異世界漫遊記 〜異世界に来たので仲間と楽しく、美味しく世界を旅します〜

カイ

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第1章 出会い〜旅の始まり

卵について

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俺は卵を撫でながら話しかけてみる。

「お~い、卵くん。君はいつ頃孵るるんだい?早く会ってみたいなぁ…ドラゴンかぁ…俺、前の世界で漫画やゲームなんかでしか見たことないけど実物はやっぱりかっこいいんだろうなぁ。」

俺がワクワクした顔で卵を見つめていると、2人はため息を1つついて話しかけてきた。

「シエルは呑気だなぁ。普通はドラゴンの卵なんて手に入らないんだぞ?俺はまだ目撃したことないが、ドラゴンは人にとってとても危険な場所や過酷な場所に生息しているらしく、しかもとても仲間意識が高いから巣にある卵に近づくことすらできないって聞くぜ?」

「そうだな、相当昔にはドラゴンの一部は人間と共に暮らしていたことがあるらしく、文献にはその時のことが載っているらしい。リリーがその辺は得意分野?だから後で聞いてみると良いだろう。」

「あぁ~…リリーねぇ。あいつ実際に遭遇したことないくせにドラゴン大好きだからなぁ。あいつにドラゴンを語らせると止まらなくなるぞ。」

リッキーさんはそう言うとさらに深いため息をついた。

えっ、それほどなの、リッキーさん?

「それにシエルは俺たちを信用しているからなんだと思うが、ペロッと話し過ぎだぞ?お前がドラゴンの卵を所持しているのがうちのメンバー以外にバレたらお前に危険があるんだからな?」

「…そうだな、ドラゴンを使役したいと思っているバカな奴や貴族はごまんといるだろうからな。そいつらに捕まえられて拷問を受けたり奴隷紋をつけられて一生そいつの奴隷にされたりするかもしれない。そういう危険があるから、本当はこんないつ人が来てもおかしくないような場所ではこうやって話さないほうが良かった。配慮が足らなくてすまなかった、シエル。」

リッキーさんとスコットさんにそう釘を差され、改めてこの世界は日本のような安全な国ではないのだと思った。

こういう『うっかり』が危険なんだとしっかり頭に入れておかないと、その後の人生が酷いものになるのだと。

「そうですね、俺ももっと慎重になるべきでした。これからは気をつけます。…じゃあとりあえず急いで部屋に戻りましょう。戻ったら誰かの部屋に集まりますか?」

「ならばシエルの部屋に集まるとしよう。俺はシエルと行くから、リッキーはリリーたちを呼んできてくれ。」

「はいよ~!じゃあ先に戻ってるな!」

そういうとリッキーさんは走って二人の部屋に向かったようだ。

「じゃあ俺たちも行くか。」

「そうですね、行きましょう。」

とりあえずスコットさん達の部屋に行って着替えを置いてから俺の部屋に向かうと、扉の前にはすでに3人が揃っていた。

みんなで俺の部屋に入ると入り口にはスコットさんが扉に寄りかかる形で立ち、残り3人は俺と一緒に部屋にあるソファーに座った。

「ねぇ、リッキーから言われたんだけど、シエルくん、私達に話があるんだって?」

そう切り出したのはエミリーさん。

俺は脱衣所でスコットさん達に話したのと同じ話を2人にした。

2人はかなり驚きつつも興味津々なようだ。

「へぇ~、そんな事があったんだ!それは不思議体験だわね。」

「そうですね、しかも卵やその不思議なマジックバッグを買ったっていうのが驚きです。そんな生き物を生きたまま入れられるのに中は時間停止している鞄、存在するんですね!…ちなみにその卵って見れます?」

「えぇ、もうスコットさん達には見せましたし、お2人に隠す必要はないかと。」

俺はそう言うと俺の膝の上に卵を出す。

…あれ!?また少し大きくなってる!?

「…なんか、気のせいかさっき見たより少し大きくなって見えるんだが…。」

スコットさんの言葉で、やっぱり俺の気のせいではなかったのが証明された。

えっ、このままの成長速度だったらもしかするとそんなに時間かからず孵るのかな?

いつ孵るんだろう…街の中じゃない時が良いな。

「…それって、何の卵?」

メアリーさんは顔を引き攣らせながら聞いてきた。

リリーさんは頬を紅潮させ、とても目を輝かせながら卵を見つめている。

「何の種類かまではわかりませんでしたが、とりあえず生きているドラゴンの卵です。」

それを聞いてメアリーさんは両手で顔を覆い、リリーさんは両手でガッツポーズをして大喜びしていた。

「やったぁ~!!その卵を一目見てまさかとは思っていたけど、やっぱりドラゴン!ドラゴンよ!!うふふふっ!」

「あぁ~!またリリーのドラゴン愛の暴走が始まるの!?責任はシエルくん取りなさいよぉ!?」

リリーさんはとっても嬉しそうだったけど、対照的にメアリーさんはちょっとキレ気味で俺に責任を取れと言ってきた。

まぁ…ドラゴンのことについて詳しいなら色々聞けるから助かるけど…大丈夫かな、卵。

欲しいとか言われないといいけど。

「とりあえず俺の元いた世界ではドラゴンを含めた魔獣とかは存在しないので、全くドラゴンの生態なんかは分からないんですよね。リリーさんがとても詳しいと聞いたんですが教えてもらえませんか?」

「良いわよ!なんでも教えちゃう♪」

「じゃあまずはドラゴンの卵ってどのくらいで孵るものかわかりますか?」

「う~ん…これは文献に載っていたことなんだけど、どうもドラゴンの卵って魔力によって育っているらしいの。だからこそ野生のドラゴンも卵が孵るまでは母親の足元で卵を育てているらしいのよ。シエルくんも卵を渡してきたお婆さんから常にすぐそばに持っていなさいって言われなかった?」

「確かにそう言われましたね。それに鑑定結果では鞄の中に入っていても常に俺の魔力を吸収しているらしいです。事実、さっき脱衣場にいた時よりもなんか卵が気持ち大きくなったようですし。」

「なるほど!見ただけで大きくなったように感じるってことは、相当吸収率が良いのね。どれくらいで孵るかは断言できないけど、1週間以内で卵が孵るかもね。」
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