【R18】童貞のまま転生し悪魔になったけど、エロ女騎士を救ったら筆下ろしを手伝ってくれる契約をしてくれた。

５１. 買い出し

無事、冒険者になる事に成功した俺達は、エーバル冒険者ギルド会館を後にした。

　これから、エーバルの街でのお買い物タイムだ！

　クモが珍しく先頭を歩く。
　どうやら朝に、エーバルの城門からエーバル城塞都市の中央にある冒険者ギルド会館まで向かう間に、欲しいものがあるお店をチェックしていたようだ。

　そういえば、アナ先生が街の人達と話している間、8つの目を高速に動かして色々なお店を物色していた。
　やはり、クモの観察力は半端ない。

　クモは、次々に欲しい商品を選び俺に渡してくる。
　欲しい物が相当あるようだ。

　クモが持ってくる物は、調味料やダンジョンでは手の入らない食材ばかりで、俺に異論はない。
　というか、俺が欲しい物と完全に被っている。
　正直、俺達は武器や防具、服やアクセサリなどの普通の冒険者が欲しがる物など必要ない。
　そんなものは、俺の【上級錬金】で作り出せてしまうのだ！

　金庫番であるアナ先生が、次々にお会計をしていく。
　エーバルの街の人達は、何故かアナ先生に弱い。
　殆どのお店で、おまけをもらったり、代金をまけてくれるのだ。
　アナ先生様々である。

　俺はアナ先生の魅力は、アナ先生の愛液にあると本気で思っていたのだが、どうやらそうでは無かったようである。
　何故ならエーバルの街の人達は、アナ先生の愛液を舐めた事が無いからだ。

　もしかしたら愛液から、人の鼻では分からないようなフェロモンが出ているのかもしれないけど。
　しょうもない事を考えていたら、クモの買い物が終わったようだ。

　意外とアナ先生とビー子には、欲しい物が無かったらしい。
　アナ先生とビー子はハッキリ言って、性欲と食欲だけで生きている。

　性欲は俺の太くゴツゴツした悪魔的なチンコで事足りるし、食欲のほうも、クモにガッチリ胃袋を握られてしまっている。

　本来なら物欲もあるだろうが、俺に頼めば【錬金】で、そこら辺に売ってる物よりも上等な物を作ってしまえるのだ。

　そのような理由で、アナ先生とビー子的にエーバル城塞都市には、欲しいと思える物は何も無かったようである。

「早く、おうちに帰ろうよぉ～！
　餓狼族のお肉楽しみだよぉ～」

　ビー子の興味は、既に今晩の夕食にチェンジしているようだ。
　しかし、アナ先生とビー子に買いたい物が無いかもしれないが、俺にはあるのだ！
　食事の後のお楽しみを。

「ちょっと待ってくれ！
　俺はお酒を買いたい！」

　俺は、皆を引き留め宣言する。

「そういえば、ワインのストックが少なくなってたね！」

　アナ先生も賛同する。
　よく考えたらアナ先生も無類の酒好きだった。

「アナ先生！ この辺に酒屋は有りますか？」

「勿論、有るよ！」

　アナ先生は私についてこいとばかりに、先頭を歩き出す。
　アナ先生は、相当な酒豪である。
　お酒にも相当五月蝿そうだ。

　俺達は、アナ先生のお勧めだという酒屋を何軒かまわった。

　酒屋は、日本の酒屋のように色んなお酒が置いてある訳ではなく、ワインはワイン屋、エールはエール屋と、餅は餅屋のように、どこの店にも一種類のお酒しか置いてない。

　結局、今回は、ワインとエール、テキーラ、それからニャックという『漆黒の森』のニャンゴンという街で特産だというお酒を仕入れる事ができた。

　話によると、ニャックはマタタビが入っているようで、ネコ科の獣人が飲むと可愛くベロベロに酔っ払ってしまうらしい。
　是非とも猫耳族のニャンコちゃんとお友達になれたら、一緒にニャックを呑みたいものである。

　そんなこんなで俺達は、大量の調味料や食品、お酒をゲットして家路につく。
　家と言っても、俺達のお家はダンジョンの一室である。
　言わばて賃貸アパートに住んでいるようなものだ。
　早く、ダンジョンを攻略して一国一城の主になりたいものだと、冒険者に襲われる心配が無くなった今、ふと思う。

　ダンジョン攻略の最初の動機は、冒険者に殺されない為。
　今この瞬間、純粋に自分のお家を手に入れる為にシフトした。
　やはり日本人の俺としては、大きなお家に住みたいのだ！

　今までの俺の人生は、借家暮しで一軒家とは無縁だった。
　子供の頃は市営団地暮し。
　社会人になってからは、賃貸アパート。
　俺は一軒家に住んでみたいのだ！

　俺の目標は繰り返しになるが、完全に一軒家(ダンジョン)を手に入れる事にシフトした！

　やる事は、今までしていた事と一緒なのだが。