いとこ

かなん

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今日はいつもより早く目が覚めた。

「やば、まだ5時だ」

もう一眠りしようかと思ったけれど、今寝たらなんだか起きられる気がしなかった為、なんとか起きて、時間までテレビを見ながらぼーっとしていた。

「...海都と回りたかったな」
今日の文化祭を芹は海都と一緒に回りたかった。

この学校の文化祭は食べ物も確かにあるけれど、見て楽しむものや遊びにも力を入れていたから、ご飯の食べれない海都でも楽しめたはずだ。

「早く19時にならねーかな」
海都のいない文化祭より、海都といられる時間、そして一緒に花火を見る時間が芹は楽しみだった。

「あ、もうこんな時間か」
気づけば時計はもう家を出ないといけない時間になっていた。

「おはよう」
学校につけば玄関口で友人に挨拶をした。
まだちらほら最後の準備をしているクラスがあった。

自分もクラスに行って海都に渡すポストカードを買った。

それから文化祭はあっという間に終わり、片付けをして気づけば18時だった。

「芹くん後夜祭の花火一緒に見ない?」
片付けている間も何人かに誘われたが断り、俺が帰ろうとしている時も何人かに誘われたが、用事があると言って学校を出た。

「....ちょっとぎりぎりだな」
思った以上に引き止められたため、時間が押してしまった。
病院まで軽い駆け足ぎみで向かっていた。

途中ふと朝買ったポストカードを思い出し、足を緩めてポストカードを取り出す。
「....海都気づくかな...」
ニヤける顔を引き締めて、ポストカードに向けていた視線を前に向けた、

瞬間だった。


「え」

芹はお腹に激痛が走った。
ぶつかってきた人に視線を向ける。そのまま痛むお腹に視線を向ければナイフが芹のお腹に刺さっていた。

その人は刺さったナイフをそのまま握りしめて芹のお腹から抜く。

「ゔぁ...っ」
尋常じゃない痛みが芹に襲いかかる。

抜かれたナイフをその人は芹に向かって再度振り上げた。
芹は咄嗟に体を守る。
ダメだ。と心のどこかで芹は自分の死を確かに感じた。
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