打ち切りになったBL小説の作者・俺は、気づけば自作の当て馬令息リュカに転生していた。
原作のリュカは主人公をいじめて断罪され、追放されて死ぬ。しかも、その死に様を書いたのはたった1行。
……雑すぎるだろ、過去の俺。
破滅を回避するため、作者の知識を使って立ち回るはずだった。ところが、うっかり攻めのアルベルトに、設定資料にしか書いていない秘密を言い当ててしまう。
「お前、なぜそれを知っている」
書いたからです、とは言えない。
それ以来、完璧な優等生のはずのアルベルトが、なぜか俺から離れてくれない。
俺の書いていない顔で、俺を見ないでくれ。
打ち切りで書けなかったハッピーエンドを、今度こそ書き上げる。作者転生×執着攻めの推敲BL。
※ハッピーエンド確約です。
異世界に転生した俺こと、アミューズは器用貧乏な赤魔法士だ。
黒魔法も白魔法も使える。
料理もできる。
薬の管理もできる。
保存食だって作れる。
……なのに、冒険者としてはいつもパーティー活動が長続きしない。
そんな俺に、冒険者ギルドが用意した「最後のチャンス」。
「腕は確かですから!」
そう紹介されたのは、五人の問題児だった。
魔物を見れば依頼そっちのけで食べたがる剣士。
珍しいものなら何でも食べたがる斥候。
稼いだ金を酒に全額つぎ込む盾戦士。
兄を最優先する超ブラコン黒魔法士。
そして、のんびり屋なのに時々とんでもないことをしでかす白魔法士。
……なるほど。
確かに、腕は確かだ。
ただし、別方向に問題しかない。
「お前ら、勝手に動くな!」
「魔物がおるんやから食うやろ?」
「それ食って大丈夫なやつ!?」
「おっと、酒が切れちまった」
「お菓子買いに行く~」
「兄者についていくぞ」
こうして始まった、問題児五人との冒険者生活。
戦闘では五人が魔物を蹴散らし、戦闘が終われば俺が五人の面倒を見る。
……俺は普通の冒険者仲間が欲しかっただけなんだけどな。
今日も今日とて、俺は五人を引率する。
「全員、俺から離れるなよ!」
――これは、魔物よりも厄介な五人の問題児と、彼らに振り回されながらも胃袋と生活を支える、オカン系赤魔法士の冒険譚。
いわく付きのトンネルを抜けたら、忍(しのぶ・17)は飯が致命的にまずい異世界に飛ばされていた。
しかもなぜか身体は幼児サイズ。魔力はゼロ。帰還不可。
保護してくれたのは、冷静沈着で有能すぎる年上の守護者アレックス侯爵だった。
異世界の危機や森の異変など、重たい話が次々と告げられる中、
忍が真っ先に絶望したのは――この世界の食事事情。
「帰れないより、これが一生続く方が無理なんだけど」
生きるために必要なのは衣でも住でもなく、まず“うまい飯”。
そう確信した忍は、異世界で前代未聞の要求を口にする。
――自炊の権利をください。
トマトは悪魔の実と呼ばれ、調味料という概念すら存在しない世界で、少年は料理で常識をひっくり返していく。
最初は不審がっていた冷徹な侯爵も、忍の作る美味い飯と、幼児体型の中身生意気な可愛さに、いつしか胃袋も心もガッチリ掴まれてしまう。その上、ライバルも出現してきて、もやもやと執着が増していきーー
能天気な異世界迷い人と、振り回される年上守護者たち。
胃袋から始まる、コメディ寄り異世界BLファンタジー。
旧題:恋愛感情抹消魔法で元夫への恋を消去する
☆11/28完結しました。
☆第11回BL小説大賞奨励賞受賞しました。ありがとうございます!
冷酷大元帥×元娼夫の忘れられた夫
——「また俺を好きになるって言ったのに、嘘つき」
元娼夫で現魔術師であるエディことサラは五年ぶりに祖国・ファルンに帰国した。しかし暫しの帰郷を味わう間も無く、直後、ファルン王国軍の大元帥であるロイ・オークランスの使者が元帥命令を掲げてサラの元へやってくる。
ロイ・オークランスの名を知らぬ者は世界でもそうそういない。魔族の血を引くロイは人間から畏怖を大いに集めながらも、大将として国防戦争に打ち勝ち、たった二十九歳で大元帥として全軍のトップに立っている。
その元帥命令の内容というのは、五年前に最愛の妻を亡くしたロイを、魔族への本能的な恐怖を感じないサラが慰めろというものだった。
ロイは妻であるリネ・オークランスを亡くし、悲しみに苛まれている。あまりの辛さで『奥様』に関する記憶すら忘却してしまったらしい。半ば強引にロイの元へ連れていかれるサラは、彼に己を『サラ』と名乗る。だが、
——「失せろ。お前のような娼夫など必要としていない」
噂通り冷酷なロイの口からは罵詈雑言が放たれた。ロイは穢らわしい娼夫を睨みつけ去ってしまう。使者らは最愛の妻を亡くしたロイを憐れむばかりで、まるでサラの様子を気にしていない。
誰も、サラこそが五年前に亡くなった『奥様』であり、最愛のその人であるとは気付いていないようだった。
しかし、最大の問題は元夫に存在を忘れられていることではない。
サラが未だにロイを愛しているという事実だ。
仕方なく、『恋愛感情抹消魔法』を己にかけることにするサラだが——……
☆お読みくださりありがとうございます。良ければ感想などいただけるとパワーになります!
国教会の主教であるイヴォンは、ここが前世のBLゲームの世界だと気づいた。ゲームの内容は、浄化の力を持つ主人公が騎士団と共に国を旅し、魔物討伐をしながら攻略対象者と愛を深めていくというもの。自分は悪役神官であり、主人公が誰とも結ばれないノーマルルートを辿る場合に限り、破滅の道を逃れられる。そのためイヴォンは旅に同行し、主人公の恋路の邪魔を画策をする。以前からイヴォンを嫌っている団長も攻略対象者であり、気が進まないものの団長とも関わっていくうちに…。
没落子爵家の次男ノエルは、家の借金と引き換えに北の英雄・ヴァルター大公のもとへ嫁ぐことになった。ただし、オメガと偽って。
本当のノエルは、発情期も香りも持たないただのベータ。嘘が露見すれば、家も自分もおしまいだ。
ところが初夜の寝室で、無口な大公は告げる。「三年経ったら離縁してよい」と。
戦の傷で香りを失った大公は、花嫁に触れようともしない。これなら隠し通せる。ノエルは離縁後の生活に備え、母譲りの薬草茶でこっそり商いを始めることにした。
けれど、手袋越しに支えてくれる手や、扉の向こうで一晩中待っていてくれる気配に、心は勝手に揺れていく。
「――俺は、香りで選んだことなど一度もない」
嘘から始まった契約結婚が、本物の恋になるまでの物語。
※オメガバース設定です(独自解釈あり)。ハッピーエンドです。
第12回BL大賞・奨励賞を受賞しました(旧タイトル『嫌われ将軍、実は傾国の愛されおっさんでした』)。そして12月に新タイトルで書籍が発売されます。
「ガイ・デオタード将軍、そなたに邪竜討伐の任を与える。我が命を果たすまで、この国に戻ることは許さぬ」
――新王から事実上の追放を受けたガイ。
副官を始め、部下たちも冷ややかな態度。
ずっと感じていたが、自分は嫌われていたのだと悟りながらガイは王命を受け、邪竜討伐の旅に出る。
その際、一人の若き青年エリクがガイのお供を申し出る。
兵を辞めてまで英雄を手伝いたいというエリクに野心があるように感じつつ、ガイはエリクを連れて旅立つ。
エリクの野心も、新王の冷遇も、部下たちの冷ややかさも、すべてはガイへの愛だと知らずに――
筋肉おっさん受け好きに捧げる、実は愛されおっさん冒険譚。
※12/1ごろから書籍化記念の番外編を連載予定。二人と一匹のハイテンションラブな後日談です。
「まったく、お前は危なっかしくて目を離せないな」
アルヴェス公爵家の次男であるシリル・アルヴェスは、胃が弱い引きこもりだが魔法の天才。
人と関わるのが極端に苦手なシリルは、魔法事業で儲けたお金で建てた温室でぬくぬくハッピー引きこもりライフを送っていた。
そんなある日、シリルは双子の姉が学園で何者かに突き落とされたことを父から知らされる。
その直後、王太子の婚約者候補として名が挙がっている姉の世間体を気にした父に、姉のフリをして学園に潜入し、犯人を突き止めるよう言われ家を追い出されてしまう。
潜入一日目の放課後、校内で迷子になったシリルは、姉と同じように階段から誰かが突き落とされた瞬間を目撃し、咄嗟に助けに入る。
しかし、助けたのは氷狼殿下と恐れられているディオン・オラージュ第二王子殿下だった。
しかも、ディオンは変装していたシリルを一発で見破って……?
「この事件、俺たちで解決するぞ。それまで、貴様は俺と相部屋だ」
「きょ、拒否権は……?」
不愛想で冷たく、黒いうわさが絶えないディオンはなぜか次第に過保護になっていき……?
人を寄せ付けない氷狼王子×胃弱引きこもり公爵令息の胃薬必須の学園ファンタジー!!
※ライトBLです。
※毎日0:00更新です。
※カクヨムのほうにも掲載しております。
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