能面男と僕

天然アフロ

文字の大きさ
2 / 6

僕の話 前編

しおりを挟む
あれは、小学生の頃だ。
僕は気管支喘息で小学校低学年から入院していた。

何年か入院していると、看護婦さん達とも仲良くなるし
看護婦さんの顔は覚えてしまう。

そして、同じく入院している子供達とも年齢問わず仲良くなるのだ。

ある日、中学生と高校生が病室で怖い話をしていた。
この病院は出るとか、ありきたりな話なんだけど
一番印象に残った話があった。

『この病院の敷地内にある、使われてない看護寮の屋上で看護婦が自殺したらしいよ』

いゃ、ちょっと待ってくれ。
その看護寮って窓際の僕のベッドから見えるアレか?

病室は六人部屋で僕のベッドは窓際にある。
窓際に立ち、左を見ると病院の敷地内の隅っこに古めかしいコンクリートで出来た4階建ての建物があるのだ。

まぁ、距離も駐車場を挟むため結構離れてるのだが
前々から、あの苔むしたコンクリートや割れた窓ガラス等が不気味でしょうがなかったのに、、、

そんな話を聞かされたら余計気味が悪い。


だが、所詮は小学生だった僕は数ヶ月でそんな話は忘れてしまった。

何もない日々が過ぎ、普段通りの入院生活を送っていたある日の夜

どうしても寝れない日があった。

やることもなく窓際に立ち、カーテンを開けた。

目の前に広がるのは病院の敷地内にある林と僕が通う養護学校がシルエットになり見下ろす型で見れる。
いかんせん田舎なので街灯などがなく月明かりだけなのだ。

見馴れた景色
そう思っていたのに、居たんだ。
見馴れた景色を壊した奴が。

左を見たら、病院の敷地内の隅にある看護寮の屋上で何かが光っている。

なんだあれは?

見慣れないソレを目を凝らして見てみると
ソレは燃えていた。

使われてない看護寮の屋上に立ち、人の型をしたソレは様々な色の炎をまとい燃えていた。
赤やオレンジ、更には緑色の炎が出ていた。

怖い。
小学生の僕が抱いた感情は恐怖心だった。

見てはいけない物を見た。
布団にくるまり異常なソレについて考えた。

事件?事故?
看護婦さんに言った方が良いの?
事件だったら看護婦さんも危ないかも。

色々考えていたら眠ってしまったのか、気付いたら朝だった。

僕は、急いで看護寮の屋上を見た。

そこには、いつも通りの不気味な看護寮の屋上しかなかった。
警察も来ていなければ、人形のソレも居ない。

良かった、夢だったのかな。

妙な安心感に包まれ、ホッとした僕は身支度をして朝食を食べ
養護学校に向かった。


昨夜から開けっ放しだったカーテンなんかに気付かず。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

意味が分かると怖い話(解説付き)

彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです 読みながら話に潜む違和感を探してみてください 最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください 実話も混ざっております

意味が分かると怖い話【短編集】

本田 壱好
ホラー
意味が分かると怖い話。 つまり、意味がわからなければ怖くない。 解釈は読者に委ねられる。 あなたはこの短編集をどのように読みますか?

意味がわかると怖い話

邪神 白猫
ホラー
【意味がわかると怖い話】解説付き 基本的には読めば誰でも分かるお話になっていますが、たまに激ムズが混ざっています。 ※完結としますが、追加次第随時更新※ YouTubeにて、朗読始めました(*'ω'*) お休み前や何かの作業のお供に、耳から読書はいかがですか?📕 https://youtube.com/@yuachanRio

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

近づいてはならぬ、敬して去るべし

句ノ休(くのやすめ)
ホラー
山中、もしあなたがそれに出会ったら…… 近づいてはいけない。 敬して去るべし。   山を降りろ。   六年勤めた会社を辞めた。お荷物だとはわかっていたし、むしろ清々しくもあった。 28歳のコウイチには、仕事より大切なものがあった。 田舎歩きだ。そこ大事なのが学生のときにかじった民俗学だ。廃集落、古い祠、忘れられた神々——それを訪ねることは、彼のたった一つの愉しみだった。   大学時代、民俗学の講義で准教授はこう言った。「神々は神ではない」。人が畏れ、従い、忖度したものがかみになる。その言葉がコウイチを変えた。 会社の営業で関東のあちこちを歩きまわった。コウイチは仕事よりも土地の古老の話に耳を傾けることに熱中した。   ふと見つけた資料にコウイチは目を奪われた。 「名付け得ぬ神」。 東京の西、檜原村の奥深く、コボレザワという場所にその祭祀を担った一族がいたという。山奥には祠があるらしい。だがもう六十年も前に無人になってしまっているようだ。   コウイチは訪ねることにする。 道中、奇妙な老人に出会う。一人目は気のいい古書店主。二人目は何かを知りながら口を閉ざす資料館の老人。そして三人目は——   雪深い山の中でコウイチはついに祠を見つけた。巨大な岩を背にした祠は古び、壊れていたが、まだ人が来ている痕跡があった。 不穏な気配にコウイチは振り向くが、なにもない。 あれ? 鳥の声が、まったくない。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

月弥総合病院

御月様(旧名 僕君☽☽‪︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。 また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。 (小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!

【短編集】こども病院の日常

moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。 18歳以下の子供が通う病院、 診療科はたくさんあります。 内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc… ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。 恋愛要素などは一切ありません。 密着病院24時!的な感じです。 人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。 ※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。 歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。

処理中です...