逆転!? 大奥喪女びっち

みく

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【城下逃亡編】

265 破瓜 ★

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 ……家光は覚悟を決めて歯を食いしばる。
 熱い塊が守り続けた砦を打ち壊すようにゆっくりと侵入してきた。


「いっ……!?」


 あまりの痛みに一瞬目の前が真っ白になる。
 満の太く硬い茎が開き切らない肉の壁を押し広げるように中へ、奥へ。
 念入りに愛撫されよく濡れて滑りはいいものの、先程指で慣らされたはずの蕩けた肉の洞は悲鳴を上げる。
 音はしないが、ぶちぶちと引き裂かれたみたいに熱く痛んだ。


「……っぅ……ふ、ぅ……くっ……」


 ――ひぃぃ……いた……、痛い、痛いいたいぃ……! でも……っ!


 熱く焼けるような痛みに貫かれ、死んでしまうのではないかと腰が勝手に引けてしまう。
 呼吸もし辛く上手く息ができない。
 身体は防御本能からなのか無意識に足先が褥を蹴り、逃げ場を求めて仰け反った。


「痛い……? ……っ、ゆっくり動くからちゃんと呼吸してくださいね……」

「っ……だ、だぃ……(だいじょうぶ! と言いたいけど、むりーっ! ひーんっ!!)」


 満の気遣う声に、家光はまともに返事をすることが出来ない。

 痛いと聞かれたら痛いに決まっている。
 初めてがこんなに痛いなんて、動画でも漫画でも見たことがないし、春日局からここまでとも聞いていなかったのだが……。


『はあ? ……破瓜の痛みですか? ……痛いのは最初だけですよ』


 春日局が書簡を認め中にもう何度目か、破瓜について尋ねたら さらっと教えてくれたが、何故か怪訝そうで呆れたような目を向けられた。
 質問中に彼の手元の筆から墨がぼたりと書き途中の書簡の上に滴り落ち、仕様もないことを聞くから書き直しになったと怒られ、家光はすぐに部屋を追い出されている。
 呆れた顔をしていたから、そんなものかと思っていたがとんでもない。
 見ると実際体験するのとでは大違いだ。

 あの時の春日局の表情はもしかすると、“何度も聞いてきてしつこい”か、“男の私にわかるわけがないでしょう?”ということだったのかもしれない。
 まさかこれ程までとは……。

 これまで最後まで経験する勇気が出なかったのは、身体の防御反応だったのだということを自己理解し、目の奥までもが痛んでくる。


「っ、ごめんね千代さん、やめてあげられない……っ。あともうちょっとだから頑張って……っ……」

「ぁっ……!」


 余裕のない美声が耳傍で聞こえて、慰めるように頭を優しく撫でられる。
 逃げ腰を追い掛けるようにずずず……と、満の硬く熱い塊は容赦なく侵入を続けた。

 正直なところ痛過ぎて泣きたい。
 先程までの気持ち良さなんて忘れるくらいに痛い。身体も勝手に強張って震えてしまっているし、痛み以外の感覚なんて感じない程痛くて堪らない。
 串刺しにでもされている気分だ。

 なれど心には小さな幸福感が生まれ、それがじわじわと全身へと広がっていく。
 愛しい男に初めてを捧げられたことは、この後の人生に大きな意味を持つだろう――なぜか不思議とそう思えた。

 ……満と身体を繋げることが出来て、本当に良かった。
 前世で体験したことの無いことを体験することが出来て、本当に良かった。
 例え明日から別々の道を歩むとしても、今夜の想い出があれば何があっても頑張れるというもの。


「……っ、はぁっ……っ漸く、全部入りましたよ……。よく、頑張りましたね」

「っ……はい……(痛いよぉ~……けど)」

「千代さん、痛いですか……? それとも苦しい……?」

「両方、少し……でも、嬉しい……♡(痛みの山は越えた~!)」

「……私もです。ありがとう……しばらくこのままでいますね」

「……ありがとうございます……」


 熱い塊が肉の洞の最奥まで埋まると、隙間なく結合した場所に圧迫感を感じた。
 じんじんと焼けるような痛みはまだあるが、満がじっとしてくれているからなんとか我慢できそうだ。
 ほと・・は痛めど、頭に優しく触れる大きな手の感触は心地良く、心は安らぐ。

 ……確か男は律動させないと達することができなかったはず。
 満は辛くないのだろうか。
 もう少し痛みに慣れてきたら動いてもらおう。
 今は痛過ぎて気持ち良さを感じることは出来ないが、満には気持ち良くなって欲しい。

 痛みのピークが過ぎ、ふとこれまでに学んできた数々の性知識が頭に過ぎった。
 それはともかくとして――。


 ――痛い、けど……っ、脱・生娘ぇえええっ……! おめでとう、私……! ありがとう、みちるさんっ……!


 婚姻後の越えなければならない壁を一つ乗り越え、悲願を達成できた事実に気付き目尻からぽろぽろと熱い雫が溢れて止まらない。
 ヘタレて絶対無理だと思っていた初夜を、漸く達成することができた。
 この先のことは今は考えず喜びばかりが湧き出て、家光の胸は充足感でいっぱいになる。


「千代さん……ちよ? 大丈夫? まだ痛い? ……っ」


 眉を下げて優しい声で告げる満は、僅かに口角を上げているが 額に汗を掻いていた。
 ……脂汗なのだろうか、辛そうな気がする。
 男性の事情は知らないが、早く律動させ達したいのかもしれない。

 火が点いたような痛みを植え付けたほと・・に埋まる熱い塊は萎えることなく、その存在感を家光の身体に知らしめ、一つに繋がっている実感を湧かせた。


「みちるさん……、あ、そろそろ動いても大丈夫です……」


 痛みに慣れ余裕が少し出て、満の腕を掴んでみる。
 好きな男と繋がっている身体は幸福感で満ち溢れ、胎の奥から雫が溢れてくる気がした。


「っ……わかりました。……ですが多分、すぐに……」

「え?」

「……っ、すみません、すぐ終わります」

「え、終わる? ぁ、ああんっ♡(なに? 今のっ!?)」


 眉間に皺を寄せ苦しそうな満の熱い塊は、家光のゴーサインにずるずると肉の壁を擦り抜けていく。
 肉の洞から完全に出ないよう、寸でのところまで引いて再び奥へと突き上げた。

 痛みの他に好い処を突かれ、目がチカチカする。
 初めてでも痛みだけではない感覚に、甘い声が思わず漏れた。

 ……すぐ終わるとはいったい……。
 家光には始めどういうことかわからなかったが、満の腰が数回動いてすぐに理解した。


「っ……ぁあっ……! はあっ、はあっ……」


 満が身体を震わせ、切なそうに呼吸を繰り返す。眉間に皺を寄せると彼の美しい顔が崩れた。
 ……どうやら彼はもう達してしまったらしい。

 額から頬へと伝う汗が鎖骨まで下り、引き締まった胸へと流れ、遂には家光の鳩尾に滴る様になんだかくらくらしてくる。
 この上ない艶を放つ満に家光は釘付けになり、身体を硬直させた。
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