絡まってたり、  
長さが少し不揃いだったり。

私はそれを見て、胸が熱くなった。

「さだちゃん……これ、手編み！？」

さだちゃん（頰を赤くして、視線を逸らす）

さだちゃん  
「……樹音に  
　……あったかく、してあげたくて  
　……ネットで  
　……見て、  
　……がんばった  
　……でも、  
　……へたで……  
　……ごめん」

私はマフラーを巻いて、さだちゃんを抱きしめた。

「最高！！  
世界一のマフラー！！  
さだちゃんが編んでくれたってだけで神！！  
少し不揃いなとこも超萌える！！  
一生大事にする！！！」

さだちゃん（私の反応を見て、  
　目を細めて笑顔）

さだちゃん  
「……よかった  
　……樹音、  
　……しあわせ、  
　……なら  
　……私も、  
　……しあわせ」

私はさだちゃんにマフラーを巻いてあげた。

「さだちゃんにも！！  
お揃い！！」

さだちゃん（マフラー巻かれて、  
　私のマフラーに顔を埋めて）

さだちゃん  
「……樹音の、におい  
　……すき  
　……あったかい  
　……だいすき」

私はさだちゃんの額にキスした。

「メリークリスマス、さだちゃん！！  
来年も再来年も、ずっと一緒にクリスマスしよう！！」

さだちゃん（笑顔で、私の唇にそっと顔を寄せて）

さだちゃん  
「……メリークリスマス  
　……樹音  
　……ずっと  
　……いっしょ  
　……約束」

──さだちゃんのクリスマスプレゼントは、  
少し不揃いだったけど、  
世界で一番温かくて、  
幸せな贈り物だった。

これからも、  
毎年、  
さだちゃんとクリスマスを。

マフラー巻いて、  
手繋いで、  
笑顔で。

ずっと、  
一緒に。