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長い旅路を経て、馬車はついに辺境伯領へと入った。
空気は変わり、澄んでいて、少し乾いている。
王都の香料めいた甘さとは違い、ここには草と土、そして煙の匂いが混ざっていた。
それを肺いっぱいに吸い込み、アリシアはゆっくりと目を細めた。
——この匂い、この風。この空の色。
懐かしさが胸の奥を静かに温めていく。
馬車の窓の外に広がるのは、石造りの砦と、果ての見えない荒野。
風にさらされた旗が音を立て、灰色の石壁には無数の剣傷が刻まれている。
だがその荒涼とした光景の中にも、アリシアにとっては確かな温もりがあった。
それは故郷の息づかい——生き抜くために根を張る者たちの、たくましい営みの匂いだった。
「お嬢様がお戻りになったぞ!」
門番の兵士が声を上げると、その声は砦中に響き渡った。瞬く間に、足音が重なり、ざわめきが波のように広がっていく。
畑仕事の手を止めた農民が、訓練場にいた兵士が、老いた女が、子どもが——次々と姿を見せ、笑顔を浮かべた。
「アリシア様!」
「よくぞご無事で!」
「これで辺境も安心だ!」
押し寄せる人々の歓声が、砦の空を震わせた。アリシアは思わず立ち尽くす。
ああ——この感覚は、なんと久しいのだろう。
王都では、彼女はただ“地味”で“面白みのない”女だった。
誰も目を合わせず、誰も期待しなかった。けれど、この地では違う。ここでは、彼女の声に人々が応じ、彼女の決断が命を守る。
その重さと確かさが、心の奥を満たしていく。
「みんな……、ただいま戻りました」
短く、けれど力強く告げたその言葉に、歓声が爆ぜた。
兵士たちは剣を掲げ、子どもたちは小さな手で花を差し出す。風が髪を揺らし、花びらが空に舞う。それはまるで、この地そのものが彼女を歓迎しているかのようだった。
アリシアは微笑んだ。
この地に戻ってきたこと。
自分を必要とする声が、まだここにあること。
それが何よりの誇りであり、救いだった。
執務室へと向かうと、古びた木扉の向こうから、インクと羊皮紙の匂いが漂ってきた。
壁一面に地図が貼られ、戦略書や報告書が積み上がるその空間は、王都の整えられた書斎とはまるで違う。
粗野だが、どこか落ち着く場所——アリシアにとっては幼い頃から慣れ親しんだ“砦の心臓”だった。
机の向こうにいたレオルドが顔を上げる。
陽に焼けた頬に刻まれた皺が、笑みとともに深くなった。
歳月を戦場で重ねた男の顔。だがその眼差しは、誰よりも優しく娘を見つめていた。
「よく戻ったな、アリシア。王都で辛い目に遭っていたと、マリアから聞いたが……大丈夫であったか」
その声音には怒りでも憐れみでもなく、ただ静かな労わりがあった。
それが、かえって胸に沁みた。
「ええ……けれど、今は心が晴れやかです。皆が快く迎え入れてくれるのが、どれほど嬉しいことか」
言いながら、アリシアは微かに笑った。
それは泣き笑いに近かった。王都での孤独が、ようやく過去になるのを感じたからだ。
レオルドは机の向こうからゆっくりと立ち上がり、アリシアの肩に手を置いた。
その掌は大きく、節だらけで、温かかった。
「お前がここにいてくれることが、何よりの力だ。
お前の知恵と才覚がなければ、わしとて持たないからな」
快活な声が部屋に響く。
アリシアは堪えきれず、小さく息を飲んだ。
幼い頃、剣を握る手を導いてくれた父の手。その掌が、今も変わらず彼女の背を支えている。
「……ありがとう、父上」
声がわずかに震えた。
けれど、その震えは悲しみではなく、確かな安堵のものだった。
この地に帰れば、彼女は“誰かの居場所”になれる。
その確信が、ようやく心に根を下ろしていく。
レオルドは満足げに頷くと、机上の地図を手に取った。
その仕草が、再び現実へと引き戻す。
彼の背に刻まれた疲れと責任が、言葉より雄弁にこの地の過酷さを語っていた。
「さて——そろそろ戦況の話をしようか。お前の頭を、もう一度借りるとしよう」
アリシアは頷き、椅子を引いた。砦の外では、風が荒野を渡り、旗を鳴らしている。
アリシアは机上の地図を広げ、赤い印を指先でなぞった。
紙の上には無数の線が走り、砦や補給路、討伐隊の進軍経路が記されている。
窓の外では風が荒野の砂を叩き、古びた旗が軋んだ音を立てていた。
その音が戦の足音のように感じられる。
「……隣国との緊張は、やはり緩んでいませんね。斥候の報告では、国境沿いに新たな陣を張っているとか」
「うむ。奴らの動きは読めん。しかも魔物の群れが南境を荒らしておる。もはや人の手ではなく、運命そのものがこの地を試しているようだ」
レオルドの低い声に、アリシアは視線を上げた。
地図の上には墨で描かれた国境線——けれど、それはまるで血の筋のようにも見える。
その細い線一本で、命がいくつも失われてきた。
「体制を立て直しましょう。防衛線の補強を最優先に。それから、領民の避難路をもう一度確認します。魔物の群れが北へ移動している兆候がありますから、早急に討伐隊を組織しなければ」
語る声に迷いはなかった。
かつて王都で意見を退けられたときのような怯えもない。ここでは、彼女の言葉が真っ直ぐに届く。
レオルドは腕を組み、しばし娘を見つめてから、破顔した。
「やはりお前は頼もしい。……王都の連中が気づかぬのも、ある意味では幸いかもしれんな。
彼らがお前を軽んじた分、この地は守られる」
アリシアは静かに笑った。
その笑みの奥に、冷たい決意が光る。
——そう。王都が自分を切り捨てたのなら、それでいい。愛も、称賛も、不要だ。この地で生き、この地を守る。
荒野を渡る風が、窓辺の蝋燭の火を揺らした。
薄い炎がゆらめくたび、地図の赤い印が血のように滲んで見える。
それでも、アリシアの瞳は揺らがなかった。
「……さあ、始めましょう。辺境の戦いを」
レオルドが頷き、ふたりの影が地図の上で交わる。
夜が深まるほどに、砦の灯はひとつ、またひとつと明るさを増していった。
空気は変わり、澄んでいて、少し乾いている。
王都の香料めいた甘さとは違い、ここには草と土、そして煙の匂いが混ざっていた。
それを肺いっぱいに吸い込み、アリシアはゆっくりと目を細めた。
——この匂い、この風。この空の色。
懐かしさが胸の奥を静かに温めていく。
馬車の窓の外に広がるのは、石造りの砦と、果ての見えない荒野。
風にさらされた旗が音を立て、灰色の石壁には無数の剣傷が刻まれている。
だがその荒涼とした光景の中にも、アリシアにとっては確かな温もりがあった。
それは故郷の息づかい——生き抜くために根を張る者たちの、たくましい営みの匂いだった。
「お嬢様がお戻りになったぞ!」
門番の兵士が声を上げると、その声は砦中に響き渡った。瞬く間に、足音が重なり、ざわめきが波のように広がっていく。
畑仕事の手を止めた農民が、訓練場にいた兵士が、老いた女が、子どもが——次々と姿を見せ、笑顔を浮かべた。
「アリシア様!」
「よくぞご無事で!」
「これで辺境も安心だ!」
押し寄せる人々の歓声が、砦の空を震わせた。アリシアは思わず立ち尽くす。
ああ——この感覚は、なんと久しいのだろう。
王都では、彼女はただ“地味”で“面白みのない”女だった。
誰も目を合わせず、誰も期待しなかった。けれど、この地では違う。ここでは、彼女の声に人々が応じ、彼女の決断が命を守る。
その重さと確かさが、心の奥を満たしていく。
「みんな……、ただいま戻りました」
短く、けれど力強く告げたその言葉に、歓声が爆ぜた。
兵士たちは剣を掲げ、子どもたちは小さな手で花を差し出す。風が髪を揺らし、花びらが空に舞う。それはまるで、この地そのものが彼女を歓迎しているかのようだった。
アリシアは微笑んだ。
この地に戻ってきたこと。
自分を必要とする声が、まだここにあること。
それが何よりの誇りであり、救いだった。
執務室へと向かうと、古びた木扉の向こうから、インクと羊皮紙の匂いが漂ってきた。
壁一面に地図が貼られ、戦略書や報告書が積み上がるその空間は、王都の整えられた書斎とはまるで違う。
粗野だが、どこか落ち着く場所——アリシアにとっては幼い頃から慣れ親しんだ“砦の心臓”だった。
机の向こうにいたレオルドが顔を上げる。
陽に焼けた頬に刻まれた皺が、笑みとともに深くなった。
歳月を戦場で重ねた男の顔。だがその眼差しは、誰よりも優しく娘を見つめていた。
「よく戻ったな、アリシア。王都で辛い目に遭っていたと、マリアから聞いたが……大丈夫であったか」
その声音には怒りでも憐れみでもなく、ただ静かな労わりがあった。
それが、かえって胸に沁みた。
「ええ……けれど、今は心が晴れやかです。皆が快く迎え入れてくれるのが、どれほど嬉しいことか」
言いながら、アリシアは微かに笑った。
それは泣き笑いに近かった。王都での孤独が、ようやく過去になるのを感じたからだ。
レオルドは机の向こうからゆっくりと立ち上がり、アリシアの肩に手を置いた。
その掌は大きく、節だらけで、温かかった。
「お前がここにいてくれることが、何よりの力だ。
お前の知恵と才覚がなければ、わしとて持たないからな」
快活な声が部屋に響く。
アリシアは堪えきれず、小さく息を飲んだ。
幼い頃、剣を握る手を導いてくれた父の手。その掌が、今も変わらず彼女の背を支えている。
「……ありがとう、父上」
声がわずかに震えた。
けれど、その震えは悲しみではなく、確かな安堵のものだった。
この地に帰れば、彼女は“誰かの居場所”になれる。
その確信が、ようやく心に根を下ろしていく。
レオルドは満足げに頷くと、机上の地図を手に取った。
その仕草が、再び現実へと引き戻す。
彼の背に刻まれた疲れと責任が、言葉より雄弁にこの地の過酷さを語っていた。
「さて——そろそろ戦況の話をしようか。お前の頭を、もう一度借りるとしよう」
アリシアは頷き、椅子を引いた。砦の外では、風が荒野を渡り、旗を鳴らしている。
アリシアは机上の地図を広げ、赤い印を指先でなぞった。
紙の上には無数の線が走り、砦や補給路、討伐隊の進軍経路が記されている。
窓の外では風が荒野の砂を叩き、古びた旗が軋んだ音を立てていた。
その音が戦の足音のように感じられる。
「……隣国との緊張は、やはり緩んでいませんね。斥候の報告では、国境沿いに新たな陣を張っているとか」
「うむ。奴らの動きは読めん。しかも魔物の群れが南境を荒らしておる。もはや人の手ではなく、運命そのものがこの地を試しているようだ」
レオルドの低い声に、アリシアは視線を上げた。
地図の上には墨で描かれた国境線——けれど、それはまるで血の筋のようにも見える。
その細い線一本で、命がいくつも失われてきた。
「体制を立て直しましょう。防衛線の補強を最優先に。それから、領民の避難路をもう一度確認します。魔物の群れが北へ移動している兆候がありますから、早急に討伐隊を組織しなければ」
語る声に迷いはなかった。
かつて王都で意見を退けられたときのような怯えもない。ここでは、彼女の言葉が真っ直ぐに届く。
レオルドは腕を組み、しばし娘を見つめてから、破顔した。
「やはりお前は頼もしい。……王都の連中が気づかぬのも、ある意味では幸いかもしれんな。
彼らがお前を軽んじた分、この地は守られる」
アリシアは静かに笑った。
その笑みの奥に、冷たい決意が光る。
——そう。王都が自分を切り捨てたのなら、それでいい。愛も、称賛も、不要だ。この地で生き、この地を守る。
荒野を渡る風が、窓辺の蝋燭の火を揺らした。
薄い炎がゆらめくたび、地図の赤い印が血のように滲んで見える。
それでも、アリシアの瞳は揺らがなかった。
「……さあ、始めましょう。辺境の戦いを」
レオルドが頷き、ふたりの影が地図の上で交わる。
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