20 / 158
招かれた白い館にて
しおりを挟む
ようやく解放され帰路についた僕は、急いで帰ろうと早足で歩いていた。家の前の道に出たあたりでポケットが震え着信音が聞こえる。画面を見ると父さんからだった。
やれやれ、また酔っぱらってるのかな、と思いつつ電話に出る。後ろが随分騒がしいようなのでどこかで飲んでいるんだろう。
「おうカズ、今日はいい商談がまとまって大きな契約取れたんで会社で祝勝会やってるんだ。
ちょっと遅くなるけど大丈夫だよな?」
予想に反してはっきりした声が聞こえて肩透かしを食らったが、それ自体は悪いことじゃない。どうも感覚がマヒしているようだ。
「それはめでたいね、こっちは問題ないけどあまり飲みすぎないでくれよ」
「会社で飲み食いしてるだけだから心配すんな。
お前、まだ外なのか? ずいぶん遅いけど飯はちゃんと食ったか?」
「帰りにちょっと寄り道してたんだ、もうすぐ家だしこれから食べるよ」
「用意してやれなくて悪いけど、しっかりとしたもの食えよ。
週末にでも埋め合わせはするからさ」
「うん、期待してるよ」
そう言って僕は電話を切り再び歩き出した。
父さんの会社ではたまにこういうことがあるから、世の中でよく聞くブラック企業ってことはないんだろう。でも仕事でかなり遅くまで働いていることもあるし、一概にホワイトとも言えないかもしれない。
僕も高校でいい結果を出してプロかノンプロでも入ることが目標だが、それが叶わなかった時には就職して働くことになるんだな。それともスポーツ推薦で大学へ進学できるだろうか。
でも勉強は嫌いだし苦手だから進学は現実的じゃない。なんとしても野球で飯を食えるようになりたいものだ。
そんなことを考えながら歩き、家まであと数十メートルと言ったところで家の先で別の家から出てくる人影が見えた。街灯が逆光で照らしているのでシルエットのみが浮かび上がり誰だかは判別つかないが、僕にはそれが誰なのかすぐにわかった。
お互いが僕の家から同じくらいの距離にいて徐々に近寄っていく。そしてちょうど僕の家の前で立ち止まった。
「お帰りなさい、今日は大変だったようね。
夕ご飯、食べに来るでしょ?」
「う、うん、ただいま」
咲は僕にやさしく語り掛けてきた。しかしなんで今日大変だったってわかっているんだろう。部活の前にはすでに帰宅していたはずだし、見学者の中にもいなかったことは間違いない。
「遅くなってごめん、急いで着替えてくるよ」
「わかったわ、先に帰って支度しておくわね」
僕は何で謝っているのかわからないままに玄関の鍵を開け中に入った。部屋に鞄を放り投げ制服を脱ぎベッドへ投げ捨てる。
焦るな焦るな、きちんとシャワーもしてきたし私服に着替えれば汗臭くもないはずだ。そう自分へ言い聞かせながらジーンズとTシャツに着替え、パーカーをかぶって玄関へ急いだ。
スマホと鍵を手に持って家を出た僕は早歩きで咲の家へ向かう。玄関先のインターフォンを押そうとしたときに玄関が開き咲が顔を出して出迎えてくれた。
いつもいつも先回りされるのはなぜなのだろうか。本当に僕の一挙一動が伝わっているように思えてならない。しかもそれを僕は当然のように受け入れているのも不思議だ。
「早かったのね、さあどうぞ、中へ入ってちょうだい」
「うん、おじゃまします」
中へ入ると玄関は吹き抜けになっていて、あまり生活感を感じない雰囲気だった。白い壁に白い下駄箱、上には小さな瓶に詰められた花が並べられている。壁にはなんだか雰囲気のいい絵が飾ってあった。
かたや僕の家の玄関は靴や傘が散乱し、下駄箱の上には父さんのもらったトロフィーや盾と一緒に、どこかの土産物かなにか正体不明の人形や木彫りの熊が置いてあったりしておしゃれには程遠い状態だ。
咲に促されてリビングへ通された僕は玄関と同じように絵がかけてあり、うちの茶箪笥とは違い洋風でおしゃれな小さな箪笥? チェストと言うんだろうか、その上にやはり瓶詰の花が並んでいる。
テーブルはこじんまりとしているが、真っ白なクロスが乗せられて裾から黒い鉄の足が覗いている。お揃いっぽい椅子の足は先がくるりと丸まっていて、アンティーク家具のような形だった。
僕がテーブルの中央に置かれた、先ほど見たよりも大分大きな瓶詰の花を見ながら立ち尽くしていると咲が後ろから優しく声をかけてきた。
「おなかすいてるでしょう? 今用意するからソファに座って待っていてね」
咲は僕の肩にそっと触れソファへ誘導する。僕は言われるがままに艶のある黒い革張りのソファへ座った。
「他人の家で落ち着かないかしら? ハーブティーでも飲めばリラックスできるわよ」
そう言って小さなガラステーブルの上にカップを置いた。淹れたての紅茶からいい香りが立ち上っている。
「あ、ありがとう、僕の家と大分違うからちょっと戸惑っちゃってさ。
よくわからないけどおしゃれな感じだね、君の趣味なの?」
「大体はそうね、でも私が生まれる前から家にあった古い家具ばかりよ。
ここへ越してくるときに実家から選んで持って来たの」
「そうなんだ、実家ってどこなの? 遠く?」
「ええ、ずっと遠いところ、海を越えて遥か彼方ね」
そう言って咲は笑みを浮かべた。どうやら海外から引っ越して来たようだけど、僕に会いに来たというのは冗談なんだろうな。
僕が紅茶に口をつけたのを見てから咲が部屋を出ていった。おそらく台所へ行ったのだろう。
座り心地の良いソファにいい香りのハーブティー、そして恋をした相手の家にいる事実。そんな今までにない体験に僕の鼓動はかつてないほどに高鳴っていた。
やれやれ、また酔っぱらってるのかな、と思いつつ電話に出る。後ろが随分騒がしいようなのでどこかで飲んでいるんだろう。
「おうカズ、今日はいい商談がまとまって大きな契約取れたんで会社で祝勝会やってるんだ。
ちょっと遅くなるけど大丈夫だよな?」
予想に反してはっきりした声が聞こえて肩透かしを食らったが、それ自体は悪いことじゃない。どうも感覚がマヒしているようだ。
「それはめでたいね、こっちは問題ないけどあまり飲みすぎないでくれよ」
「会社で飲み食いしてるだけだから心配すんな。
お前、まだ外なのか? ずいぶん遅いけど飯はちゃんと食ったか?」
「帰りにちょっと寄り道してたんだ、もうすぐ家だしこれから食べるよ」
「用意してやれなくて悪いけど、しっかりとしたもの食えよ。
週末にでも埋め合わせはするからさ」
「うん、期待してるよ」
そう言って僕は電話を切り再び歩き出した。
父さんの会社ではたまにこういうことがあるから、世の中でよく聞くブラック企業ってことはないんだろう。でも仕事でかなり遅くまで働いていることもあるし、一概にホワイトとも言えないかもしれない。
僕も高校でいい結果を出してプロかノンプロでも入ることが目標だが、それが叶わなかった時には就職して働くことになるんだな。それともスポーツ推薦で大学へ進学できるだろうか。
でも勉強は嫌いだし苦手だから進学は現実的じゃない。なんとしても野球で飯を食えるようになりたいものだ。
そんなことを考えながら歩き、家まであと数十メートルと言ったところで家の先で別の家から出てくる人影が見えた。街灯が逆光で照らしているのでシルエットのみが浮かび上がり誰だかは判別つかないが、僕にはそれが誰なのかすぐにわかった。
お互いが僕の家から同じくらいの距離にいて徐々に近寄っていく。そしてちょうど僕の家の前で立ち止まった。
「お帰りなさい、今日は大変だったようね。
夕ご飯、食べに来るでしょ?」
「う、うん、ただいま」
咲は僕にやさしく語り掛けてきた。しかしなんで今日大変だったってわかっているんだろう。部活の前にはすでに帰宅していたはずだし、見学者の中にもいなかったことは間違いない。
「遅くなってごめん、急いで着替えてくるよ」
「わかったわ、先に帰って支度しておくわね」
僕は何で謝っているのかわからないままに玄関の鍵を開け中に入った。部屋に鞄を放り投げ制服を脱ぎベッドへ投げ捨てる。
焦るな焦るな、きちんとシャワーもしてきたし私服に着替えれば汗臭くもないはずだ。そう自分へ言い聞かせながらジーンズとTシャツに着替え、パーカーをかぶって玄関へ急いだ。
スマホと鍵を手に持って家を出た僕は早歩きで咲の家へ向かう。玄関先のインターフォンを押そうとしたときに玄関が開き咲が顔を出して出迎えてくれた。
いつもいつも先回りされるのはなぜなのだろうか。本当に僕の一挙一動が伝わっているように思えてならない。しかもそれを僕は当然のように受け入れているのも不思議だ。
「早かったのね、さあどうぞ、中へ入ってちょうだい」
「うん、おじゃまします」
中へ入ると玄関は吹き抜けになっていて、あまり生活感を感じない雰囲気だった。白い壁に白い下駄箱、上には小さな瓶に詰められた花が並べられている。壁にはなんだか雰囲気のいい絵が飾ってあった。
かたや僕の家の玄関は靴や傘が散乱し、下駄箱の上には父さんのもらったトロフィーや盾と一緒に、どこかの土産物かなにか正体不明の人形や木彫りの熊が置いてあったりしておしゃれには程遠い状態だ。
咲に促されてリビングへ通された僕は玄関と同じように絵がかけてあり、うちの茶箪笥とは違い洋風でおしゃれな小さな箪笥? チェストと言うんだろうか、その上にやはり瓶詰の花が並んでいる。
テーブルはこじんまりとしているが、真っ白なクロスが乗せられて裾から黒い鉄の足が覗いている。お揃いっぽい椅子の足は先がくるりと丸まっていて、アンティーク家具のような形だった。
僕がテーブルの中央に置かれた、先ほど見たよりも大分大きな瓶詰の花を見ながら立ち尽くしていると咲が後ろから優しく声をかけてきた。
「おなかすいてるでしょう? 今用意するからソファに座って待っていてね」
咲は僕の肩にそっと触れソファへ誘導する。僕は言われるがままに艶のある黒い革張りのソファへ座った。
「他人の家で落ち着かないかしら? ハーブティーでも飲めばリラックスできるわよ」
そう言って小さなガラステーブルの上にカップを置いた。淹れたての紅茶からいい香りが立ち上っている。
「あ、ありがとう、僕の家と大分違うからちょっと戸惑っちゃってさ。
よくわからないけどおしゃれな感じだね、君の趣味なの?」
「大体はそうね、でも私が生まれる前から家にあった古い家具ばかりよ。
ここへ越してくるときに実家から選んで持って来たの」
「そうなんだ、実家ってどこなの? 遠く?」
「ええ、ずっと遠いところ、海を越えて遥か彼方ね」
そう言って咲は笑みを浮かべた。どうやら海外から引っ越して来たようだけど、僕に会いに来たというのは冗談なんだろうな。
僕が紅茶に口をつけたのを見てから咲が部屋を出ていった。おそらく台所へ行ったのだろう。
座り心地の良いソファにいい香りのハーブティー、そして恋をした相手の家にいる事実。そんな今までにない体験に僕の鼓動はかつてないほどに高鳴っていた。
0
あなたにおすすめの小説
キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。
たかなしポン太
青春
僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。
助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。
でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。
「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」
「ちょっと、確認しなくていいですから!」
「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」
「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」
天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。
異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー!
※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
幼馴染が家出したので、僕と同居生活することになったのだが。
四乃森ゆいな
青春
とある事情で一人暮らしをしている僕──和泉湊はある日、幼馴染でクラスメイト、更には『女神様』と崇められている美少女、真城美桜を拾うことに……?
どうやら何か事情があるらしく、頑なに喋ろうとしない美桜。普段は無愛想で、人との距離感が異常に遠い彼女だが、何故か僕にだけは世話焼きになり……挙句には、
「私と同棲してください!」
「要求が増えてますよ!」
意味のわからない同棲宣言をされてしまう。
とりあえず同居するという形で、居候することになった美桜は、家事から僕の宿題を見たりと、高校生らしい生活をしていくこととなる。
中学生の頃から疎遠気味だったために、空いていた互いの時間が徐々に埋まっていき、お互いに知らない自分を曝け出していく中──女神様は何でもない『日常』を、僕の隣で歩んでいく。
無愛想だけど僕にだけ本性をみせる女神様 × ワケあり陰キャぼっちの幼馴染が送る、半同棲な同居生活ラブコメ。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
学園のアイドルに、俺の部屋のギャル地縛霊がちょっかいを出すから話がややこしくなる。
たかなしポン太
青春
【第1回ノベルピアWEB小説コンテスト中間選考通過作品】
『み、見えるの?』
「見えるかと言われると……ギリ見えない……」
『ふぇっ? ちょっ、ちょっと! どこ見てんのよ!』
◆◆◆
仏教系学園の高校に通う霊能者、尚也。
劣悪な環境での寮生活を1年間終えたあと、2年生から念願のアパート暮らしを始めることになった。
ところが入居予定のアパートの部屋に行ってみると……そこにはセーラー服を着たギャル地縛霊、りんが住み着いていた。
後悔の念が強すぎて、この世に魂が残ってしまったりん。
尚也はそんなりんを無事に成仏させるため、りんと共同生活をすることを決意する。
また新学期の学校では、尚也は学園のアイドルこと花宮琴葉と同じクラスで席も近くなった。
尚也は1年生の時、たまたま琴葉が困っていた時に助けてあげたことがあるのだが……
霊能者の尚也、ギャル地縛霊のりん、学園のアイドル琴葉。
3人とその仲間たちが繰り広げる、ちょっと不思議な日常。
愉快で甘くて、ちょっと切ない、ライトファンタジーなラブコメディー!
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
フラレたばかりのダメヒロインを応援したら修羅場が発生してしまった件
遊馬友仁
青春
校内ぼっちの立花宗重は、クラス委員の上坂部葉月が幼馴染にフラれる場面を目撃してしまう。さらに、葉月の恋敵である転校生・名和リッカの思惑を知った宗重は、葉月に想いを諦めるな、と助言し、叔母のワカ姉やクラスメートの大島睦月たちの協力を得ながら、葉月と幼馴染との仲を取りもつべく行動しはじめる。
一方、宗重と葉月の行動に気付いたリッカは、「私から彼を奪えるもの奪ってみれば?」と、挑発してきた!
宗重の前では、態度を豹変させる転校生の真意は、はたして―――!?
※本作は、2024年に投稿した『負けヒロインに花束を』を大幅にリニューアルした作品です。
『俺アレルギー』の抗体は、俺のことが好きな人にしか現れない?学園のアイドルから、幼馴染までノーマスク。その意味を俺は知らない
七星点灯
青春
雨宮優(あまみや ゆう)は、世界でたった一つしかない奇病、『俺アレルギー』の根源となってしまった。
彼の周りにいる人間は、花粉症の様な症状に見舞われ、マスク無しではまともに会話できない。
しかし、マスクをつけずに彼とラクラク会話ができる女の子達がいる。幼馴染、クラスメイトのギャル、先輩などなど……。
彼女達はそう、彼のことが好きすぎて、身体が勝手に『俺アレルギー』の抗体を作ってしまったのだ!
みんなの女神サマは最強ヤンキーに甘く壊される
けるたん
青春
「ほんと胸がニセモノで良かったな。貧乳バンザイ!」
「離して洋子! じゃなきゃあのバカの頭をかち割れないっ!」
「お、落ちついてメイちゃんっ!? そんなバットで殴ったら死んじゃう!? オオカミくんが死んじゃうよ!?」
県立森実高校には2人の美の「女神」がいる。
頭脳明晰、容姿端麗、誰に対しても優しい聖女のような性格に、誰もが憧れる生徒会長と、天は二物を与えずという言葉に真正面から喧嘩を売って完膚なきまでに完勝している完全無敵の双子姉妹。
その名も『古羊姉妹』
本来であれば彼女の視界にすら入らないはずの少年Bである大神士狼のようなロマンティックゲス野郎とは、縁もゆかりもない女の子のはずだった。
――士狼が彼女たちを不審者から助ける、その日までは。
そして『その日』は突然やってきた。
ある日、夜遊びで帰りが遅くなった士狼が急いで家へ帰ろうとすると、古羊姉妹がナイフを持った不審者に襲われている場面に遭遇したのだ。
助け出そうと駆け出すも、古羊姉妹の妹君である『古羊洋子』は助けることに成功したが、姉君であり『古羊芽衣』は不審者に胸元をザックリ斬りつけられてしまう。
何とか不審者を撃退し、急いで応急処置をしようと士狼は芽衣の身体を抱き上げた……その時だった!
――彼女の胸元から冗談みたいにバカデカい胸パッドが転げ落ちたのは。
そう、彼女は嘘で塗り固められた虚乳(きょにゅう)の持ち主だったのだ!
意識を取り戻した芽衣(Aカップ)は【乙女の秘密】を知られたことに発狂し、士狼を亡き者にするべく、その場で士狼に襲い掛かる。
士狼は洋子の協力もあり、何とか逃げることには成功するが翌日、芽衣の策略にハマり生徒会に強制入部させられる事に。
こうして古羊芽衣の無理難題を解決する大神士狼の受難の日々が始まった。
が、この時の古羊姉妹はまだ知らなかったのだ。
彼の蜂蜜のように甘い優しさが自分たち姉妹をどんどん狂わせていくことに。
※【カクヨム】にて編掲載中。【ネオページ】にて序盤のみお試し掲載中。【Nolaノベル】【Tales】にて完全版を公開中。
イラスト担当:さんさん
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる