4 / 5
4.
しおりを挟む
砦の空気が一変した。
伝令の声が石壁に反響し、鎧の打ち鳴らす音が次々と響く。
兵士たちは駆け出し、矢束を抱え、火薬樽を転がしながら配置へ散っていった。まるで砦そのものが呼吸を始めたようだった。
「魔物の大群が南方から接近中!数は百を超えるとのこと!」
再び同じ報告が廊下を貫くと、緊張が波のように押し寄せた。
アリシアは机の上の書類を一瞥しただけで、椅子を引き、立ち上がる。声に揺らぎはなかった。
「全兵を招集。砦門を閉じ、弓兵は城壁上に配置。避難路は……整備済みね?民を地下通路へ誘導させなさい。怪我人の搬送所も同時に開設を」
その一言ごとに、場の空気が締まっていく。
兵士たちは一瞬だけ驚いた表情を見せたが、すぐにその顔を引き締め、と一斉に動き出した。
その統率ぶりは、王都の貴族に見せてやりたいほどだった。
「私も行かなくては……」
小さく呟き、アリシアは壁際の棚から愛用の剣を手に取る。
柄を握った瞬間、掌に馴染む重みが懐かしくて、思わず息を整えた。王都にいる間は、ただの飾りとして封じられていた剣。けれど、この地では、それが彼女の声そのものだ。
鏡に映る自分の姿に、ふと目をやる。
淡い金髪を後ろで束ね、鎧の留め具を締める。
凛とした瞳の奥には、決意の炎が静かに宿っていた。
「……訛っていないといいのだけれど」
小さな冗談を口にして、口元に笑みを浮かべる。戦の前でも、その余裕を忘れないのが、彼女らしかった。
地鳴りのような咆哮が大地を揺らした。
南の空が濁った風で覆われ、獣の群れが黒い奔流となって迫ってくる。
牙を剥いた狼、岩のような皮膚を持つ巨躯の獣、そして空を裂くように羽ばたく翼の群れ——。
嗅ぎ慣れた血と鉄の匂いが、空気を重たく染めた。
兵士の背中を見渡し、アリシアは一歩前へ出る。灰のマントが風に翻り、冷たい光が彼女の剣に走った。
「恐れることはありません!」
その声は鋼のように響き、砦の壁に跳ね返る。
「この地には——私たちがいます!」
鼓動が一斉に高鳴った。
兵士たちの瞳が再び火を灯し、弓を構え、槍を立て直す。アリシアが剣を掲げた瞬間、角笛が鳴り、戦が始まった。
「撃て——!」
矢の雨が夜空を裂き、無数の影を貫いた。
獣の悲鳴と弓弦の音が交錯し、石壁を揺らす。
だが、敵は怯まない。門を爪で削り、牙で砕こうとする。砦の外壁が軋み、砂塵が舞った。
アリシアは息を吸い、前線へと駆けた。
鎧の金具が鳴り、剣が光を描く。
最初の一撃——銀の閃光が狼の首を断ち、黒い血が宙を舞った。
回転しながら背後の魔物の腕を切り裂き、足を払う。
その動きは流れるようで、まるで踊っているようだった。
「……懐かしい」
息の合間に、アリシアの唇がかすかに動いた。
剣を振るうたびに、身体が喜びを覚えていく。
誰かを守るために動く——その感覚が、王都ではとうに失われていたものだった。
思えば、あの宮廷で微笑んでいた王太子も、取り巻く令嬢たちも、何と脆く、醜かったのだろう。
アリシアは剣を振るう速度を上げた。
風が巻き、銀の軌跡が何度も光を放つ。
黒い血が飛び散り、足元の石畳を染める。
それでも彼女の瞳は曇らず、ただ前を見据えていた。
「アリシア様が前にいる!怯むな!」
兵士の叫びが響く。
次々と矢が放たれ、槍が突き出される。
砦全体がひとつの意志を持つかのように動き出す。
やがて、戦場の音が少しずつ遠のいていった。
断末魔が風に消え、黒雲のような魔物の群れが散っていく。
地面には焼けた匂いと、血の湿りが残るだけだった。
アリシアは剣を振り払い、刃についた血を風に流す。肩で息をしながら、空を見上げた。
——蒼い空。
戦の煙の向こう、わずかに光が差していた。
「勝ったんだ!」
最初の叫びは、まだ恐怖の余韻を引きずった震える声だった。
けれど次第に、その声が波紋のように広がっていく。
「勝ったぞ!」
「アリシア様がやってくださった!」
歓声が重なり、空気が弾けるように明るくなる。
血と汗の匂いに、笑い声が混じった。
アリシアは少し離れた場所で、その様子を静かに見ていた。
泥に汚れた兵士たちが肩を抱き合い、涙をこぼす者もいる。
彼女の胸に浮かんだのは誇りというより、深い息のような安堵だった。
生き延びた。皆、生き延びたのだ。
剣を鞘に収める音が静けさを取り戻す合図のように響く。
そして夜が明け、朝日が砦を照らした。
広場には民と兵が集い、戦勝の報せが広まる。
空気に漂う温かな蒸気と、焼かれた肉の香り。
それは生の匂いで、戦の後にしか感じられないものだった。
「アリシア様のおかげで助かりました!」
「これでまた、私たちは守られた!」
人々の声が次々と上がる。
涙を拭う老兵もいれば、子どもを抱いた母もいた。
彼らの目には、崇拝とも感謝とも違う、確かな信頼の光があった。
アリシアは微笑み、静かに頭を下げた。
「私は当然のことをしただけです。この地を守るのは、私の誇りですから」
風が頬を撫でた。
その声に、ざわめきが止まり、兵士たちは黙って彼女を見つめた。
そこにいたのは、かつて地味でつまらないと嘲られた令嬢ではない。
彼らを導く盾であり、灯だった。
「アリシア様、ばんざい!」
誰かがそう叫び、歓声が一気に爆ぜる。
笑いと涙と歌が交じり、砦全体が一つの鼓動を打つように震えた。
アリシアはその渦の中心で、そっと空を仰いだ。
夜明けの光が雲を裂き、遠い王都の方角を照らす。
——あの街では、今日も宴が続いているのだろう。
けれど、真に守るべきものは、ここにある。
微笑みを浮かべながら、アリシアは胸に手を当てた。
「この地こそ、私の誇り……」
その小さな呟きは、朝の風に溶けていった。
伝令の声が石壁に反響し、鎧の打ち鳴らす音が次々と響く。
兵士たちは駆け出し、矢束を抱え、火薬樽を転がしながら配置へ散っていった。まるで砦そのものが呼吸を始めたようだった。
「魔物の大群が南方から接近中!数は百を超えるとのこと!」
再び同じ報告が廊下を貫くと、緊張が波のように押し寄せた。
アリシアは机の上の書類を一瞥しただけで、椅子を引き、立ち上がる。声に揺らぎはなかった。
「全兵を招集。砦門を閉じ、弓兵は城壁上に配置。避難路は……整備済みね?民を地下通路へ誘導させなさい。怪我人の搬送所も同時に開設を」
その一言ごとに、場の空気が締まっていく。
兵士たちは一瞬だけ驚いた表情を見せたが、すぐにその顔を引き締め、と一斉に動き出した。
その統率ぶりは、王都の貴族に見せてやりたいほどだった。
「私も行かなくては……」
小さく呟き、アリシアは壁際の棚から愛用の剣を手に取る。
柄を握った瞬間、掌に馴染む重みが懐かしくて、思わず息を整えた。王都にいる間は、ただの飾りとして封じられていた剣。けれど、この地では、それが彼女の声そのものだ。
鏡に映る自分の姿に、ふと目をやる。
淡い金髪を後ろで束ね、鎧の留め具を締める。
凛とした瞳の奥には、決意の炎が静かに宿っていた。
「……訛っていないといいのだけれど」
小さな冗談を口にして、口元に笑みを浮かべる。戦の前でも、その余裕を忘れないのが、彼女らしかった。
地鳴りのような咆哮が大地を揺らした。
南の空が濁った風で覆われ、獣の群れが黒い奔流となって迫ってくる。
牙を剥いた狼、岩のような皮膚を持つ巨躯の獣、そして空を裂くように羽ばたく翼の群れ——。
嗅ぎ慣れた血と鉄の匂いが、空気を重たく染めた。
兵士の背中を見渡し、アリシアは一歩前へ出る。灰のマントが風に翻り、冷たい光が彼女の剣に走った。
「恐れることはありません!」
その声は鋼のように響き、砦の壁に跳ね返る。
「この地には——私たちがいます!」
鼓動が一斉に高鳴った。
兵士たちの瞳が再び火を灯し、弓を構え、槍を立て直す。アリシアが剣を掲げた瞬間、角笛が鳴り、戦が始まった。
「撃て——!」
矢の雨が夜空を裂き、無数の影を貫いた。
獣の悲鳴と弓弦の音が交錯し、石壁を揺らす。
だが、敵は怯まない。門を爪で削り、牙で砕こうとする。砦の外壁が軋み、砂塵が舞った。
アリシアは息を吸い、前線へと駆けた。
鎧の金具が鳴り、剣が光を描く。
最初の一撃——銀の閃光が狼の首を断ち、黒い血が宙を舞った。
回転しながら背後の魔物の腕を切り裂き、足を払う。
その動きは流れるようで、まるで踊っているようだった。
「……懐かしい」
息の合間に、アリシアの唇がかすかに動いた。
剣を振るうたびに、身体が喜びを覚えていく。
誰かを守るために動く——その感覚が、王都ではとうに失われていたものだった。
思えば、あの宮廷で微笑んでいた王太子も、取り巻く令嬢たちも、何と脆く、醜かったのだろう。
アリシアは剣を振るう速度を上げた。
風が巻き、銀の軌跡が何度も光を放つ。
黒い血が飛び散り、足元の石畳を染める。
それでも彼女の瞳は曇らず、ただ前を見据えていた。
「アリシア様が前にいる!怯むな!」
兵士の叫びが響く。
次々と矢が放たれ、槍が突き出される。
砦全体がひとつの意志を持つかのように動き出す。
やがて、戦場の音が少しずつ遠のいていった。
断末魔が風に消え、黒雲のような魔物の群れが散っていく。
地面には焼けた匂いと、血の湿りが残るだけだった。
アリシアは剣を振り払い、刃についた血を風に流す。肩で息をしながら、空を見上げた。
——蒼い空。
戦の煙の向こう、わずかに光が差していた。
「勝ったんだ!」
最初の叫びは、まだ恐怖の余韻を引きずった震える声だった。
けれど次第に、その声が波紋のように広がっていく。
「勝ったぞ!」
「アリシア様がやってくださった!」
歓声が重なり、空気が弾けるように明るくなる。
血と汗の匂いに、笑い声が混じった。
アリシアは少し離れた場所で、その様子を静かに見ていた。
泥に汚れた兵士たちが肩を抱き合い、涙をこぼす者もいる。
彼女の胸に浮かんだのは誇りというより、深い息のような安堵だった。
生き延びた。皆、生き延びたのだ。
剣を鞘に収める音が静けさを取り戻す合図のように響く。
そして夜が明け、朝日が砦を照らした。
広場には民と兵が集い、戦勝の報せが広まる。
空気に漂う温かな蒸気と、焼かれた肉の香り。
それは生の匂いで、戦の後にしか感じられないものだった。
「アリシア様のおかげで助かりました!」
「これでまた、私たちは守られた!」
人々の声が次々と上がる。
涙を拭う老兵もいれば、子どもを抱いた母もいた。
彼らの目には、崇拝とも感謝とも違う、確かな信頼の光があった。
アリシアは微笑み、静かに頭を下げた。
「私は当然のことをしただけです。この地を守るのは、私の誇りですから」
風が頬を撫でた。
その声に、ざわめきが止まり、兵士たちは黙って彼女を見つめた。
そこにいたのは、かつて地味でつまらないと嘲られた令嬢ではない。
彼らを導く盾であり、灯だった。
「アリシア様、ばんざい!」
誰かがそう叫び、歓声が一気に爆ぜる。
笑いと涙と歌が交じり、砦全体が一つの鼓動を打つように震えた。
アリシアはその渦の中心で、そっと空を仰いだ。
夜明けの光が雲を裂き、遠い王都の方角を照らす。
——あの街では、今日も宴が続いているのだろう。
けれど、真に守るべきものは、ここにある。
微笑みを浮かべながら、アリシアは胸に手を当てた。
「この地こそ、私の誇り……」
その小さな呟きは、朝の風に溶けていった。
29
あなたにおすすめの小説
冷酷侯爵と政略結婚したら、実家がざまぁされました
鍛高譚
恋愛
「この結婚は、家のため。ただの政略結婚よ」
そう言い聞かせ、愛のない結婚を受け入れた公爵令嬢リゼット。
しかし、挙式後すぐに父が「婚約破棄しろ」と命じてきた!?
だが、夫であるアレクシス・フォン・シュヴァルツ侯爵は冷たく言い放つ。
「彼女を渡すつもりはない」
冷酷無慈悲と噂される侯爵が、なぜかリゼットを溺愛し始める!?
毎日甘やかされ、守られ、気づけば逃げ場なし!
さらに、父の不正が明るみに出て、公爵家は失墜――
リゼットを道具として利用しようとした者たちに、ざまぁの鉄槌が下される!
政略結婚から始まる、甘々溺愛ラブストーリー!
「愛なんてないはずなのに……どうしてこんなに大切にされるの?」
「その他大勢」の一人で構いませんので
和島逆
恋愛
社交界で『壁の花』ならぬ『壁のマンドラゴラ』という異名を持つマグダレーナ。
今日も彼女は夜会の壁に張りつき、趣味の人間観察に精を出す。
最近のお気に入りは、伯爵家の貴公子であるエリアス。容姿・家柄ともに申し分なく、年頃の令嬢たちから熱い視線を送られている。
そんなエリアスが選んだのは、なんと『壁のマンドラゴラ』であるマグダレーナで──?
「いや、わたしはあくまでも『その他大勢』の一人で構わないので」
マグダレーナは速攻で断りを入れるのであった。
婚約破棄されたので、隠していた古代魔法で国を救ったら、元婚約者が土下座してきた。けどもう遅い。
er
恋愛
侯爵令嬢の前で婚約破棄された平凡な男爵令嬢エレナ。
しかし彼女は古代魔法の使い手で、3年間影から婚約者を支えていた恩人だった!
王国を救い侯爵位を得た彼女に、没落した元婚約者が土下座するが「もう遅い」。
【完結】「お前に聖女の資格はない!」→じゃあ隣国で王妃になりますね
ぽんぽこ@3/28新作発売!!
恋愛
【全7話完結保証!】
聖王国の誇り高き聖女リリエルは、突如として婚約者であるルヴェール王国のルシアン王子から「偽聖女」の烙印を押され追放されてしまう。傷つきながらも母国へ帰ろうとするが、運命のいたずらで隣国エストレア新王国の策士と名高いエリオット王子と出会う。
「僕が君を守る代わりに、その力で僕を助けてほしい」
甘く微笑む彼に導かれ、戸惑いながらも新しい人生を歩み始めたリリエル。けれど、彼女を追い詰めた隣国の陰謀が再び迫り――!?
追放された聖女と策略家の王子が織りなす、甘く切ない逆転ロマンス・ファンタジー。
「聖女に比べてお前には癒しが足りない」と婚約破棄される将来が見えたので、医者になって彼を見返すことにしました。
ぽんぽこ@3/28新作発売!!
恋愛
「ジュリア=ミゲット。お前のようなお飾りではなく、俺の病気を癒してくれるマリーこそ、王妃に相応しいのだ!!」
侯爵令嬢だったジュリアはアンドレ王子の婚約者だった。王妃教育はあんまり乗り気ではなかったけれど、それが役目なのだからとそれなりに頑張ってきた。だがそんな彼女はとある夢を見た。三年後の婚姻式で、アンドレ王子に婚約破棄を言い渡される悪夢を。
「……認めませんわ。あんな未来は絶対にお断り致します」
そんな夢を回避するため、ジュリアは行動を開始する。
【短編】将来の王太子妃が婚約破棄をされました。宣言した相手は聖女と王太子。あれ何やら二人の様子がおかしい……
しろねこ。
恋愛
「婚約破棄させてもらうわね!」
そう言われたのは銀髪青眼のすらりとした美女だ。
魔法が使えないものの、王太子妃教育も受けている彼女だが、その言葉をうけて見に見えて顔色が悪くなった。
「アリス様、冗談は止してください」
震える声でそう言うも、アリスの呼びかけで場が一変する。
「冗談ではありません、エリック様ぁ」
甘えた声を出し呼んだのは、この国の王太子だ。
彼もまた同様に婚約破棄を謳い、皆の前で発表する。
「王太子と聖女が結婚するのは当然だろ?」
この国の伝承で、建国の際に王太子の手助けをした聖女は平民の出でありながら王太子と結婚をし、後の王妃となっている。
聖女は治癒と癒やしの魔法を持ち、他にも魔物を退けられる力があるという。
魔法を使えないレナンとは大違いだ。
それ故に聖女と認められたアリスは、王太子であるエリックの妻になる! というのだが……
「これは何の余興でしょう? エリック様に似ている方まで用意して」
そう言うレナンの顔色はかなり悪い。
この状況をまともに受け止めたくないようだ。
そんな彼女を支えるようにして控えていた護衛騎士は寄り添った。
彼女の気持ちまでも守るかのように。
ハピエン、ご都合主義、両思いが大好きです。
同名キャラで様々な話を書いています。
話により立場や家名が変わりますが、基本の性格は変わりません。
お気に入りのキャラ達の、色々なシチュエーションの話がみたくてこのような形式で書いています。
中編くらいで前後の模様を書けたら書きたいです(^^)
カクヨムさんでも掲載中。
つかぬことを伺いますが ~伯爵令嬢には当て馬されてる時間はない~
有沢楓花
恋愛
「フランシス、俺はお前との婚約を解消したい!」
魔法学院の大学・魔法医学部に通う伯爵家の令嬢フランシスは、幼馴染で侯爵家の婚約者・ヘクターの度重なるストーキング行為に悩まされていた。
「真実の愛」を実らせるためとかで、高等部時代から度々「恋のスパイス」として当て馬にされてきたのだ。
静かに学生生活を送りたいのに、待ち伏せに尾行、濡れ衣、目の前でのいちゃいちゃ。
忍耐の限界を迎えたフランシスは、ついに反撃に出る。
「本気で婚約解消してくださらないなら、次は法廷でお会いしましょう!」
そして法学部のモブ系男子・レイモンドに、つきまといの証拠を集めて婚約解消をしたいと相談したのだが。
「高貴な血筋なし、特殊設定なし、成績優秀、理想的ですね。……ということで、結婚していただけませんか?」
「……ちょっと意味が分からないんだけど」
しかし、フランシスが医学の道を選んだのは濡れ衣を晴らしたり証拠を集めるためでもあったように、法学部を選び検事を目指していたレイモンドにもまた、特殊設定でなくとも、人には言えない事情があって……。
※次作『つかぬことを伺いますが ~絵画の乙女は炎上しました~』(8/3公開予定)はミステリー+恋愛となっております。
これまでは悉く妹に幸せを邪魔されていました。今後は違いますよ?
satomi
恋愛
ディラーノ侯爵家の義姉妹の姉・サマンサとユアノ。二人は同じ侯爵家のアーロン=ジェンキンスとの縁談に臨む。もともとはサマンサに来た縁談話だったのだが、姉のモノを悉く奪う義妹ユアノがお父様に「見合いの席に同席したい」と懇願し、何故かディラーノ家からは二人の娘が見合いの席に。
結果、ユアノがアーロンと婚約することになるのだが…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる