チャラ男

yumemidori

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善は急げとばかりに早速姉に連絡を入れるといいよーと軽い返事が帰ってきた
なんなら日曜に帰ってきな?と言われて姉の住んでる家へと向かった

「あんたが自主的に染めるなんて珍しいじゃん?もしかして恋人できた?」
『うざいやつが沸いたぁ』
「うざいやつって何?笑」
『なんか~、意味もなく毎日絡んでくるやつー』
「へぇ、どんなふうに?」
ゆるゆると返事をしながら事細かにあいつのことを話す羽目になってしまった
なんでそんなことまで?と思うやつまで詳細に。
途中うわ、フラグ。だったりうちの弟無敵じゃんって言ってたりしてたけどこれが姉のデフォルトだからさして気にならない
その話を終えた途端にどうやら髪色が決まったらしい

「よし、シルバーにするか」
『シルバー?』
「うん、絶対ウチの子には似合うね。そんでその子のことこの家に放課後連れてくるんだよ?」
『え~やだぁ』
「つべこべ言わない!髪色変えてやんないよ」
『うっ、それもやだー』
「なら諦めな」
『はーい』
何故かヤル気に満ちた目で真剣にあいつのことを連れてくるように言われる
どうやっても姉には勝てないので折れるしかなく、明日の放課後連れてくることになってしまった
しかしあいつは俺が誘って家に来るだろうか
来なければこない方が断然いい
そうだ、来る保証なんてないんだから誘わなければいいだけじゃーん
俺あったまいいなー
気分が徐々に上がってきてルンルン気分になる

「あんたのそのふわふわの頭の中でその子のこと誘わないとか思ってるんでしょーけど、そんなことしたらわかってるわよね?」
『んー?』
「総受けになるようにイメチェンさせるから」
総受け!それはダメだ。内容は知らんけど絶対ダメなやつ、俺が避けてきたやつだ
なんかみんなにモテまくって嫉妬やらなんやら大変ってやつでしょ?ストーカーが沸くやつ。うぇッ
『わかった、、』
そこからしょんぼりした俺とルンルンで鼻歌まで歌い出した姉がいるカオスな空間が出来上がった
くっそぅー

「我ながら天才だわ、あんたが弟でさいっこう」
『ありがとー』
自画自賛しつつ俺のことも褒めてくれる
お礼を返して帰ろうとすると約束の念をおされた

夜遅くまでいたため誰とも会わずに寮へと帰る
髪色が変わったらあいつも絡まなくなるだろうと考えて心が浮上した
明日が楽しみだ


次の日クラスへと入ると何故か馬鹿でかい歓声があがった
そういえば途中で何度も二度見されたけど今日は話しかけられなかったなーと思いついた
毎日こうなら楽なのに。
ボーッと窓の外を見ていると眠たくなってきた
あくびをしながら寝ようかという体勢になった時だった
いつもよりうるさいこの教室で上がった歓声が耳に入ってこなかったから気づかなかった

『んん゛!?…ッ、ハん……ん゛』
突然襲ってきた衝撃に状況が飲み込めない
間近にある瞳に吸い込まれそうだった
目があった瞬間目を細められさらに激しいものに変わっていく
息も絶え絶えになったところで唇が離れていく
間に繋がった糸がエロいと感じた
俯瞰的にそんなことを思いながら脳が情報を処理しようとフル稼働で動いていた
まだキスできる位置に留まっているそいつはいつものヘラヘラ顔とは違い無表情だ
「れんれん舌は噛まないでね」
そういうや否や俺をいとも簡単に持ち上げる
そんなに身長も変わらないかと思っていたしその細身の体にどんな力があるんだと疑問でしかなかった
有無を言わさず無言で去っていく俺たちの様子はどう映っていたのかはわからない
ただ唯一良かったことといえば俺の赤くなった顔が隠されて周囲にバレずに済んでいるということだけだ



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