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慣れない交渉
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『差し上げます、と言いたい所ですが、この変化はセリアン商会でこれからも代々受け継がれるであろう禁呪。それを記した書物はどうしても所持しておきたい。ここで解呪の法を読んで頂くので許して頂けますか?』
「仕方ないな……いいだろう。しかし、条件がある!」
まずは、強気だ!
商人相手に交渉……できるかな……?
交渉の基本は高値をふっかける!んだよな?
望みよりも高いものを要求して、却下されたら本当の望みを言うと受け入れられやすい……んだっけ?
俺の望みは俺が救国の騎士であることを秘密にして欲しいってことだ。
中央に関わるつもりはないし、俺は木こりになるんだから。
それよりも、高い要求……どうしよう。
『……何をお望みですか?』
「……本当はこんなこと言いたくないんだが……」
わー、まだ決まってないんだよー。
もうちょっと考える時間が欲しい!
『……ま、まさか、あの木を取り上げるおつもりですか!?』
ん?
『あの木は、あの木は、このセリアン商会にとって、なくてはならないものなのです!取り上げないで下さいっ!お願いします!』
んん?
『……もしかして、あの木を質にセリアン商会の利権をお望みですか?』
いや、言ってないし。
そんな気もないし。
『確かに、その権利がルカにはあるかもしれません。これは、僕の一存では何とも……両親に相談し、禁書の所持共々、一族で話し合いを……』
「待て!そんなことダメだ!!」
『え?』
俺、めちゃめちゃ悪者じゃないか!?
あの木は確かに俺が古代魔法で造ったんだろうし、それでセリアン商会が大きく発展したのかもしれないが、それは俺の力じゃない。
今のセリアン商会になり得たのはすべてセリアン商会の奴らの努力だ。
それをぶん盗るって、そんなこと俺には……。
『……ふふふ。やはり、先代の言っていた通り』
「へ?」
『救国の騎士ルカは尊愛すべき愚者』
……何だ、ソレ。
『先代はいつも言っていたそうです。ルカは見た目も美しかったが、中身には遠く及ばない、と。立場に傲らず、人のために行動し、自らが得るものを放棄してでも人民に尽くす愚か者』
ん?それ褒められてる??
『すみません。貴方がそんなことを望んでいないのを承知で、試すようなことをしました。ご希望を承ります。我々ができ得ることであれば』
うん。
慣れないことはよくない。
とりあえず、正直に言おう。
「あの、俺が救国の騎士のルカだってことは秘密にして欲しい。クリフトにも。できれば、兄さんだけの胸に留めておいて欲しい」
『そんなことですか!?』
そんなこと!?
『クリフトが言及していない時点で貴方がそれを隠匿していることは分かっていました。商売をする身として、秘密保持は基本です。そんなことは言われなくても当然だと』
そうなのかー。
悩んで損したー。
「じゃあ、あとは禁書読ませてくれたらいいよ」
『ふふ、本当に無欲ですね。クリフトが惹かれたはずだ。我々のように、常に損得を考えているような人間に貴方は眩しすぎる。……救国の騎士ルカ、貴方が希望する物は今後すべてセリアン商会が無償で提供します。なんなりと、お申し付け下さい』
こわっ。
後から何か言われそう……。
「と、とりあえず、すぐ禁書を読ませて貰えたら……」
『……分かりました。禁書は机の上に置いてありますよ』
小鳥の兄さんに言われてちょうど部屋の真ん中に置いてあった机を見てみると、古びた本が一冊置いてあった。
「全然隠してないじゃないか!」
『まさか、禁書をこんなに平然と置いてあるなんて思わないでしょう?』
た、確かに。
『どうぞ、お好きに読んで下さい』
「ありがとな!」
これで、テオドールを治してやれる!
「仕方ないな……いいだろう。しかし、条件がある!」
まずは、強気だ!
商人相手に交渉……できるかな……?
交渉の基本は高値をふっかける!んだよな?
望みよりも高いものを要求して、却下されたら本当の望みを言うと受け入れられやすい……んだっけ?
俺の望みは俺が救国の騎士であることを秘密にして欲しいってことだ。
中央に関わるつもりはないし、俺は木こりになるんだから。
それよりも、高い要求……どうしよう。
『……何をお望みですか?』
「……本当はこんなこと言いたくないんだが……」
わー、まだ決まってないんだよー。
もうちょっと考える時間が欲しい!
『……ま、まさか、あの木を取り上げるおつもりですか!?』
ん?
『あの木は、あの木は、このセリアン商会にとって、なくてはならないものなのです!取り上げないで下さいっ!お願いします!』
んん?
『……もしかして、あの木を質にセリアン商会の利権をお望みですか?』
いや、言ってないし。
そんな気もないし。
『確かに、その権利がルカにはあるかもしれません。これは、僕の一存では何とも……両親に相談し、禁書の所持共々、一族で話し合いを……』
「待て!そんなことダメだ!!」
『え?』
俺、めちゃめちゃ悪者じゃないか!?
あの木は確かに俺が古代魔法で造ったんだろうし、それでセリアン商会が大きく発展したのかもしれないが、それは俺の力じゃない。
今のセリアン商会になり得たのはすべてセリアン商会の奴らの努力だ。
それをぶん盗るって、そんなこと俺には……。
『……ふふふ。やはり、先代の言っていた通り』
「へ?」
『救国の騎士ルカは尊愛すべき愚者』
……何だ、ソレ。
『先代はいつも言っていたそうです。ルカは見た目も美しかったが、中身には遠く及ばない、と。立場に傲らず、人のために行動し、自らが得るものを放棄してでも人民に尽くす愚か者』
ん?それ褒められてる??
『すみません。貴方がそんなことを望んでいないのを承知で、試すようなことをしました。ご希望を承ります。我々ができ得ることであれば』
うん。
慣れないことはよくない。
とりあえず、正直に言おう。
「あの、俺が救国の騎士のルカだってことは秘密にして欲しい。クリフトにも。できれば、兄さんだけの胸に留めておいて欲しい」
『そんなことですか!?』
そんなこと!?
『クリフトが言及していない時点で貴方がそれを隠匿していることは分かっていました。商売をする身として、秘密保持は基本です。そんなことは言われなくても当然だと』
そうなのかー。
悩んで損したー。
「じゃあ、あとは禁書読ませてくれたらいいよ」
『ふふ、本当に無欲ですね。クリフトが惹かれたはずだ。我々のように、常に損得を考えているような人間に貴方は眩しすぎる。……救国の騎士ルカ、貴方が希望する物は今後すべてセリアン商会が無償で提供します。なんなりと、お申し付け下さい』
こわっ。
後から何か言われそう……。
「と、とりあえず、すぐ禁書を読ませて貰えたら……」
『……分かりました。禁書は机の上に置いてありますよ』
小鳥の兄さんに言われてちょうど部屋の真ん中に置いてあった机を見てみると、古びた本が一冊置いてあった。
「全然隠してないじゃないか!」
『まさか、禁書をこんなに平然と置いてあるなんて思わないでしょう?』
た、確かに。
『どうぞ、お好きに読んで下さい』
「ありがとな!」
これで、テオドールを治してやれる!
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