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混血系大公編:第二部
03
ロルフが沸かしてくれたお湯でお茶を淹れているうちに、ビョルンとロルフは庭に鍛錬しに行ってしまった。まぁ、バイオトイレの仕組みには興味ないものね。イスが軽く説明したことあるんだけど、ふたりとも右から左って感じだった。まぁ実際に使用する際に、使用方法だけ守ってくれれば問題ない…。プレゼンの準備で、力仕事は頑張ってくれたしね。
私はヴァレさんとイス、自分の分のお茶を準備した。
「どうぞ。粗茶ですが」
ウチで一番お高い紅茶を淹れたけれど、きっとヴァレさんが普段飲んでいるものとは比べ物にならないだろうなぁ、と思って付け加える。
「ありがとう。いやー、開放感が違うね!」
私の淹れた紅茶を飲みながら、ニッコニコのヴァレさんが言う。私はイスの隣に座って、
自分用に淹れた紅茶を飲みながら苦笑した。そういえばヴァレさん、育ちがいいくせに味に拘りない人だったわ。
「お会いするのは久しぶりですね、ヴァレさん」
「ああ、君が全然会いに来てくれないものだから。待ちきれなくて会いに来たよ」
「ふふ」
おどけたように肩をすくめた姿に笑い、再びイスと話始めた彼の姿を、久しぶりにじっくりと観察する。
年は、たしか30代後半くらいだったかな。最初にあった時に比べて渋みが加わって男ぶりが増した気がする。
髪色はブラウン…濃いブロンドかな?ハイライトの入った長めのショートヘアは、センター分けで品よくセットされている。
瞳はブルーとグリーン、オレンジが入り混じった珍しい色。アースアイって言うんだっけ?じっと見つめると、神秘的で惹き込まれてしまいそう。きっと何人もの婦女子が、この瞳の虜になったんじゃないかな。
肌の色は濃いめ。イスよりは明るいけれど、ラテン系とかの血も混じってるのかな?帝国は様々な種族を婚姻によって取り込んできた歴史があるそうで、「皇室に混ざっていない血はない」なんて言葉も存在する。きっとヴァレさん自身も色んな種族が混ざってるんだと思う。耳も少し尖っているし、魔術師ではないけどエルフの血も混ざってるんだろうな。
そのせいかはわからないけれど、ハッと目を引くイケメン振りだ。前世でも思ってたけど、色んな種族の血が混じると美形率が上がる気がする。気のせいかな?彼は男らしいけど品があって、でも上品すぎずに野生味もあるっていうか…うーん、上手く表現できない。とりあえずバチクソイケメン!って思っておいてもらえれば。即位した時は、そのあまりにも魅力的な姿に貴族のご婦人からご令嬢まで、軒並み夢中になったって噂だしね。
背もかなり高くて、190cm前後くらい?ビョルンより低いけどロルフよりは高い感じ。久しぶりにあったけど体はキチンと鍛えているようで、タイトなシャツから窺い知れる体に弛みは見られない。ビョルンやロルフよりは細身で、イスよりは厚みがある感じ。なんにしろいい体だ。
イスからプレゼンの説明を受け、真剣な表情でそれを聞いているヴァレさんを観察…鑑賞させてもらってると、ふと彼と目が合う。私がじっくり見ていた事に気づいていただろうに、気分も害するでもなくパチンとウィンクしてみせる。うわあ、見られ慣れてるんだろうなぁ、って感じの仕草。イケメンがやるから様になる。
でも…私がよく知っていたころとは、なんだか雰囲気が違うな。あの頃も充分魅力的だったけど、着ているものも仕草ももっと粗野だった。でも今は磨き上げられ、洗練されて、近寄りがたい雰囲気を纏っている。
…ま、当たり前だよね。時の皇帝陛下だもん。
もう住む世界が違うんだなぁなんて考えていると、ドスッと強めに隣から肘で小突かれた。痛い痛い。ヴァレさんに見惚れてると思われたんだよね。
イスは嫉妬心が強めだから、私が美男美女に見惚れていると、こうした行動を起こすことが多い。表情や声色がなかなか変わらなくて人に伝わりにくいから、行動でわかりやすいようにしてるのかな。
「ごめんごめん」
「隣にお前の夫となる男がいるというのに、よくも他の男に見惚れられるな?」
「いやもうこれは女のサガっていうか…」
「……」
「あっ、ウソです気をつけますごめんなさい」
絶対零度のイスさんの視線にビビってすぐさま訂正する。宥めるように彼に体を寄せ、ギュッと抱きつくと少々不満げに鼻を鳴らしながらも、イスは片腕を私の腰に回した。
「おや、思ったよりちゃんと仲良くしているんだね」
「そりゃ、結婚を誓い合った仲ですもん」
「そうか。君のことだから、もしや婚約も強引に押し切られたのではないかと心配していたのだけれど」
ぎく。
まさに図星な言葉に、私はそっとイスの様子を伺う。表情はほとんど変わってないけど、絶対零度の視線を今度はヴァレさんに向けている!
「あーっと、ご心配なく!ビョルンとロルフとイスとも、ちゃんと仲良くしてますからね?なんなら気持ちはもう夫婦のつもりです!」
誰かさんのおかげで、まだ籍入れれないんだけどね!とちょっぴり恨みを込めた目をヴァレさんに向けてやる。きっといつもみたいにニコニコ笑顔で、軽くあしらわれるんだろうなって思ったんだけど…。
「そうか…」
「……?」
あれ、表情が消えた?
私はヴァレさんとイス、自分の分のお茶を準備した。
「どうぞ。粗茶ですが」
ウチで一番お高い紅茶を淹れたけれど、きっとヴァレさんが普段飲んでいるものとは比べ物にならないだろうなぁ、と思って付け加える。
「ありがとう。いやー、開放感が違うね!」
私の淹れた紅茶を飲みながら、ニッコニコのヴァレさんが言う。私はイスの隣に座って、
自分用に淹れた紅茶を飲みながら苦笑した。そういえばヴァレさん、育ちがいいくせに味に拘りない人だったわ。
「お会いするのは久しぶりですね、ヴァレさん」
「ああ、君が全然会いに来てくれないものだから。待ちきれなくて会いに来たよ」
「ふふ」
おどけたように肩をすくめた姿に笑い、再びイスと話始めた彼の姿を、久しぶりにじっくりと観察する。
年は、たしか30代後半くらいだったかな。最初にあった時に比べて渋みが加わって男ぶりが増した気がする。
髪色はブラウン…濃いブロンドかな?ハイライトの入った長めのショートヘアは、センター分けで品よくセットされている。
瞳はブルーとグリーン、オレンジが入り混じった珍しい色。アースアイって言うんだっけ?じっと見つめると、神秘的で惹き込まれてしまいそう。きっと何人もの婦女子が、この瞳の虜になったんじゃないかな。
肌の色は濃いめ。イスよりは明るいけれど、ラテン系とかの血も混じってるのかな?帝国は様々な種族を婚姻によって取り込んできた歴史があるそうで、「皇室に混ざっていない血はない」なんて言葉も存在する。きっとヴァレさん自身も色んな種族が混ざってるんだと思う。耳も少し尖っているし、魔術師ではないけどエルフの血も混ざってるんだろうな。
そのせいかはわからないけれど、ハッと目を引くイケメン振りだ。前世でも思ってたけど、色んな種族の血が混じると美形率が上がる気がする。気のせいかな?彼は男らしいけど品があって、でも上品すぎずに野生味もあるっていうか…うーん、上手く表現できない。とりあえずバチクソイケメン!って思っておいてもらえれば。即位した時は、そのあまりにも魅力的な姿に貴族のご婦人からご令嬢まで、軒並み夢中になったって噂だしね。
背もかなり高くて、190cm前後くらい?ビョルンより低いけどロルフよりは高い感じ。久しぶりにあったけど体はキチンと鍛えているようで、タイトなシャツから窺い知れる体に弛みは見られない。ビョルンやロルフよりは細身で、イスよりは厚みがある感じ。なんにしろいい体だ。
イスからプレゼンの説明を受け、真剣な表情でそれを聞いているヴァレさんを観察…鑑賞させてもらってると、ふと彼と目が合う。私がじっくり見ていた事に気づいていただろうに、気分も害するでもなくパチンとウィンクしてみせる。うわあ、見られ慣れてるんだろうなぁ、って感じの仕草。イケメンがやるから様になる。
でも…私がよく知っていたころとは、なんだか雰囲気が違うな。あの頃も充分魅力的だったけど、着ているものも仕草ももっと粗野だった。でも今は磨き上げられ、洗練されて、近寄りがたい雰囲気を纏っている。
…ま、当たり前だよね。時の皇帝陛下だもん。
もう住む世界が違うんだなぁなんて考えていると、ドスッと強めに隣から肘で小突かれた。痛い痛い。ヴァレさんに見惚れてると思われたんだよね。
イスは嫉妬心が強めだから、私が美男美女に見惚れていると、こうした行動を起こすことが多い。表情や声色がなかなか変わらなくて人に伝わりにくいから、行動でわかりやすいようにしてるのかな。
「ごめんごめん」
「隣にお前の夫となる男がいるというのに、よくも他の男に見惚れられるな?」
「いやもうこれは女のサガっていうか…」
「……」
「あっ、ウソです気をつけますごめんなさい」
絶対零度のイスさんの視線にビビってすぐさま訂正する。宥めるように彼に体を寄せ、ギュッと抱きつくと少々不満げに鼻を鳴らしながらも、イスは片腕を私の腰に回した。
「おや、思ったよりちゃんと仲良くしているんだね」
「そりゃ、結婚を誓い合った仲ですもん」
「そうか。君のことだから、もしや婚約も強引に押し切られたのではないかと心配していたのだけれど」
ぎく。
まさに図星な言葉に、私はそっとイスの様子を伺う。表情はほとんど変わってないけど、絶対零度の視線を今度はヴァレさんに向けている!
「あーっと、ご心配なく!ビョルンとロルフとイスとも、ちゃんと仲良くしてますからね?なんなら気持ちはもう夫婦のつもりです!」
誰かさんのおかげで、まだ籍入れれないんだけどね!とちょっぴり恨みを込めた目をヴァレさんに向けてやる。きっといつもみたいにニコニコ笑顔で、軽くあしらわれるんだろうなって思ったんだけど…。
「そうか…」
「……?」
あれ、表情が消えた?
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