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幕間
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私の名前はサーシャ。
ルーニカ村から職を求めて1人でクラルト王国にやってきた。
そして1年前、私は冒険者ギルド職員として働くことになった。
初めは冒険者に仕事を斡旋したり、素材の換金などの仕事を無難にこなせていたが、ここは荒くれ者の多い冒険者ギルドだ。
喧嘩は日常茶飯事、さらには私を含む受付嬢を毎日のように口説こうとする。
私はそんな日常に辟易していた。
そんな時、私の前に1人の青年が現れた。
「ようこそ、冒険者ギルドへ。本日はどういったご用件でしょう?」
そんな常套文句を口にしたが、次の瞬間私は雷に打たれたような衝撃を受けた。
(かっこいい...!青髪、碧眼は珍しいけど、とても似合ってるし!)
私は自分の心臓の動きが速くなり、顔が熱くなってくるのを自覚していた。
(きっと、この人は私の運命の人なんだ...!)
私はこれまでに恋というものをしたことがなく、こんなドキドキを感じたのは初めてなのだ。
この人、じっと私のこと見つめてるけどどうしたんだろう...恥ずかしい...
「あ、あの...そんなに見つめられては...」
「あっ、す、すいません!つい見とれてしまいました!あ、今日は冒険者登録をしに来ました。」
「み、見とれて...!あ、そ、そうですか。分かりました!えっと...冒険者ギルドは初めてですか?」
(今見とれてって言ったよね!?もしかして私に惚れて...!?いや、まだ分からないよね。平常心、平常心)
「はい」
「でしたら、こちらに名前、年齢、種族を記入してください。」
そして、記入された紙を受け取った。
(へぇ~、アレスっていうんだ!年齢は18歳ね、私と同い年だ!)
そして一通り冒険者についての説明をし終えると、アレスさんは依頼のため外に出ようとした。
(あ、あ、行っちゃう...そうだ!まだ私の名前!)
「あ、あの!私、サーシャっていいます!頑張ってください!」
するとアレスさんは振り返り、優しく微笑んだ。
私は自分の顔が熱くなるのを感じた。
「ちょっとサーシャ~、もしかして彼に惚れちゃったの?」
そう言って話しかけてきたのは、同僚のレイスだ。
「えっ!いや...別にそういうわけでは...」
「あらあら、顔赤くしちゃって~」
レイスはサーシャをからかうようにニヤニヤした笑みを浮かべながら話し続ける。
「でも、確かにかなりのイケメンだったわね~。私も狙っちゃおうかしら~?」
「だめよ!!あっ...」
「ふふん、やっぱり惚れちゃってるのね~。でも、ああいう人は活躍し始めるとすぐに手の届かないところに行っちゃうわよ?今のうちにアタックしとかないと、手遅れになるわよ?」
「え、そんな...。じゃあ、どうしたらいいの?」
「最初はお茶する程度でいいんじゃないかしら?そこから徐々に大胆にしていくのよ。」
「なるほど...分かった!誘ってみるね!ありがとう!」
「気にしないで、それじゃ私は仕事に戻るわね」
アレスさんが帰ってきた!
よし、お茶に誘うぞ。がんばれ、私!
・
・
・
「これからも頑張ってくださいね!あっ、それと...あの...私この後休憩なんですけど...えっと、良かったらこの後お茶しませんか!?」
(はわわわわ、誘っちゃったよ私!)
「えぇ、もちろんいいですよ!」
(え?今、いいって言った?聞き間違えじゃないよね?ということは...)
「や、やった...!あ、いえ何でもないです...!じゃ、じゃあ、また後で会いましょうね!」
私は嬉しすぎて感情が抑えられなくなっていた。
ルーニカ村から職を求めて1人でクラルト王国にやってきた。
そして1年前、私は冒険者ギルド職員として働くことになった。
初めは冒険者に仕事を斡旋したり、素材の換金などの仕事を無難にこなせていたが、ここは荒くれ者の多い冒険者ギルドだ。
喧嘩は日常茶飯事、さらには私を含む受付嬢を毎日のように口説こうとする。
私はそんな日常に辟易していた。
そんな時、私の前に1人の青年が現れた。
「ようこそ、冒険者ギルドへ。本日はどういったご用件でしょう?」
そんな常套文句を口にしたが、次の瞬間私は雷に打たれたような衝撃を受けた。
(かっこいい...!青髪、碧眼は珍しいけど、とても似合ってるし!)
私は自分の心臓の動きが速くなり、顔が熱くなってくるのを自覚していた。
(きっと、この人は私の運命の人なんだ...!)
私はこれまでに恋というものをしたことがなく、こんなドキドキを感じたのは初めてなのだ。
この人、じっと私のこと見つめてるけどどうしたんだろう...恥ずかしい...
「あ、あの...そんなに見つめられては...」
「あっ、す、すいません!つい見とれてしまいました!あ、今日は冒険者登録をしに来ました。」
「み、見とれて...!あ、そ、そうですか。分かりました!えっと...冒険者ギルドは初めてですか?」
(今見とれてって言ったよね!?もしかして私に惚れて...!?いや、まだ分からないよね。平常心、平常心)
「はい」
「でしたら、こちらに名前、年齢、種族を記入してください。」
そして、記入された紙を受け取った。
(へぇ~、アレスっていうんだ!年齢は18歳ね、私と同い年だ!)
そして一通り冒険者についての説明をし終えると、アレスさんは依頼のため外に出ようとした。
(あ、あ、行っちゃう...そうだ!まだ私の名前!)
「あ、あの!私、サーシャっていいます!頑張ってください!」
するとアレスさんは振り返り、優しく微笑んだ。
私は自分の顔が熱くなるのを感じた。
「ちょっとサーシャ~、もしかして彼に惚れちゃったの?」
そう言って話しかけてきたのは、同僚のレイスだ。
「えっ!いや...別にそういうわけでは...」
「あらあら、顔赤くしちゃって~」
レイスはサーシャをからかうようにニヤニヤした笑みを浮かべながら話し続ける。
「でも、確かにかなりのイケメンだったわね~。私も狙っちゃおうかしら~?」
「だめよ!!あっ...」
「ふふん、やっぱり惚れちゃってるのね~。でも、ああいう人は活躍し始めるとすぐに手の届かないところに行っちゃうわよ?今のうちにアタックしとかないと、手遅れになるわよ?」
「え、そんな...。じゃあ、どうしたらいいの?」
「最初はお茶する程度でいいんじゃないかしら?そこから徐々に大胆にしていくのよ。」
「なるほど...分かった!誘ってみるね!ありがとう!」
「気にしないで、それじゃ私は仕事に戻るわね」
アレスさんが帰ってきた!
よし、お茶に誘うぞ。がんばれ、私!
・
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「これからも頑張ってくださいね!あっ、それと...あの...私この後休憩なんですけど...えっと、良かったらこの後お茶しませんか!?」
(はわわわわ、誘っちゃったよ私!)
「えぇ、もちろんいいですよ!」
(え?今、いいって言った?聞き間違えじゃないよね?ということは...)
「や、やった...!あ、いえ何でもないです...!じゃ、じゃあ、また後で会いましょうね!」
私は嬉しすぎて感情が抑えられなくなっていた。
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