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9. 錬金好き

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 俺達は今日、120階層の攻略に成功した。
 俺とビーコは2人ともlv.25まで上がり、ビーコも【錬金】スキルをゲットしたようだ。
 俺達についてきてるだけのアナ先生もレベルが上がったらしく、魔法剣士のレベルがlv.48に上がったそうだ。

 俺達は1度、110階層に戻り女郎蜘蛛をピックアップしに行く。

 女郎蜘蛛は死にそうな顔で倒れ込んでおり、その傍らには、大量の女郎蜘蛛の糸が山積みになっていた。

 どうやら【調教】スキルの効果がデカすぎたようだ。

「ビーコ! 女郎蜘蛛に回復魔法を掛けてやれ!」

「ワカッタ!」

 女郎蜘蛛は、ビーコに回復魔法を掛けられて、直ぐに復活した。

「悪かったな! 良く頑張ったな!」

 俺は女郎蜘蛛の、頭をヨシヨシ撫でてやる。

「ギー!」

 どうやら女郎蜘蛛は、とても喜んでいるようだ。

「ヨシ! 120階層に、移転するぞ!」

「ワカッタ!」

 ビーコが元気に、返事をする!

 取り敢えず、アナ先生を背中から下ろし、夕食の準備を始める。

 女郎蜘蛛は、俺達の様子を突っ立て、ジッとみている。

 俺はテーブルを冒険者バックから取り出して、まな板を用意し料理に準備を始める。

「アナ先生! モグラのお肉って美味しいんですか?」

「ちょっと土臭いけど、十分食べれるよ!」

 アナ先生がモグラ肉について、教えてくれた。

 俺は冒険者バックからモグラ肉を取り出し、今日覚えたばかりの、エアーカッターを使ってモグラ肉をステーキの大きさに、4枚カットする。
 それから、スープも作ろうと思うので、肉をぶつ切りにもエアーカッターで切っていく。

 このエアーカッターはとても便利だ。包丁を使わなくていいので、包丁を洗う必要もない。

 俺は鍋を用意し、水魔法で鍋に水を注ぐ。
 それに、ダシとしてモグラと牙狼の骨を入れてみる。

 冒険者バックの中には、ジャガイモと人参、それと玉ねぎが大量にストックしてあったので、それもエアーカッターでカットし鍋にぶち込む。

 その鍋に、調整した火魔法のファイアーボールを直接ぶち込み、スープを煮込んでいく。

 そして、冒険者バックにあった、塩と胡椒、よく分からない香草を取り出し、ステーキに満遍なく振りかけていく。

 そして、ステーキ肉を鉄串で刺し、冒険者バックの中にあった、焼き鳥ようの置き台のようなものに、串に刺したステーキ肉を乗せ、火魔法でステーキ肉を焼いていくのだ!

 俺が料理をしている最中、いつの間にかアナ先生がビーコに指示を出し、いつでも料理が完成しても良いように、皿やナイフやフォークがテーブルにセットされていた。

「ビーコ! もうそろそろスープが完成するから味付け頼めるか?」

「ウー! ワカンナイ!」

 ビーコは、まだ生まれたばかりだったか……

「アナ先生! ビーコに味付けの指示は出来ますか?」

「私は料理はカラッキシなの!」

 俺はこの時点で、料理当番に決まってしまったようだ……

 俺はスープに塩と胡椒、香草を入れ味を整える。
 結構上手く出来た。
 モグラと牙狼の骨から良いダシが出ている。

「俺がスープをよそうから、ビーコは飲み物を用意してくれ!
 俺はワインがいいぞ!」

「ワカッタ! アナハ、ナニガスキ!」

「私もワインにしてくれる!」

 ビーコが4人分のグラスを用意し、ワインを注ぐ。

 ステーキも、いい感じで焼けたようだ。

「出来たぞ!」

「凄いわね! まるでエー君、爵位持ちの悪魔みたいよ!」

 よく分からないがアナ先生に、褒められてしまった。

 アナ先生に褒められると、直ぐにチンコが反応していしまう。

「ヨシ! 頂きますするぞ!」

「頂きますって?」

 アナ先生が俺に質問してくる。

「僕の元いた世界では、食事の前に『頂きます!』って言うんです!」

「そう、それじゃあ、頂きます!」

「イタダキマス!」

「イタ、イタ、イタ!」

 どうやら、女郎蜘蛛も頂きますと、言おうとしているようだ。

 もしかすると、女郎蜘蛛も喋れるようになるかもしれない。

 アナ先生は、ビーコを座椅子にして、美味しそうにステーキを食べさせて貰っている。
 完全にビーコは、アナ先生の介護係のようになってしまっている。

 女郎蜘蛛は全てが初めての筈なのだが、俺達の真似をして、器用にご飯を食べている。

 もしかして、この女郎蜘蛛は物凄く器用な魔物なのかもしれない。

 ご飯を食べ終わると、アナ先生とビーコのペロペロタイムが始まる。

 俺はビーコのボンテージを完成させたいので、それには加わらずに、早速錬金を始める。

 女郎蜘蛛は、俺の錬金の様子とアナ先生とビーコのペロペロをどちらも見逃したくないのか、必死に首を左右に振りながら凝視している。

 相当、動きが怖いが、ほかって置こう。
 俺には別に害はないのだ。

 俺は『錬金入門』を読みながら、女郎蜘蛛の糸の配合具合を調整する。

 蜘蛛の糸を服や防具などに混ぜて錬金すると、服と防具の収縮性がとても良くなると、『錬金入門』に書いてあるのだ。

 革の分量も計算して入れないといけない。

 それを間違うと、ダブダブの服になってしまったり、強度が低い防具になってしまうのだ。

 料理と一緒で適量が大事なのだ!

 俺はビーコの体を観察しながら、ナメ革をカットしていく。

「(これで完璧な筈だ!)」

 俺はチンコを立てながら、興奮する。

 「(いよいよ錬金を始めるぞ!」)

 俺は心の中で呟き、素材の黒く染めたヌメ革、ファスナー、女郎蜘蛛の糸、そして紙に描いた設計図を地面に纏めて置く。

 そして、俺は【錬金】スキルを使う。

 手の平が暖かくなってきた。

 俺は完成品を頭の中でイメージし、素材全体に手の平を包むように近づける。

 1分程続けると、突然素材がピカッと光り輝く。

 目の前に、俺のイメージした通りの、ライダースーツ風の光沢した黒革で出来たボンテージが完成していた!

 [【錬金】スキルがlv.15、【鉄錬金】スキルがlv.5になりました!]

 また【錬金】スキルが上がったようだ。

「エー君! 凄いわね!【錬金】スキルが使えるようになって、僅か2日で、服を作ってしまうなんて!
 普通は、【錬金】で服を作れるようになるのに2年は掛かると言われているのよ!」

 また、アナ先生に褒められてしまった!
 俺のチンコから、我慢汁が出てしまったのは、言うまでもなかった……
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