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43. 大きいのがいいんです
しおりを挟むミラーシールド80万マーブル、鉄の盾10万マーブル、鋼の盾18万マーブル、鉄の大盾15万マーブル、鋼の大盾25万マーブル、銅の大盾11万マーブル、木の大盾5万マーブル。
魔法や攻撃を一定の確率で跳ね返すというミラーシールドも捨て難いが、やはりアンちゃんの体がすっぽり隠れる位の大盾の方が、俺的に萌える。
問題は、アンちゃんが重そうな大盾を持てるかどうかだ。
試しに鉄の大盾を持ってみたが、男の俺で何とか両手でギリギリ持ち上げれる位の重さだ。
12、3歳位の子供にしか見えないアンちゃんに、果たして持ち上げる事ができるのか?
「サイト君。メイド服の採寸終わったよ!」
「アンちゃん! 丁度良かった!
この鉄の大盾持てるか?」
「これは、今まで僕が使ってたのと同じ大盾ですね。
先程ダンジョンで、モンスターから逃げる時に邪魔だったので棄ててしまいましたが、買うつもりなら、まだダンジョンに戻れば落ちてる筈です」
「アンちゃんは、こんなに大きな大盾を持てるの?」
「僕はドワーフ族だから当然です。
鉄の剣を打つ時や、鉄の武器や防具の板金をする時に大きな鉄のハンマーを使うので、ドワーフ族はみんな力持ちなんです」
と、アンちゃんは言って、俺の持ってた鉄の大盾を受け取り、片手で軽々と持ってみせた。
僕っ子でロリっ子の怪力娘なんて完璧だ!
俺より年上なのでしっかりしてるし、尚且つ常識人だ。
俺達のパーティーに最もかけていたピースだ……
姫もパッと見 常識人に見えるが、俺の事になると常軌を逸した行動をとる。
ブリトニーはネコ科なので、欲望に忠実なエロにゃん娘《こ》だ。
俺はどうも変態らしいし、このパーティーには常識人のアンちゃんが必要なのだ!
「アンちゃん! 俺の性奴隷になったお祝いに、鋼の大盾を買ってあげよう!」
「サ…サイト君…何言ってるんですか?
奴隷にそんな高価な防具を与えるのは、普通じゃないと思うよ」
「大丈夫だ! お金ならたっぷり有るし、ミノタウロス牧場が上手くいけば、これからジャンジャン稼げる筈だ!」
「お金があると言っても、ご主人様と奴隷の線引きはちゃんとしないといけないよ!」
「それは無理だな!
アンちゃんは俺の性奴隷だけど、年上だ! 年長者は敬わないといけないからな!」
「確かに僕は年上だけど、サイト君とそんなに変わらないよ!
オバサンみたいに言わないでよ!」
「兎に角、鋼の大盾を買うのは俺のアンちゃんへの気持ちだ!
アンちゃんが大きな盾を持って、俺を守ってくれる姿が見たいんだ!」
「そこまで言うなら、もう何も言わないよ」
「それでは、鋼の大盾もお買い上げという事で宜しいですか?」
防具屋の店主が、タイミングを見計らい話しかけてきた。
「お願いします!」
「それでは、メイド服はオーダー品なので前払いで35万マーブル、鋼の大盾が25万マーブル、合計で60万マーブルになります!」
「メイド服が35万マーブル!?
鋼の大盾より高いの?
な…何で、ただの家事用のエプロン付き仕事着がそんなに高いんですか?!」
「女郎蜘蛛の糸で製作する特別製だからな!
戦うメイドさん特別仕様で 防御力は勿論、魔法耐性もあり、水も弾き、汚れもつかないのだ!」
「そ…そうでしたか……
メイド服を防具屋で注文するのは、変だなと思ってたんです。
家事手伝い用だけではなく、戦闘用にも使うなら納得です。
しかし、奴隷にメイド服を着させてダンジョンで戦闘させるなんて、間違いなく変態の所業ですね……」
「そ…そうなのか?
俺的には普通の事なのだが……
この世界には戦うメイドさんはいないのか?」
俺の知ってるラノベに出てくるメイドさんは、ほとんど戦うメイドさんなのだが……
「僕は見た事ありません」
「ご主人様は始まりの魔女のお弟子さんだから、普通の常識では計り知れないのニャ!」
またブリトニーに、始まりの魔女の弟子という事で片付けられてしまった。
俺の師匠という事になっている始まりの魔女も、俺と同じ変態みたいな感じになってしまって申し訳なく感じる……
ーーー
防具屋を出て『妖精のあくび亭』に向かう。
アンちゃんは鋼の大盾を背中に担いでいるのだが、背が低くて華奢な体型をしている為、すっぽり体が盾に隠れてしまう。
アンちゃんを後からみると、大きな盾が1人で勝手に動いているようにしか見えない……
小さなロリ少女が大盾を持って戦う。
いい! 凄くいい! 萌える! 萌えるぞー!
「ご主人様、どうしたのニャ?
ドラクエルを見て何ニヤニヤしてるのニャ?」
「アンちゃんに買ってあげた鋼の大盾が似合ってるなぁーと思って」
「僕が小さいからと言ってバカにしてるんでしょ!
僕は攻撃より、みんなを守る防御の方が好きなんだよ!」
「ドラクエルは防御が好きなんて変わってるのニャ!
敵を小間切れに切り刻んだほうが面白いのニャ!」
ブリトニー……何気に恐ろしい事を言っている……
ネコ科の所業か……猫はネズミをいたぶって、おもちゃにして殺すというからな……
「俺は、アンちゃんには大きな盾が似合うと思う!
大きな盾じゃないと駄目だ!
小さなアンちゃんが、大きな盾を持って戦うのが魅力的なんだ!!」
「サ…サイト君……それもブリトニー姉様が言うように、始まりの魔女のお弟子さんの観点から見てですか?」
「そうだ! 俺の思考は全て、始まりの魔女の教えによるものだ!
俺は始まりの魔女の結界の中で、子供の頃からずっと2人きりで修行をしてきた。
なので、俺は外の世界を知らない!
俺の嗜好は全て始まりの魔女に影響を受けている。
外の世界の常識からかけ離れているのは全て始まりの魔女のせいだ!」
「そ…そうなんですか……」
アンちゃんが引きつった顔をしてるが、何とか納得してくれたようだ……
始まりの魔女はもう死んだと過程して、俺の性癖は全て始まりの魔女のせいにしているが、もし生きていたとしたら……
「……」
考えない事にしよう……
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