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中東系エルフ魔術師編
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しおりを挟むそれから次の休みの予定を聞いて、通信を終えた。居間に行って、ソファで本を読んでいたビョルンと、細かい武器の手入れをしていたロルフの間に、よいしょと入り込む。
「危ねぇな、気をつけろよ」
「あ、ごめん」
ロルフが私の近くにあった武器をどかしてくれる。
「…ね、ビョルン」
「ん、なんだ?」
ビョルンが本から顔を上げて、私の髪に触れる。
「ドゥーロ君、死んじゃったんだって」
「……ああ、そうか。残念だったな」
……?
そう返したビョルンに、違和感を覚える。いま、一瞬だけ、顔つきが変わった?いつもは穏やかに凪いだ青い瞳が、すごく冷たい、ゾッとするような色を湛えたように見えた。すぐに私を労わるような、優しい色に戻ったけれど。
「どうした?じっと見つめて」
「うん…」
仕事上では、不自然な点に気づいたら原因を追求することにしている。それを見逃したり放っておいたりすると、たいがいミスに発展するから。
だけどこれは、追求してどうなるんだろう。ビョルンは私を愛していて、私のためにならないことはしないって、わかりきっているのに。
私はビョルンの深くて青い瞳を覗き込みながら、ニコリと笑って見せた。
「相変わらず、綺麗な色の目だなって思って」
「ハハ、お前の目も綺麗だぞ」
そう言って目元にキスして来たので、目を瞑ってそれを受ける。
大好きよ。優しいだけじゃなく、時には残酷な手段も躊躇いなく取れる、底知れない海のような貴方のことが。
ビョルンの頬に手を添えて、キスを贈る。
すると後ろからクイっと服を引っ張られて、振り返るとロルフにじっと見つめられる。
「…俺の目は?」
ホントにもう、可愛いんだから!
私は「綺麗よ」と笑って、ロルフの目元と唇に、キスを贈った。
「あ、そう言えば。イスが今月最後の週に休み取れそうって」
イスから2人にも伝えてと言われたのよね。今は立て込んでる研究はないから、この前の事件の処理が済めばとりあえずキリがつくらしい。
「おッ、そうか。じゃあ俺たちも休みを入れなきゃな。今は、長期任務の予定はないだろう?」
「長期はね。短期のヤツなら入れていいでしょ?最近、魔獣の出現分布が変わって来てるみたいで。調査協力の依頼が騎士団から来たのよね」
「あー、そういや、Cランク帯のとこでBランクのが出たことあったな」
「それそれ。他のとこでもちょいちょいあるみたいよ。もし変異種がいると怖いから、ビョルンとロルフで隊組んでもいい?2、3日の日程だから、私は団長室で寝泊まりするし」
「ああ…仕方ないな。何かあれば、イスハークにすぐ連絡いれるんだぞ」
「わかった」
イスがいるお陰か、過保護ビョルンさんもすんなり許可してくれる。ヨシヨシ、これで騎士団の依頼も片付くな。
「イス来たら何しよっかなー。あ、ショーンさんのとこ挨拶しに行かなきゃね。イスにとっても、ここが家になるんだし」
「また宴会になるんじゃねーの?」
「…あり得るわー。近いうちに相談してみよっと」
でも名誉あるサークルの塔長が来ちゃうんだから、この地区の評判爆上がりじゃない?ショーンさんが喜んじゃうわー。
「なかなか、4人全員揃うって今後難しそうだもんね。何しよっかなー。ご飯は食べに行きたいし、いろいろいっぱいやりたいね!」
「そうだな」
ニコニコしながら同意したビョルンに対して。
「おー。『いろいろ』『いっぱい』ヤらねーとな」
ニヤニヤしながら同意したロルフに、違和感を覚える。
「ねぇ、なんか、変なこと考えてない?」
「あぁ?何だよ変なことって、こういうのか?」
そう言って、無遠慮に私の胸を鷲掴みにする。
「ぎゃー!エッチ!!」
「ヘッ、カマトトぶってんじゃねぇよ」
逃げようとするけど、背中からビョルンに押さえられて、ロルフに好き放題もみしだかれる。毎度ながら味方がいない!!
「ん、ふ…、んんッ」
ロルフが服の上から、両方の乳首をグリグリ虐めてくる。ビョルンが耳たぶを噛んだり舐めたりしながら、服をたくしあげてお腹を撫で撫でする。
あっという間に気分を高められて、2人に躾けられた体は、迎え入れる準備をするためトロリと蜜をこぼす。
「あ…ッ、ね、ソファが汚れちゃう。ベッド行こ…?」
「いいじゃねぇか、ここでヤろうぜ。マンネリ防止で」
「いや全然マンネリ化してないよいつもバラエティ豊かだよ」
「ああ、俺もソファでやってみたい体位があったんだ。シーツを持ってこよう、そうすれば汚れが防げる」
「新しい技開発しないでくれる…?安心安定のベッドがいいわー」
でも当然のように私の意見は黙殺されて、あれよあれよという間に準備が整って。私の体は彼らの好きにされてしまった。
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