煌めく世界のリバティリア

ル・ブラン

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「存在意義を探して」

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 魔物の討伐を終え、その日の夜大広間で怪我人の手当てや、避難民の対応をしていた。

「諸君!注目してくれ。まずは、アレン、ラターナ二人とも本当にご苦労であった。他のものもご苦労、まだまだやる事は山積みだ、引き続きよろしく頼みたい、幸い死者も出ておらん無事に今日という日を終えられることを皆で祝おうではないか!」

ギルシュがそういうと、宮廷料理人とメイド達が列をなし大広間に料理を運ぶ。「ウォーーと皆歓声を上げた」

「お父様!」ギルシュを見つけラターナが飛び跳ねて抱き着く。後ろをアレンがついてくる。

「二人とも本当によくやった。」と改めてお礼するギルシュに「自分は騎士として当然のことをしたまでです。」と答える。

その後も、酒と料理で夜遅くまで騒いだ。廊下で……

「まったく、はしゃいじゃって、」とキサリアが言う。

「いいのよ、放っておけば、それよりキサリア、例の件、ちゃんと始末してるのでしょうね?」と問う。

「もちろんですわ」と答える。

「ならいいけど」とサナーラは答えた。

しばらくして、ギルシュは書斎で仕事をしていた。コンコンとドアをノックする音がする。「はい、」と返事をするが応答はなかった。

しばらくして、何かを察したかのように「お前には自由にやりたいことをしてほしい、それが私の望みだ」といい、また仕事に戻る。





 翌朝、先日の魔物騒動の事後処理に追われ、落ち着いて食事をとる暇もなく、各自仕事に従事していた。お昼を過ぎたころ、アレンはコルンとラターナの姿が今朝から一度も見えないことを不審に思い、アザリナ総司令官のもとを訪れた。

「ふ~ん、どうせまたいつものあれでしょ」とアレンの報告を半ば適当にあしらう。

「何か違和感を感じませんか、いつもとは違う、今朝から軍部も妙に殺気立っている気がします。」と、続けるアレンに、

「あなたは本来の任務に戻りなさい。」と言い張る。強引に捜索隊を出そうとするアレンに近寄り耳元で、

「そんなに牢屋がすきなの?」とささやき、微笑むアザリナに、さすがのアレンも「失礼しました」と小さく言い部屋を出て行った。

それからしばらくして、アレンは部下から報告を受ける。

第一帝国警備兵団のティグリス副団長と山賊らしき武装集団とラターナとコルンが旧訓練兵舎にいるとの目撃証言が軍に届いていたという。

部下からの話だと総司令に報告したが、捜索の必要はないとの一点張りで、理由も言わず止められていたという。アレンはそれを聞き顔色を変え、「すぐに宮廷騎士団の皆を集めてくれ」とその部下にいい、馬小屋に向かい走っていった。小屋につくと、騎士団のみな準備万端で待っていた。アレンは驚きながらも、

「これより、姫の救出に向かう、アルトマーレ帝国軍務規定に抵触する恐れがある、責任は私がとる。それでもいいものだけついてきてほしい」と言うが、

「我々は誇り高き、宮廷護衛軍第一騎士団、そしてアレン団長の部下であります。どこまでもお供します。」といい皆結束していた。アレンは察して、

「今日以上に部下に恵まれていると実感することはないだろう、さぁ、行くぞ!正義のために」といい馬を全速力で走らせ、それに騎士団が続いた。





 旧訓練兵舎につくと、表にティグリス副団長達がいた。

「申し訳ないティグリス殿、大事な任務がありまして、中を見させていただきたい」とアレンが言うと、中から

キサリア第一王女が出てきた。

「なんの騒ぎよ!、あぁアレンじゃない、こんなところで何か御用?」と問いかける。

「一刻を争う事態ですので、失礼します。」と言い、入ろうとするアレンに、

「それは穏やかじゃないわね~、でも中へ入れられないわ、下がっていなさい野蛮人どもが

これは命令よ」というが引き下がらず強引に迫るアレンに、

「宮廷護衛軍の分際で王族に盾突くなんて、本当使えないわね、といい、銀の腕輪の共鳴石に触れ、ワードネクロン!」と叫ぶ。

周囲が一瞬黒い光に包まれ、元に戻る。

「バカ犬はそこでねてなさい」といい右手の人差し指でアレンをさし、地面に向けると、アレンは重力のようなもので地面に押し付けられる。必死にもがくが動く気配もない。

「団長!」といい、剣を抜いてキサリアに斬りかかる、兵士にまた指さし、

「そんなに団長が好きなら、あなたに殺させてあげる」と小さく囁くと、兵士は操り人形のように、体の自由を奪われる。兵士は涙を流しながら、

「すいませぇぇん、団長」と叫ぶ。アレンに兵士は、

「わかっている、死んでもお前を恨んだりしない。」という。

キサリアは「遺言は終わったわね!といい兵士に再びアレンを斬るよう指示を出した。



斬られると思いアレンは死を覚悟し、目を閉じた。その瞬間パッとまた辺りが闇に包まれ、一瞬で元に戻った。そして、肉体に自由が戻った。後方から帝国軍のアザリナ総司令官が歩いてくる。

「裏切るつもり?アザリナ」とキサリアが怒りを露わにし問う。

「ごめんなさいね――。でも私のアレンを手にかけるのは黙認できないわ、どうしてもって言うなら」といい、腰のレイピアを抜きキサリアのほうへ向き構える。

「もういいわ、あなたには失望した。」といい、パチンと手をたたくと、共鳴石を持たない一般兵や山賊たちからは記憶事抹消された。

その後ラターナ、コルン共に無事救出され、事態は収束を迎えた。この一件を報告しようにも、キサリアの能力により、記録は愚かこの件に関することを一切発言できないようになっており、諦め、次第にそのことを忘れていった。





 その夜ラターナはギルシュの部屋を訪れた。扉の前でノックをする。ギルシュは扉のほうへ行き、扉を開けると、ラターナが下を向いて立っていた。

「きなさい、ラターナ」とギルシュが優しく言うと、ラターナはそのまま飛びかかり、抱き着いた。

そのままの態勢でしばらくたちその後ラターナが喋りだす。

「あのね、お父様、」なにやら深刻そうな顔つきをしていた。

そのまま言葉に詰まっているラターナにギルシュが語り始める。



「ラターナ、親ってのはなぁ、自分の子供が真剣に考え、悩み、その末決めたことなら、どんな事でも応援するものだよ、だからお前は、やりたいことを見つけろ、それに向かい突き進め、どんなことがあってもわしはお前の味方じゃ、たとえそれが世界であってもな」といいラターナの手を強く握る。

ラターナは少し表情が優しくなり、そのまま深くお辞儀をして、部屋を出て行った。廊下ですぐ両手を見つめた。ギルシュの手の温もりがほんのりと残っていた。





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