37 / 40
第2章 ダンジョン探索編
36話 冒険者ギルド再び
しおりを挟む
真一はゲームばかりするつもりはないのであれから3日間は鍛錬に費やした。
そして今日またリクルドの世界へと旅立っていった。
――∇∇――
リュウジンがリクルドの世界に戻ってきて初めに行ったのは報酬を受け取るために冒険者ギルドに行くことであった。
冒険者ギルドに入ってとりあえず受付に並ぼうとすると。横から見知らぬギルド職員が声をかけてきた。
「リュウジン様ですね?お見えになりましたらギルドマスター室までお連れするように伺っています。お連れして大丈夫でしょうか?」
「ああ。頼む」
こちらです、とギルド職員が案内してくれたので付いて行った。
ギルドマスター室に着くと
「ギルドマスター、リュウジン様をお連れしました」
「は~い♪入ってちょうだい♪」
「失礼いたします。どうぞお入りください」
そう言われギルドマスター室に入るとギルド職員は挨拶をしてそのまま帰っていった。
「久しぶりね♪もう少し早く来ると思ってたわ?」
「遅かったか?」
「いいえ。全然大丈夫よ♪テルちゃんとリンちゃんにはもう渡したけどね。それじゃあ報酬の話をしましょうか。座ってちょうだい」
そう言われ置いてあるソファに座った。
「まずは原因解決による報酬ね。今回の場合直接解決したってわけじゃないから揉めに揉めたんだけど、解決するって情報を持ってきたことで間接的に解決に尽力したって見做されたわ。200万フーロよ。次に危険手当ね。本来冒険者に危険はつきものであるのだけれど、今回に限っては情報不足で危険な目に合わせた、具体的には冒険者から無理矢理行かせるのではなくギルドの上位者を行かせるべきだったと判断されて出すことになったのよ。もちろん私も罰を受けたわ。申し訳ございませんでした」
そう言って真面目な顔でマックスは改めて頭を下げた。
「かまわん。むしろ貴重な体験をさせてもらって感謝すらしているさ」
「そう言ってもらえると助かるわ。それでこれが危険手当の100万フーロ」
「最後に情報料ね。まずは第4騎についての情報だけど、新たな情報というものはなかったけど生きた証言であり、いまの居場所が分かったということで1000万フーロ出すことになったわ。そしてあなたが報酬にもらったアイテムの情報料に1億フーロ出すことになったわ」
「1億だと?!」
「ええ。第4騎が・・・というよりは神獣が生み出したアイテムの情報なんか今までなかったものね。それだけでも妥当な値段よ。むしろ少ないとすら思えるわね」
「なるほど・・・」
「これで一気に大金・・・てほどでもないけど小金持ちね!登録2日でこれだけ稼いだのはぶっちぎりで記録更新でしょうね♪」
この前まで20万フーロの返済で苦労していたのに、一気に桁が変わったことでイマイチ実感できていなかった。
「それと、今回の幹部会議で神獣と渡り合った者をBランクのままってのもあれだってなって一気にSランクにまで上がったわよ♪これも新記録ね♪おめでとう♪」
リュウジンにとってはそんなことはどうでもよかったので無反応であった。
「それでもう一つの本題に入る前に報告だけど、今回のチェダークランによる襲撃の件ね。普段は冒険者同士のいざこざなんて介入しないんだけど、今回はギルドと国が発行した緊急指名依頼に対して妨害をしたってことでギルドへの敵対と国への敵対が認められてチェダークランの幹部5人にそれぞれに1000万フーロの罰金とギルドの1年間の利用禁止、国からは国外追放を言い渡されたわ。本人達はそんなこと知らなかったって喚いてたらしいけど知らないで済まされないのよね~」
リュウジンにとっては既にチェダークランに襲撃されたことなど忘れていたため聞き流していた。
「それで本題その2ね。やっぱり今回の件で皇帝陛下直々の召喚令状が出されたわ。申し訳ないけど拒否は出来ないわ」
「ん?冒険者ギルドの一員に国が強制はできないのではなかったか?」
「そうよ。冒険者にならね。今回の召喚令状は帝国民としてのあなたに対して出されているのよ」
「待て待て!俺は帝国民ではないぞ?!」
「国の言い分では、帝国の入国記録がなく、「また他国の領地での滞在記録もないためずっと帝国で暮らしていた。」というものよ。帝国民の出生届もないはずだけど・・・その程度はいくらでも言い訳出来るわね。要はあなたの所属を他国に奪われたくないから帝国にしておきたいのよ。もし仮にあなたがこの召喚を拒んだとしても、あなたを害することはないはずよ。神獣に認められたものを害するにはリスクが高いもの。勘違いしたらいけないけどこのリスクはあなたの強さではなく、神獣のお気に入りを害するリスクのことよ。それほど神獣とは慎重にならないといけないものなの。ただし、その場合は取り込むためにさらに強硬手段を取ってくるでしょうけどね。まぁ帝国から出ていくっていうなら拒んでもいいとは思うけどおすすめはしないわよ。」
「召喚ってのは何をするんだ?」
「おそらく謁見の間で皇帝陛下と謁見して、今回の件の褒美とかお言葉がもらえるんじゃないかしら。ただその褒美の中に十中八九爵位があるでしょうね」
「爵位はいらねえが・・・」
「まぁもらって損ってことはないわよ。領地を任されるわけではないし、男爵なら年に俸禄として1000万フーロもらえるわよ。ただし完全に帝国所属と見做されるから他国での行いには気をつけないといけないけどね」
リュウジンは自由に動けなくなるのは少し煩わしいと感じたが、所詮はゲームの中の出来事であるしどうとでもなると思った。
「わかった。とりあえず召喚には応じる」
「よかったわ♪それじゃあ日にちだけど・・・明日の午前9時頃って空いているかしら?」
「ああ」
「じゃあその時間にまたギルドに来てちょうだい」
「そんなすぐに謁見なんて出来るもんなのか?」
「それだけあなたが特別ってことよ♪できるだけ早く取り込みたいからすぐに謁見できるわよ」
リュウジンはその後、詳細と注意事項を聞きギルドを後にした。
そして今日またリクルドの世界へと旅立っていった。
――∇∇――
リュウジンがリクルドの世界に戻ってきて初めに行ったのは報酬を受け取るために冒険者ギルドに行くことであった。
冒険者ギルドに入ってとりあえず受付に並ぼうとすると。横から見知らぬギルド職員が声をかけてきた。
「リュウジン様ですね?お見えになりましたらギルドマスター室までお連れするように伺っています。お連れして大丈夫でしょうか?」
「ああ。頼む」
こちらです、とギルド職員が案内してくれたので付いて行った。
ギルドマスター室に着くと
「ギルドマスター、リュウジン様をお連れしました」
「は~い♪入ってちょうだい♪」
「失礼いたします。どうぞお入りください」
そう言われギルドマスター室に入るとギルド職員は挨拶をしてそのまま帰っていった。
「久しぶりね♪もう少し早く来ると思ってたわ?」
「遅かったか?」
「いいえ。全然大丈夫よ♪テルちゃんとリンちゃんにはもう渡したけどね。それじゃあ報酬の話をしましょうか。座ってちょうだい」
そう言われ置いてあるソファに座った。
「まずは原因解決による報酬ね。今回の場合直接解決したってわけじゃないから揉めに揉めたんだけど、解決するって情報を持ってきたことで間接的に解決に尽力したって見做されたわ。200万フーロよ。次に危険手当ね。本来冒険者に危険はつきものであるのだけれど、今回に限っては情報不足で危険な目に合わせた、具体的には冒険者から無理矢理行かせるのではなくギルドの上位者を行かせるべきだったと判断されて出すことになったのよ。もちろん私も罰を受けたわ。申し訳ございませんでした」
そう言って真面目な顔でマックスは改めて頭を下げた。
「かまわん。むしろ貴重な体験をさせてもらって感謝すらしているさ」
「そう言ってもらえると助かるわ。それでこれが危険手当の100万フーロ」
「最後に情報料ね。まずは第4騎についての情報だけど、新たな情報というものはなかったけど生きた証言であり、いまの居場所が分かったということで1000万フーロ出すことになったわ。そしてあなたが報酬にもらったアイテムの情報料に1億フーロ出すことになったわ」
「1億だと?!」
「ええ。第4騎が・・・というよりは神獣が生み出したアイテムの情報なんか今までなかったものね。それだけでも妥当な値段よ。むしろ少ないとすら思えるわね」
「なるほど・・・」
「これで一気に大金・・・てほどでもないけど小金持ちね!登録2日でこれだけ稼いだのはぶっちぎりで記録更新でしょうね♪」
この前まで20万フーロの返済で苦労していたのに、一気に桁が変わったことでイマイチ実感できていなかった。
「それと、今回の幹部会議で神獣と渡り合った者をBランクのままってのもあれだってなって一気にSランクにまで上がったわよ♪これも新記録ね♪おめでとう♪」
リュウジンにとってはそんなことはどうでもよかったので無反応であった。
「それでもう一つの本題に入る前に報告だけど、今回のチェダークランによる襲撃の件ね。普段は冒険者同士のいざこざなんて介入しないんだけど、今回はギルドと国が発行した緊急指名依頼に対して妨害をしたってことでギルドへの敵対と国への敵対が認められてチェダークランの幹部5人にそれぞれに1000万フーロの罰金とギルドの1年間の利用禁止、国からは国外追放を言い渡されたわ。本人達はそんなこと知らなかったって喚いてたらしいけど知らないで済まされないのよね~」
リュウジンにとっては既にチェダークランに襲撃されたことなど忘れていたため聞き流していた。
「それで本題その2ね。やっぱり今回の件で皇帝陛下直々の召喚令状が出されたわ。申し訳ないけど拒否は出来ないわ」
「ん?冒険者ギルドの一員に国が強制はできないのではなかったか?」
「そうよ。冒険者にならね。今回の召喚令状は帝国民としてのあなたに対して出されているのよ」
「待て待て!俺は帝国民ではないぞ?!」
「国の言い分では、帝国の入国記録がなく、「また他国の領地での滞在記録もないためずっと帝国で暮らしていた。」というものよ。帝国民の出生届もないはずだけど・・・その程度はいくらでも言い訳出来るわね。要はあなたの所属を他国に奪われたくないから帝国にしておきたいのよ。もし仮にあなたがこの召喚を拒んだとしても、あなたを害することはないはずよ。神獣に認められたものを害するにはリスクが高いもの。勘違いしたらいけないけどこのリスクはあなたの強さではなく、神獣のお気に入りを害するリスクのことよ。それほど神獣とは慎重にならないといけないものなの。ただし、その場合は取り込むためにさらに強硬手段を取ってくるでしょうけどね。まぁ帝国から出ていくっていうなら拒んでもいいとは思うけどおすすめはしないわよ。」
「召喚ってのは何をするんだ?」
「おそらく謁見の間で皇帝陛下と謁見して、今回の件の褒美とかお言葉がもらえるんじゃないかしら。ただその褒美の中に十中八九爵位があるでしょうね」
「爵位はいらねえが・・・」
「まぁもらって損ってことはないわよ。領地を任されるわけではないし、男爵なら年に俸禄として1000万フーロもらえるわよ。ただし完全に帝国所属と見做されるから他国での行いには気をつけないといけないけどね」
リュウジンは自由に動けなくなるのは少し煩わしいと感じたが、所詮はゲームの中の出来事であるしどうとでもなると思った。
「わかった。とりあえず召喚には応じる」
「よかったわ♪それじゃあ日にちだけど・・・明日の午前9時頃って空いているかしら?」
「ああ」
「じゃあその時間にまたギルドに来てちょうだい」
「そんなすぐに謁見なんて出来るもんなのか?」
「それだけあなたが特別ってことよ♪できるだけ早く取り込みたいからすぐに謁見できるわよ」
リュウジンはその後、詳細と注意事項を聞きギルドを後にした。
0
あなたにおすすめの小説
俺の職業は【トラップ・マスター】。ダンジョンを経験値工場に作り変えたら、俺一人のせいでサーバー全体のレベルがインフレした件
夏見ナイ
SF
現実世界でシステムエンジニアとして働く神代蓮。彼が効率を求めVRMMORPG「エリュシオン・オンライン」で選んだのは、誰にも見向きもされない不遇職【トラップ・マスター】だった。
周囲の冷笑をよそに、蓮はプログラミング知識を応用してトラップを自動連携させる画期的な戦術を開発。さらに誰も見向きもしないダンジョンを丸ごと買い取り、24時間稼働の「全自動経験値工場」へと作り変えてしまう。
結果、彼のレベルと資産は異常な速度で膨れ上がり、サーバーの経済とランキングをたった一人で崩壊させた。この事態を危険視した最強ギルドは、彼のダンジョンに狙いを定める。これは、知恵と工夫で世界の常識を覆す、一人の男の伝説の始まり。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
日本新世紀ー日本の変革から星間連合の中の地球へー
黄昏人
SF
現在の日本、ある地方大学の大学院生のPCが化けた!
あらゆる質問に出してくるとんでもなくスマートで完璧な答え。この化けたPC“マドンナ”を使って、彼、誠司は核融合発電、超バッテリーとモーターによるあらゆるエンジンの電動化への変換、重力エンジン・レールガンの開発・実用化などを通じて日本の経済・政治状況及び国際的な立場を変革していく。
さらに、こうしたさまざまな変革を通じて、日本が主導する地球防衛軍は、巨大な星間帝国の侵略を跳ね返すことに成功する。その結果、地球人類はその星間帝国の圧政にあえいでいた多数の歴史ある星間国家の指導的立場になっていくことになる。
この中で、自らの進化の必要性を悟った人類は、地球連邦を成立させ、知能の向上、他星系への植民を含む地球人類全体の経済の底上げと格差の是正を進める。
さらには、マドンナと誠司を擁する地球連邦は、銀河全体の生物に迫る危機の解明、撃退法の構築、撃退を主導し、銀河のなかに確固たる地位を築いていくことになる。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
【完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。
鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。
鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。
まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。
────────
自筆です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる