異世界チートで世界を救った後、待っていたのは逆ハーレムでした。

異文

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混血系大公編:第一部

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 んで。そんな風に2人の男にいいようにされたのに、朝目覚めたらバッチリ元気になっている私の体よ…。これだから手加減してもらえないんだよねー。ありがたいやらありがた迷惑やら。
 でも起きたらロルフとイスで朝食を準備してくれていた。毎朝届けられるパンとミルクと、私が好きなスープとフルーツ。味付けはロルフがしっかり監督してくれたそうなので、安心安定の美味しさだ。
「美味しー!幸せー」
 バターを塗ってカリッと焼かれたパンをスープに浸して口に運ぶ。私はパンはカリカリが好みだ。カリフワもいいけれど、焦げる寸前のラスクみたいなカリカリ状態も好きだったりする。今日のパンはその好みを両方取り揃えている。最高か。
「スープも美味しー!さすがロルフ!」
「私も一緒に作った」
 ムッとしながら主張するイスに、苦笑しながら頭をポフポフ撫でる。
「イスもありがとねー」
「うむ」
 満足げに頷くイスに、ロルフが呆れた目を向けた。
「お前、あんな水みてぇな味付けしといてよくそんな踏ん反り返れるな…」
「あはは…」
 切ったり焼いたり手際は問題ないのに、味付けだけ致命的なのよねー、この人。
「食べられれば問題ない」
「酒も飲めねぇわバカ舌だわ、生きてて何が楽しいんだよテメェ」
「楽しいことか。まぁ、それなりにある。お前こそ、酒肴と戦闘とシャーラ以外に、何か楽しみはあるのか?」
「……ねぇな」
「ないんかーい」
 思わずツッコんでしまうけれど、前にイスが言ったみたいに、マジで三大要素に私が入ってるのね。
「私は研究・開発・販売。より良い物、より需要のある物を開発し販売することは楽しいと思う。後はやはりシャハラだな」
「そこに私も入ってるんかい…」
「フン、そうかよ」
 ロルフは鼻を鳴らして答えるけれど、その口調に険はない。イスもそう。以前はお互い嫌いあっていた気がするんだけど、こうして一緒に過ごすうちに打ち解けて来て、軽口を叩き合うような関係になって来ている。そういうの、いいよね。家族仲がいいのは、私も嬉しい。
 そんな感じでおしゃべりをしつつ朝食を終えて、私が食器などを洗ったり片づけたりしている間にロルフがシーツや下着類の洗濯をし、イスが体を洗う用のお湯を準備してくれた。今朝は寝過ごしてお風呂に行けなかったので、ありがたや。
 支度を整えて、時間になったのでイスと一緒に家を出る。イスは4番街の魔道具店で、ダービー伯とやりあう…もとい、話し合うための準備をするそうだ。なので傭兵団まで一緒に行くことにした。ロルフはロルフで用事ができてしまったので、それを済ませるらしい。昨夜私を気絶させた後にイスと話し合って決めたみたいだけど、まぁ思うようにやってくれればいい。
 私も今日あたり、ハリーさんとこから連絡が入るだろうし、気合入れてがんばろっと!
 ロルフに行ってきますのキスをして、イスと手を繋いでおしゃべりしながら、傭兵団本部に向かった。


 イスとは傭兵団の入り口で別れて、執務机に就いて仕事に取り掛かろうとした瞬間、通信具のベルがなった。まずはシウが応対してくれる。通信具から流れる音声に耳を澄ませていると、相手は「ウォリック家の家宰」と名乗った。ハリーさんだ!シウが私に繋ぐと告げ、向こうも主人に繋ぎますと言い、私はシウから通信具を受け取った。
『やぁシャトラ、久しいね!』
「ハリーさん、お久しぶりです!この度は迷惑をお掛けして申し訳ありません」
 誠意を込めて謝罪すると、ハリーさんのカラカラと笑う声が聞こえた。
『なにを言ってるんだい、水臭いな。私たちは立場は違えど、共に戦いを乗り越えた仲間じゃないか!』
「うふふ、そう言ってもらえると助かります。早速本題に入って申し訳ないんですけど、ダービー伯はどうでした?」
『大丈夫だとも。彼は我が伯爵邸での話し合いに応じてくれたよ。ただどうしても、当事者である娘が話し合いに参加すると言って聞かなかったようだね。連れて来ると言っていたよ』
「うわぁ…娘さん、怪我してませんでした?ロルフが蹴り喰らわせちゃったみたいなんですけど」
『そうなの?確かに、娘を連れて行くと時間がかかるから、早めに出発するとは言っていたけれど…あ、君たちすぐ出発できる?向こうは使者を送った時点でこちらに向かう準備をしているはずだから、案外早く着くかもよ。あそこの娘苦手なんだよねぇ、だからなるべく早く来てほしいなぁ』
 これは、早く着けば娘の情報仕入れられるかも。
「はい、いつでも出発できるように準備してます」
『そう。じゃあ色々聞きたいことはあるけれど、詳細は会ってから聞こう』
「すみません、よろしくお願いします」
 挨拶して通信を切ると、私は今回同行させる団員達を見渡した。シウが通信中に集めてくれていたようだ。旅の準備は昨日の内に済ませてある。普通に行けば2日くらいの道のりだけど、できる限り短縮させたい。
「アンリ、こき使ってごめんね。調子はどう?」
 アンリは例の事件を把握してるので、疲れてるとこ申し訳ないけど同行してもらう。
「あの後しっかり休んだからねぇ、大丈夫」
「ありがとう。アンリには特にボーナス弾むからね!」
「ワオ!楽しみだなー」
 それからシウと一緒に立てた行動計画を皆に伝える。だいたいいつ頃どの地点へ到着できるようにするよーっていう計画ね。今回は馬車じゃなく馬で行くこと、できる限り早く到着できるよう休憩は最低限であること、途中山賊やら魔獣やらと遭遇しても極力回避か無理なら瞬殺する、素材や身ぐるみは剥がない…おや私たち山賊だったかな…?なんてことを注意喚起する。できる限り向こうより早く到着したいからね、スピード最優先だよ!
 私がみんなに説明している間に、シウが4番街の魔道具屋さんに連絡を取ってくれた。イスはまだ到着してなかったけれど、同行予定の魔術師さんが応対してくれて、準備万端で待ち構えているそうだ。ありがたや。
 これで準備が整ったので、本部待機組にも後をよろしく!と声を掛ける。何かあったら副団長のビョルンがお城にいるので、そちらに連絡を取ってねーと伝えてっと。よし、言っとくことはこんなもんでいいかな?
「それじゃあ野郎ども、出発するぞ!」
「アイ、アイ、マム!」
 野太い声の返事を受けて、私たちは傭兵団本部を出発した。
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