呪いのTikTokプロデュース ～ダサすぎ怨霊ちゃんをギャルJKがこわかわいいで全国バズらせる～

番外編 第3話 さだちゃんの夏祭り初体験！ 浴衣で大萌え

番外編　第3話　さだちゃんの夏祭り初体験！　浴衣で大萌え

夏本番。

街中が夏祭りムードで、私たちは浴衣デートを決めた。

「さだちゃんの浴衣姿絶対ヤバい！！  
絶対見たい！！　一緒に着物屋さん行こ！！」

さだちゃん（無言で小さく頷く。  
　瞳が少し輝いてる）

着物レンタルショップで、  
私はピンクの花柄浴衣を選んで、  
さだちゃんには紺地に白い花火柄の浴衣を勧めた。

「これ！！　さだちゃんの黒髪に映えそう！！  
おでこ出して髪アップにしたら神！！」

さだちゃんは試着室から出てきて──

萌え死。

紺の浴衣が色白の肌に映えて、  
髪を軽くアップにして、  
大きな瞳でこちらを見上げる。

私は鼻血が出そうになった。

「さだちゃん浴衣神すぎ！！  
かわいいすぎるヤバい！！！  
日本一の浴衣美人！！！」

さだちゃん（頰を赤くして、視線を逸らす。  
　浴衣の袖をそっと触って、  
　小声で）

さだちゃん  
「……きれい？  
　……樹音、  
　……すき？」

私は飛びついた。

「大好き！！　超好き！！  
さだちゃんの浴衣姿一生見ていたい！！！」

夏祭り会場に到着。

屋台の匂い、提灯の灯り、人ごみ。

さだちゃんは私の手を強く握って、  
キョロキョロ周りを見回す。

さだちゃん  
「……にぎやか  
　……あつい  
　……でも、  
　……たのしい」

まずは金魚すくい。

私はすぐ破れて失敗。

さだちゃんはポイを手に持って、  
無言でじっと金魚を見つめて──  
一匹すくって、袋に入れる。

さだちゃん（金魚袋を私に見せて、  
　小さな笑顔）

さだちゃん  
「……樹音に  
　……あげる」

私は萌え死。

「さだちゃんの金魚プレゼント！！  
かわいいすぎる！！」

次は射的。

私は外しまくり。

さだちゃんは銃を構えて、  
無表情で──一発で景品（大きなクマのぬいぐるみ）をゲット。

さだちゃん（ぬいぐるみを私に渡して）  
「……樹音、  
　……だっこして」

私はぬいぐるみを抱きしめて叫んだ。

「さだちゃんの射的上手すぎ！！  
クマもらった！！　かわいいヤバい！！！」

りんご飴をシェアして、  
焼きそば食べて、  
綿あめ食べて。

さだちゃんの口元に綿あめがついて、  
私が拭いてあげると、  
さだちゃんは笑顔で。

さだちゃん  
「……樹音、  
　……ありがとう  
　……おいしい  
　……しあわせ」

花火大会の時間。

人ごみを抜けて、少し高い場所に移動。

二人でシートを敷いて座る。

花火が上がる。

ドーン！！

夜空に大輪の花。

さだちゃんは目を輝かせて、  
花火をじっと見つめる。

さだちゃん  
「……きれい  
　……すごい  
　……樹音と、  
　……いっしょで  
　……もっときれい」

私はさだちゃんの手を握った。

「さだちゃんの花火見てる顔、神！！  
夏祭り最高！！」

花火が終わって、  
帰り道。

提灯の灯りの中、  
浴衣姿のさだちゃんが私の手を握って歩く。

さだちゃん（私の横で、  
　笑顔で）

さだちゃん  
「……きょう、  
　……いちばん  
　……たのしかった  
　……また、  
　……きて  
　……樹音と」

私はさだちゃんを抱きしめた。

「約束！！  
来年も再来年も、ずっと夏祭りデートしよ！！  
さだちゃんの浴衣姿、毎年見たい！！  
かわいいすぎるヤバい！！！」

さだちゃん（私の腕の中で、  
　幸せそうな笑顔で強く抱き返して）

さだちゃん  
「……うん  
　……ずっと  
　……いっしょ」

──さだちゃんの夏祭り初体験は、  
花火みたいに、  
キラキラで、  
幸せでいっぱいだった。

これからも、  
季節のイベント、  
全部一緒に。

さだちゃんの笑顔を、  
ずっと見ていたい。