『婚約破棄された公爵令嬢ですが、王国を救ったので新しい王太子に求婚されました

しおしお

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第二十一話 真実の公表

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第二十一話 真実の公表

王城、大広間。

ヴィオレッタの叫び声が響いた。

「嫌です!」

広間が静まり返る。

すべての視線が彼女に集まった。

ヴィオレッタは震えていた。

「そんなことしたら……」

言葉が続かない。

国王グレゴリウスが低く言った。

「何が困る」

ヴィオレッタは言葉に詰まる。

エドガルドが前に出た。

「父上!」

「公表など必要ありません!」

国王が冷たい目で見る。

「なぜだ」

エドガルドは言葉を探す。

「それは……」

その時。

王妃マルグリットが静かに言った。

「王家の信用を守るためです」

広間が静まる。

王妃は続ける。

「今、王都では銀行が閉鎖しています」

「商人も逃げている」

「理由は信用の崩壊」

そしてヴィオレッタを見る。

「嘘を隠せば」

「信用は戻りません」

ヴィオレッタの顔が歪む。

「私は……」

「私は被害者です!」

その瞬間。

ローデリックが低く言った。

「まだ言うか」

ヴィオレッタが睨む。

ローデリックは続ける。

「証言」

「記録」

「証人」

「すべて出ている」

広間が静まり返る。

エドガルドが怒鳴る。

「黙れ!」

ローデリックは動じない。

「現実だ」

その時。

ルシエラが静かに言った。

「陛下」

国王が頷く。

「言え」

ルシエラは言った。

「公表すれば」

「王家の信用は回復します」

廷臣たちがざわめく。

「本当に?」

「そんな簡単に……」

ルシエラは続ける。

「人は正直な失敗を許します」

広間が静まる。

ルシエラは言った。

「しかし」

「嘘は許しません」

国王が腕を組む。

王妃が小さく頷いた。

エドガルドの拳が震える。

ヴィオレッタは顔を青くしていた。

その時。

国王が言った。

「決めた」

広間が静まり返る。

国王はゆっくり立ち上がる。

「本日中に発表する」

廷臣たちがざわめく。

「王太子の婚約破棄」

「その誤り」

「そしてルシエラ・ノクティスの無実」

広間が大きく揺れる。

エドガルドが叫ぶ。

「父上!」

国王の声が響く。

「黙れ」

エドガルドは言葉を失う。

国王は続けた。

「王家の信用を守る」

「それが最優先だ」

ヴィオレッタの足が震える。

「そんな……」

王妃が冷たく言った。

「虚偽の証言」

「王家への損害」

「処分は後で決めます」

ヴィオレッタの顔から血の気が消えた。

その時。

ローデリックが静かに言った。

「それでいい」

広間の視線が向く。

ローデリックは続けた。

「嘘は長く持たない」

ルシエラは静かに立っている。

その姿は落ち着いていた。

エドガルドは彼女を見た。

何か言おうとする。

だが言葉が出ない。

その時。

外から鐘の音が響いた。

王城の鐘。

王国に重要な発表がある時の鐘だった。

廷臣が言う。

「陛下」

「もう広場に人が集まっています」

国王は頷いた。

「よし」

そして言った。

「王国に知らせろ」

広間が静まり返る。

国王の声が響いた。

「真実を」

その発表は――

王都中を揺るがすことになる。
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