異世界漫遊記 〜異世界に来たので仲間と楽しく、美味しく世界を旅します〜

カイ

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第11章 冬休み編

ベビーダンジョン攻略 13

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俺は早速フロアボスの鑑定を始める。

『鑑定結果』


あの魔物の名前はベヒーモスといい、『陸の王者』と言われています。

その表皮はとても硬く、前回の爬虫類系の魔物よりも硬いです。

ですがそのかわりに一部の属性魔法には弱いですので、そこを攻めると良いのではないでしょうか?

この前と同じ様な倒し方でももちろん倒せますが、火と雷にも弱いので、そこを工夫しても良いのではないかと思います。

ちなみに風、土属性の魔法は無効ですので、お気をつけてください。

では、健闘を祈ってます。


……祈られちゃったよ。

何か、マジで誰がが書いてるよね?

一体誰なんだ?……聞かないけどね!


俺は皆に先ほどの鑑定結果を伝える。

すると弱点の火、雷、水魔法を使ってどう倒すかという話し合いが始まった。

「なぁ、雷って誰か使えるのか?」

リッキーが何ともいえない顔をしながら皆に言った。

するとスコットさんはもちろん、エミリーさん、リリーさんも首を横に振る。おや、みんな使えないのかな?

「俺、使えるよ?」

「……お前は何でも使えるだろ?でも皆が使えないなら、シエルに頼むしかないな。それで……スコットはどうする?」

「俺はどうしたら剣を使って戦えるだろうか?」

「そうだな、お前そんな事を言ってたな。シエル、何か良い案無いか?」

その場を仕切っていたリッキーが、スコットさんの為の戦術案を俺に聞いてくる。

確かに皮膚が硬くて物理攻撃は効かないということなら、スコットさんに出番はないだろう。

だがそれでは仲間外れみたいでこちらも嫌だ。

さてどうするかな……。

「にぃに、剣に魔法纏わせるの出来たよね?」

俺がう~ん……と悩んでいると、隣にいたユーリがそんな事を言う。

まぁ、そうなんだけどね?

ただアレをするにはスコットさんの剣に魔力コーティングをかかけないといけない。

それでも俺の場合は問題なくても、スコットさんの場合は剣を強く振るとその魔力コーティングが剣の先から飛んでいってしまうのだ。

だからもしかすると斬りつける前に、振ったその勢いで魔力コーティングが魔法ごと飛んでいってしまう可能性がある。

その事を皆に話すと、リッキーは目をぱちくりとさせて「なら、別に斬りつけなくても離れて魔法を打ち出せばいじゃん」と言った。

「でもさ、それだとコーティングを飛ばしたら1回1回魔法をかけないとならないじゃない?」

俺が困った顔でリッキーを見ると、彼はニヤリと笑う。

「良いんだよ、一撃で。こいつの剣には雷を纏わせれば良いんだ。」

リッキーはそう言うと、自分の考えた作戦を話し出す。

リッキーが言うには、こうだ。

まず俺が水魔法で首から上を塞いだ所で、少し離れた場所から俺達が奴の全身に水を浴びせる。

そしてそこにスコットさんの剣に纏わせた雷を打ち出し、感電させようって事らしい。

通常で雷を落とすより、全身を水で濡らした所に雷を落とせばよりしっかりとした効果があるだろう。

俺たちはそれに納得し、早速その作戦を開始する。

俺はまず、スコットさんの大剣にまんべんなく魔力コーティングを施し、1重ではなく3重もかけてしっかりと保護する。

そしてそこに俺が魔力コーティングの上から雷魔法を纏わせた。これでスコットさんの準備は完了だ。


お次に俺たちはみんなで奴の近くまで向かう。

奴はまだ目を閉じて眠り込んでいる。

そこに俺がそっと巨大な水の塊を作って、ベヒーモスの顔を包む。

すると呼吸ができなくなったことで奴は目を覚まし、突如暴れ出す。

このままでは危険だと、俺は奴を結界に閉じ込めた。

「……なるほど、これなら結界の中に水を貯めて、そこにスコットが雷魔法を使えば完璧じゃね?」

リッキーがベヒーモスの入った結界を見上げてそんな事を言う。

まぁ……確かにその方が他に影響を与えなくて良いかな?

そこで急遽作戦変更して、皆で協力をして水を結界の中へと溜めていく。

最初に頭を覆っていた水は、ベヒーモスが暴れた事でとっくに霧散してしまっている。

奴はどんどん貯まっていく水を嫌がって結界の中で大暴れをするが、俺の結界は丈夫らしくてびくともしない。

水が奴の頭を覆う所まで貯まった頃、スコットさんが大剣を構え、袈裟斬りに勢いよく振り下ろした。

するとその切っ先から紫電の迸る雷を魔力コーティングごと飛ばし、それはベヒーモスの入った結界へと直撃した。

その瞬間、結界の中がまるで爆発したようになり、辺りに轟音と目も開けていられないような光が迸った。


それらがやみ、目を開けると……辛うじて結界は残ってはいたか、かなりボロボロになって中の水が床にドボドボと出てきていた。

おおぅ……結界は急遽張ったからそこまで強固ではなかったとはいえ、まさかあそこまでボロボロになるとは思わなかった。

その結界の中にはベヒーモスの巨大な角と爪、皮、そして巨大な魔石が水の中に浸かっている。

俺たちはそれを回収すると、結界の底にある転移石を拾う。

さあ、これを使って早くダンジョンから外へ出よう!
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