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不思議
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きのうの為に
不思議
少年神木陸斗は 小学4年生だった
ある日の朝 友達と一緒に前日のテレビの話をしながら学校に向かう途中
友達の顔が突然2重に見え出した
神木陸斗は はっとした「また起こった」と思った
小さい頃から 時々目の前が2重に見えたり
幽霊みたいな人や車が見えることが多かった
母さんや父さんに言っても めまいかもしれないと
病院へ行ったが異常も無かった
次第に相手にもされなくなった
でもその日はいつもと違った
友達の顔が幽体離脱のように 半透明の 女の子の顔が見えた
友達から離れて 全身も現れた
僕たちを追い抜くように 前に進んでいた
その女の子は 僕のクラスの女子 飯島莉奈の姿だった
洋服は淡い黄色時には両肩から脇にかけて青いラインが縦に入っていた カッコいい服を着ていた
ひとりで振り向きもせずスタスタ歩いている
目を擦ったが まだ見えていた
ボーとして立ち止まっている俺に
友達は「どうした」と俺の顔の前に手を振った
友達の中野真司に「あれが見えるか」と飯島莉奈の後ろ姿を指差した
中野真司は俺が言った意味がわからないようだ
「どれ」先にある横断歩道のことかと聞いてきたが
いや 「飯島莉奈の後ろ姿だよ」
真司は俺の指差す方を目をしかめてみたまま俺に振り返った
陸斗があまり真剣そうな顔をしているので真司は首を傾げた
「大丈夫か」陸斗はやはり俺にしか目えてないのかと思った
「ああ 大丈夫 なんでもない」
学校について教室に入り
自分の席でカバンの中の教科書を出してる時 元気な声が聞こえた
「おはよー」クラスの数人の女子の声がした
ふと声の方を見ると飯島莉奈の姿もあった
神木は なんか変ね感じがした そうだ さっき見た服と違っていた
飯島莉奈の後ろから先生が騒々しく挨拶しながら入ってきた
みんなは急いで席に着いた
日頃は服装なんか気にも止めていなかったが なぜか気になった
それから 数日後 学校帰り 中野真司と一緒に帰宅した
真司は学校の近所で中野商店という服屋さんの子だった
真司がゲームを貸してくれるとのことで 家に寄ってみた
店の表から入った お客さんは居ないようだった
友達の母さんが店番をしていた
「おかえり あら いらっしゃい陸斗くん — 良いとこに帰ってきたは」と笑顔だった
僕は「こんにちは」と返事した
「真司 ちょっと10分ほど店を見ていて 陸斗くんも一緒に見ててよ」
真司「ああわかった 陸斗良いだろ」
僕は「ああいいよ」
オバざんはそそくさと書類らしきものを持って店を出て行った
真司は「一旦部屋に戻って来るから店番しててよと」言って奥に入った
いっぱい並んだ洋服を何の気なく見ていた 変わった服もあるし売れ残り感もある
こんな服誰が買うんだろーとも思ったりもしていた
ふと机の上に置かれていたビニールに入れられた服が目に入った
ぼんやり見ていたら はっとなった
何日か前の 友達から幽体離脱した飯島莉奈の姿を思い出した
「あの時 飯島莉奈が着ていた黄色地の青のラインが入っていたあのカッコいい服だ」
ビニール袋には子供服とも書いてある
しばらくすると真司が戻ってきた
「お客さんは来た? 来るわけないか この時間は大体お客さんはいないんだよ」
僕は「そんなもんか」
「こんな古ぼけた店 お客さんは じじばば ばっかりだし 店番してても来る客は 大体知ってる人ばっかりだしさ」
郊外にある大きなショッピングセンターが出来て以来売上げも少なくなったとぼやいていたことも言っていた
「あ これ 言ってたやつ」とゲームの箱を僕に見せた
そこからはゲームの話になった「どれくらいで終われそう」
「俺は2ヶ月はかかったな」RPGだ
裏技や隠れコマンドも教えてくれたが僕は「あまり言うなよ 楽しみが—」
「だいじょうぶ 大丈夫 今のは確信じゃないから 面白いところは まだまだあるよ」
そんな話をしていると おばさんが帰ってきた
「いやーありがとね ちょっと長かったかな 待たせたね お礼だそこで買ってきた 食べな」と
おばさんが アイスクリームを二人にくれた
「ありがと」アイスの袋を開ける時 おばさんが「中に入って食べな」
「この新品の洋服にアイスをつけちゃダメだかんね」と
さっき見た 飯島莉奈が着ていたビニール袋入りの洋服を指していた
「この服は今日入ったばかりの新作なんだよ うちが老舗だから 大手より先に入れてくれるんだよ」
「老舗? 違うだろ うちはテスト販売にされてんでしょ うちの売れ行きかげんで 他の店(郊外店)にも物が並ぶんだろ」と真司が言った
「テストでも良いんだよ かっこ悪い服でも これみたいにお洒落な服も時どき優先させて貰えるんだから いや—でも これは近年稀に見るお洒落だわ すぐに売れそう」
陸斗は不思議そうに「今日入ったの どの店にもないの?」
「そうよ この辺りでは大体うちが1番最初」
陸斗の頭の中は新作の服を着ていた飯島莉奈の姿が気になった
不思議
少年神木陸斗は 小学4年生だった
ある日の朝 友達と一緒に前日のテレビの話をしながら学校に向かう途中
友達の顔が突然2重に見え出した
神木陸斗は はっとした「また起こった」と思った
小さい頃から 時々目の前が2重に見えたり
幽霊みたいな人や車が見えることが多かった
母さんや父さんに言っても めまいかもしれないと
病院へ行ったが異常も無かった
次第に相手にもされなくなった
でもその日はいつもと違った
友達の顔が幽体離脱のように 半透明の 女の子の顔が見えた
友達から離れて 全身も現れた
僕たちを追い抜くように 前に進んでいた
その女の子は 僕のクラスの女子 飯島莉奈の姿だった
洋服は淡い黄色時には両肩から脇にかけて青いラインが縦に入っていた カッコいい服を着ていた
ひとりで振り向きもせずスタスタ歩いている
目を擦ったが まだ見えていた
ボーとして立ち止まっている俺に
友達は「どうした」と俺の顔の前に手を振った
友達の中野真司に「あれが見えるか」と飯島莉奈の後ろ姿を指差した
中野真司は俺が言った意味がわからないようだ
「どれ」先にある横断歩道のことかと聞いてきたが
いや 「飯島莉奈の後ろ姿だよ」
真司は俺の指差す方を目をしかめてみたまま俺に振り返った
陸斗があまり真剣そうな顔をしているので真司は首を傾げた
「大丈夫か」陸斗はやはり俺にしか目えてないのかと思った
「ああ 大丈夫 なんでもない」
学校について教室に入り
自分の席でカバンの中の教科書を出してる時 元気な声が聞こえた
「おはよー」クラスの数人の女子の声がした
ふと声の方を見ると飯島莉奈の姿もあった
神木は なんか変ね感じがした そうだ さっき見た服と違っていた
飯島莉奈の後ろから先生が騒々しく挨拶しながら入ってきた
みんなは急いで席に着いた
日頃は服装なんか気にも止めていなかったが なぜか気になった
それから 数日後 学校帰り 中野真司と一緒に帰宅した
真司は学校の近所で中野商店という服屋さんの子だった
真司がゲームを貸してくれるとのことで 家に寄ってみた
店の表から入った お客さんは居ないようだった
友達の母さんが店番をしていた
「おかえり あら いらっしゃい陸斗くん — 良いとこに帰ってきたは」と笑顔だった
僕は「こんにちは」と返事した
「真司 ちょっと10分ほど店を見ていて 陸斗くんも一緒に見ててよ」
真司「ああわかった 陸斗良いだろ」
僕は「ああいいよ」
オバざんはそそくさと書類らしきものを持って店を出て行った
真司は「一旦部屋に戻って来るから店番しててよと」言って奥に入った
いっぱい並んだ洋服を何の気なく見ていた 変わった服もあるし売れ残り感もある
こんな服誰が買うんだろーとも思ったりもしていた
ふと机の上に置かれていたビニールに入れられた服が目に入った
ぼんやり見ていたら はっとなった
何日か前の 友達から幽体離脱した飯島莉奈の姿を思い出した
「あの時 飯島莉奈が着ていた黄色地の青のラインが入っていたあのカッコいい服だ」
ビニール袋には子供服とも書いてある
しばらくすると真司が戻ってきた
「お客さんは来た? 来るわけないか この時間は大体お客さんはいないんだよ」
僕は「そんなもんか」
「こんな古ぼけた店 お客さんは じじばば ばっかりだし 店番してても来る客は 大体知ってる人ばっかりだしさ」
郊外にある大きなショッピングセンターが出来て以来売上げも少なくなったとぼやいていたことも言っていた
「あ これ 言ってたやつ」とゲームの箱を僕に見せた
そこからはゲームの話になった「どれくらいで終われそう」
「俺は2ヶ月はかかったな」RPGだ
裏技や隠れコマンドも教えてくれたが僕は「あまり言うなよ 楽しみが—」
「だいじょうぶ 大丈夫 今のは確信じゃないから 面白いところは まだまだあるよ」
そんな話をしていると おばさんが帰ってきた
「いやーありがとね ちょっと長かったかな 待たせたね お礼だそこで買ってきた 食べな」と
おばさんが アイスクリームを二人にくれた
「ありがと」アイスの袋を開ける時 おばさんが「中に入って食べな」
「この新品の洋服にアイスをつけちゃダメだかんね」と
さっき見た 飯島莉奈が着ていたビニール袋入りの洋服を指していた
「この服は今日入ったばかりの新作なんだよ うちが老舗だから 大手より先に入れてくれるんだよ」
「老舗? 違うだろ うちはテスト販売にされてんでしょ うちの売れ行きかげんで 他の店(郊外店)にも物が並ぶんだろ」と真司が言った
「テストでも良いんだよ かっこ悪い服でも これみたいにお洒落な服も時どき優先させて貰えるんだから いや—でも これは近年稀に見るお洒落だわ すぐに売れそう」
陸斗は不思議そうに「今日入ったの どの店にもないの?」
「そうよ この辺りでは大体うちが1番最初」
陸斗の頭の中は新作の服を着ていた飯島莉奈の姿が気になった
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