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4話 一緒に寝ましょう
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透は薬師であると同時に、料理の腕も確かだった。薬草を扱う時と同じように無駄のない動きで食材を刻み、火加減を調整する。ほどなくして、ほのかに香ばしい匂いが立ち上がり、家中に美味しそうな香りが広がった。
「これは、君の手料理か?」
ベッドに腰掛けていたグレイドが、湯気を立てるスープを差し出された瞬間、驚いたように問う。
「そうですよ。グレイドさんの口に合えばいいんですが……」
透は少し不安げに答えた。相手は騎士団長だ。粗末な料理と思われないだろうか。
グレイドはその心配を吹き飛ばすように、にこりと微笑んでスプーンを口に運んだ。その瞬間、彼の表情がぱっと輝く。
「とても美味しい! こんなに美味いスープを飲んだのは初めてだ!」
彼の素直な感嘆に、透は思わず頬を赤らめる。
「お、大げさですよ……」
「大げさじゃない。騎士団の食堂の料理人より、君の方が腕がある」
真剣に言われ、透はますます照れてうつむいた。だが、心の奥では嬉しさがじんわりと広がっていく。
透も自分の分を持ってきて、二人は和やかな雰囲気の中、一緒に食事を楽しんだ。
夜が更け、片付けを終えると透は寝る支度を始めた。ベッドは怪我人であるグレイドに譲っていたので、床にシーツを敷こうとしゃがみ込む。
「透、何をしているんだ?」
驚いたような声が飛んできて、透は顔を上げた。
「……? もう遅いですし、寝ようかと」
「そこで寝るつもりか? そんな必要はない。一緒に寝ればいいじゃないか」
「えっ……」
透は絶句した。ベッドは大人二人がぎりぎり並んで横になれるくらいの大きさしかない。ましてや、相手は憧れの騎士団長。窮屈どころか、緊張で眠れそうにない。
「……俺と寝るのは、そんなに嫌か?」
しょんぼりとした声色と、肩を落とす仕草。普段の堂々とした姿からは想像もできない弱々しい表情に、透は胸を突かれるような気持ちになった。
「そ、そういうわけじゃ……わかりました。一緒に寝ましょう」
透が覚悟を決めて答えると、グレイドの瞳が明るく輝いた。あのキスのことを思い出し、透はほんの少し頬を赤らめる。しかし、彼が覚えていないのなら問題ない。そう自分に言い聞かせる。
「……グレイドさん、隣に失礼します」
「ここは君のベッドなのに、透は律儀だな」
穏やかな笑みを浮かべながら、グレイドは布団を持ち上げ、透を招き入れる。その優しい仕草に、透は少し心が温かくなった。
二人で並んで布団に入ると、温もりがすぐに伝わってくる。グレイドの身体から漂う爽やかな香りに、透は一瞬、抱きしめられた時の感触を思い出してしまう。顔が熱くなるのをごまかすように、慌ててランプの火を消した。
「透、おやすみ」
「おやすみなさい」
しばらくすると、透の穏やかな寝息が部屋に満ちた。しかし、グレイドは眠れずにいた。窓から差し込む月明かりの下で、透の寝顔をじっと見つめる。
サラサラとした黒髪が枕に広がり、静かな寝息とともに胸が上下する。その姿は、ただ見ているだけで心を和ませた。
衝動に駆られ、彼はそっと透の髪に指を伸ばし、優しく撫でる。
「……怪我をするのも、悪くないな」
そう小さく呟き、ようやく瞼を閉じたその時、身体に重みを感じ、目を開く。いつの間にか透が無意識のうちに身を寄せ、彼の胸にしがみつくように抱きついていたのだ。
(……可愛い)
そう思いながら、グレイドは眠ろうとした。だが次の瞬間、透の手がグレイドの服の中に潜り込み、素肌に触れた。
「っ……透……!!」
「うーん……」
グレイドは困ったような声で透の名前を呼ぶが、透は夢の中のようで、身じろぎをするだけだった。そして、ゆっくり顔を近づけ、グレイドの頬にキスをした。
「これは、君の手料理か?」
ベッドに腰掛けていたグレイドが、湯気を立てるスープを差し出された瞬間、驚いたように問う。
「そうですよ。グレイドさんの口に合えばいいんですが……」
透は少し不安げに答えた。相手は騎士団長だ。粗末な料理と思われないだろうか。
グレイドはその心配を吹き飛ばすように、にこりと微笑んでスプーンを口に運んだ。その瞬間、彼の表情がぱっと輝く。
「とても美味しい! こんなに美味いスープを飲んだのは初めてだ!」
彼の素直な感嘆に、透は思わず頬を赤らめる。
「お、大げさですよ……」
「大げさじゃない。騎士団の食堂の料理人より、君の方が腕がある」
真剣に言われ、透はますます照れてうつむいた。だが、心の奥では嬉しさがじんわりと広がっていく。
透も自分の分を持ってきて、二人は和やかな雰囲気の中、一緒に食事を楽しんだ。
夜が更け、片付けを終えると透は寝る支度を始めた。ベッドは怪我人であるグレイドに譲っていたので、床にシーツを敷こうとしゃがみ込む。
「透、何をしているんだ?」
驚いたような声が飛んできて、透は顔を上げた。
「……? もう遅いですし、寝ようかと」
「そこで寝るつもりか? そんな必要はない。一緒に寝ればいいじゃないか」
「えっ……」
透は絶句した。ベッドは大人二人がぎりぎり並んで横になれるくらいの大きさしかない。ましてや、相手は憧れの騎士団長。窮屈どころか、緊張で眠れそうにない。
「……俺と寝るのは、そんなに嫌か?」
しょんぼりとした声色と、肩を落とす仕草。普段の堂々とした姿からは想像もできない弱々しい表情に、透は胸を突かれるような気持ちになった。
「そ、そういうわけじゃ……わかりました。一緒に寝ましょう」
透が覚悟を決めて答えると、グレイドの瞳が明るく輝いた。あのキスのことを思い出し、透はほんの少し頬を赤らめる。しかし、彼が覚えていないのなら問題ない。そう自分に言い聞かせる。
「……グレイドさん、隣に失礼します」
「ここは君のベッドなのに、透は律儀だな」
穏やかな笑みを浮かべながら、グレイドは布団を持ち上げ、透を招き入れる。その優しい仕草に、透は少し心が温かくなった。
二人で並んで布団に入ると、温もりがすぐに伝わってくる。グレイドの身体から漂う爽やかな香りに、透は一瞬、抱きしめられた時の感触を思い出してしまう。顔が熱くなるのをごまかすように、慌ててランプの火を消した。
「透、おやすみ」
「おやすみなさい」
しばらくすると、透の穏やかな寝息が部屋に満ちた。しかし、グレイドは眠れずにいた。窓から差し込む月明かりの下で、透の寝顔をじっと見つめる。
サラサラとした黒髪が枕に広がり、静かな寝息とともに胸が上下する。その姿は、ただ見ているだけで心を和ませた。
衝動に駆られ、彼はそっと透の髪に指を伸ばし、優しく撫でる。
「……怪我をするのも、悪くないな」
そう小さく呟き、ようやく瞼を閉じたその時、身体に重みを感じ、目を開く。いつの間にか透が無意識のうちに身を寄せ、彼の胸にしがみつくように抱きついていたのだ。
(……可愛い)
そう思いながら、グレイドは眠ろうとした。だが次の瞬間、透の手がグレイドの服の中に潜り込み、素肌に触れた。
「っ……透……!!」
「うーん……」
グレイドは困ったような声で透の名前を呼ぶが、透は夢の中のようで、身じろぎをするだけだった。そして、ゆっくり顔を近づけ、グレイドの頬にキスをした。
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