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勘違いは勘違い(女性視点)
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今日は同期10人だけの会社の2泊3日慰安旅行の二日目。
昼間は体育館を貸し切り、バスケやバレーなどのレクリエーション。日が暮れてからは河原で花火をしました。
みんな童心に帰ったかのようにはしゃぎまくって、普段大人しく感情を表に出すのが苦手な田中くんも子供のように無邪気に笑って心から楽しんでいるようでした。
私は普段見ることのできない彼の一面を見ることができてうれしかったのですが、ただ他の同期の女の子にも見られたかと思うと少し複雑な気分です。
彼自身は自覚していないようですが、田中くんは女子から人気があります。
背は本人曰く163cmと少し低いけど、顔は目鼻立ちがはっきりとしていて、少し幼さが残るような顔立ちをしています。多少私の色眼鏡が入っているかもしれませんが、十分モデルとしてやっていけるのではとも思っています。
あと何より、真面目で物腰丁寧で優しいのです。私が仕事で困っている時もさりげなく助けてくれますし、クレーマーに対してもこちらに非があったら素直に謝り、お客様が勘違いしている時はイラつくことなく、根気よく説明をします。そんな彼を素直に尊敬しますし、私なんかはもうちょっとガツンと言ってやればいいのにとさえ思ってしまいます。
そして私は彼、田中くんに絶賛片思い中です。
これといったきっかけというのは思い当たる節はないのですが、いつの間にか目の片隅で追うようになっていました。
私は今まで彼に自分の気持ちに気づいて欲しいと、様々なことを彼に仕掛けてきました。
飲み会の時は彼の隣に座ってさりげなく腕に触ってみたり、彼が12月24日の仕事終わりにぼそっと「イルミネーションでも見に行こうかな」と呟いたのを聞き逃さず、一緒に見に行こう!と誘ったりとか。その時はあわよくば2人で食事したりして、もっと親密に…なんて思ったりしましたが、彼ったら本当にイルミネーションだけ見て帰るんですから、ただ単ににぶちんなのか、私に興味がないのか。
どちらににしろ彼の淡白さは私を不安にさせるばかりです。
あと、彼は酔うとよく元カノの話をします。もしかすると彼はまだ元カノに未練タラタラなのかもしれません。そんな彼も可愛いと思ってしまう自分は少し病的なのかもと思ったりしてしまいます。
短気な私はだんだんと焦ったくなってきて、もう直接色仕掛けをしてでも彼に迫ろうと決意したのでした。
そして今日はその計画の決行の日です。
幹事さんがミスをしたために今日の宿はもともと大部屋の予定でしたが、ビジネスホテルで1人部屋での宿泊となりました。これはもしかしてチャンスなのでは?と思い、そのことが知らされてから色々と考えましたが、結局はもう私らしくシンプルに夜、彼の部屋に押し掛けちゃえということに決めました。
計画と言えるほどの計画ではないのですが、夜にお酒を持って彼の部屋に行きます、来ていく服もなるべくセクシーなもので。密室×お酒の勢い×色仕掛けで彼をその気にさせてしまおうという安直なものです。
一応今日の予定が全て終わり、解散&自由行動となった後、彼ともう1人の同期とでホテル近くの居酒屋で夕食を食べました。
ホテルの部屋に戻り、私は彼の部屋に行く準備をします。
まずはお風呂です。もしかすると今日彼と“そういうこと”をすることになるかもしれませんし、私はそれを望んでいます。体の隅々まで入念に洗い、ボディーソープやシャンプーもホテルのアメニティではなく、持参したお気に入りのものを使います。
次に歯磨きです。いくら彼の部屋でアルコールを飲むとはいえ、歯を磨かず男の人と密室で1対1といいうのは気が引けてしまいます。
最後に着替えです。下はジーパンのままですが、上は体のラインが強調されるタイトなTシャツに替えます。私は普段こんな服は着ないわけで、このためだけにわざわざ買ったものです。Tシャツの上にはモコモコの上着を羽織ります。春になったとはいえまだまだ朝晩は冷えますし、さすがにこの格好で外をほっつき歩きたくはありません。むしろ、彼の部屋で脱ぐことによって有効な演出として使えるでしょう。
さあ決戦の準備が整ったというところで彼に予告電話をします。さすがに同期の仲とはいえ、夜遅くにいきなり突撃するというのは迷惑でしょう。というか、そもそも私は彼の部屋番号を知りません。
いざ、電話をかけようという段階になったところで、なんと私としたことが緊張しているようです。
お願いだから出て、いや出なくても大丈夫なのだけれども、とアンビバレントな気持ちで彼に電話をかけます。
「もしもし、どうしたの?」
彼は3コール目に出ました。少し眠たげな声。
私は彼に悟られないよう何の気なしに言います。
「あのさ、急な話なんだけど今から君の部屋に言っていい?」
「どうして?なんか用でもあるの?」
「いやあ、用ってほどでも無いんだけどさ、コンビニでお酒買ってきたから一緒に飲み直さない?」
「まだ飲むの?」
と彼は苦笑いをしているのでしょう。その顔がありありと思い浮かべられます。
「もう君はお酒飲みたく無い?飲みたく無いなら無理強いすることはないけど」
「いいよ。一緒に飲もう。僕も少し物足りなかったし。」
「やったー、ありがと!ところで君の部屋は?」
「505だよ」
「おっけー。5分後くらいには行くからノックしたら開けてね」
「わかった、じゃあまた5分後」
「じゃあね」
よっしゃー!!思わずガッツポーズ。
彼は少し不思議そうにしていましたが、素直に了承してくれました。とてもいい子です。
自分で5分と言ったものの、5分は短いことに気付きます。
予め買っておいたお酒類を持っていけるよう準備。もちろん彼の好きなビールは買ってあります。
あとは心の準備です。鏡の中の自分とにらめっこ。自分の顔をぺちぺちと叩き気合を入れます。
「よし」
そう呟いて私は決戦場へと足を向けることにしました。
505、彼の部屋までついに来ました。自分の胸の高鳴りを感じながらドアをノックします。
ドタドタと部屋の中から足音がし、彼がドアを開けます。
私は一瞬目を見張ってしまいました。
彼が着ていたのはホテルに備え付けのローブの寝巻きだったのです。彼はそれを少しルーズに着ていたため、胸元が少しはだけて、綺麗な鎖骨があらわになっていました。
彼にさらに不思議がられてはいけないと、すぐに表情を戻し、彼の顔を見ます。
彼は周りを見渡しているようで私の目線には気づかなかったようです。
他の人に女の子を連れ込んでいるところを見られたくないのでしょうか?
「岩崎さん1人?」
「そうだけど?」
と私は素直に答えます。
なるほど、合点が行きました。彼は私が他の人を連れてくると思ったのでしょう。確かに電話の時私1人とは言っていませんでした。
なんだか騙して申し訳ないような気もしましたが、嘘はついていませんし、こうやって彼の部屋に入れたのですから気にしないことにしましょう。
「いや、なんでもない。どうぞ入って」
「おじゃまします」
私はついに決戦場へと足を踏み入れました。
私はなるべく平常心を保ったままのフリをします。彼が認識している、私がここにきた目的はあくまで一緒にお酒を飲むということです。
実のところは心臓バクバクしています。
彼の部屋に入るというだけでもソワソワするのに、彼が鎖骨やらなにやら色んなところがチラチラ見えるローブ姿でいるからです。
私はお酒の缶が入ったビニール袋を机の上に置き、椅子に座ろうとして
「座っていい?」
と彼に聞きました。
いいよ、と言われたので素直に座ります。
椅子は部屋に一つしかなかったので、彼は私と向かい合うようにベッドの上に座りました。
私は持ってきたお酒を取り出しながら
「君はお酒なにがいい?」
と聞きます。
「そうだなあ、ビールがいいかな」
「そうだと思って買ってきたよ、はい」
「前に僕がビール好きだと言ったのよく覚えてるな」
「でしょ、へへっ」
私は得意になって自然と笑みがこぼれます。
彼を見ると少し頬を赤らめています。もしかして?とも思いましたが、ここは無難にいきます。
「どうしたの?そのビールは好きじゃない?」
「い、いや違う、そういうことじゃないよ。買ってきてくれてありがとね。」
「いいってことよ」
「そういえば僕はいくらくらいお代を払えばいいの?」
「お金は明日でいいよ。私今財布持ってないし。まあとりあえず乾杯しよ」
「わかった、覚えておく。じゃあ」
私も彼も缶を手に取り
「「乾杯」」
と、缶をかちゃりと合わせます。
しばらくは今日のことや明日の予定について、また上司の噂話を肴に私たちは飲んでいました。彼は明日のことを気にしてかちびちびとしか缶を口につけていませんが、私はある程度お酒が飲めるということもあり、緊張を紛らわすためにグブグビといってしまいます。
ふと、彼と目があったのですが、彼にすぐ目を逸らされてしまいました。
恥ずかしがり屋さんですね。
もう一押しでしょうか。
「なんか暑くなってきたわ」
私は上着を脱ぎます。そして彼にタイトなTシャツで覆われた自分の体を見せつけます。
彼は見た途端、すぐに頭をそっぽに向けてしまいました。
ドキッとしてくれたことは間違いないようです。
私はここだ!いける!と畳み掛けることにします。
椅子をそっと彼の方に近づけ、顔を彼の至近距離に近づけます。
彼はそっぽに向けていた頭を戻すと私の近さに驚き
「おおっ!!??」
と声をあげます。
私は彼の目をじっと見つめます。彼も私の目に釘づけです。
「どうしたの…?」
彼は緊張してか、震えた声で聞きます。
これが私の加虐心を刺激しました。
「君はほんと、鈍いね」
と顔を近づけ耳元でささやきながら、彼の手からビール缶を取り上げます。
そして両手首を手で抑えるようにして僕をベッドに押し倒しました。
彼は困惑した表情を浮かべましたが、その中に興奮が混じっていることを私は見逃しませんでした。
それがさらに私を煽ります。
私は演技半分、本心半分で彼を捲し立てます。
「今まで私、さりげなく君にアピールしてたんだよ?飲み会の時もわざわざ隣に座って腕に触れたりとか、クリスマスのライトアップ一緒に見に行ったりさ、ディズニー行こうねって誘ったりとか。ね、君も覚えているでしょ?」
「しかもさ、君とさ、君の前の彼女の話した時、『告白される前そいつの好意にはうすうす気付いてた』とかさ、言ってたじゃん!!こんな鈍いとは思わなかったよ!なんでそいつの好意には気づいて私のには気づかないんだよ!バカ!!」
彼は私の予想外の言動の連続に困惑しっぱなしのようでしたが、真面目な彼は考えながら、ゆっくりと話始めました。
「僕もさ、岩崎さん、もしかして僕のこと、好きなのかなって、思ったことも何度か、あったんだ。でも、もし、もしさ、勘違いだったら、怖いなって思って、なるべくそう思わないように、してたんだ。でも、それで正解、だったんだね。」
彼はそう言うと、私の手から右腕を自由にして手を伸ばし、私の頬を撫で始めました。
「伝えてくれてありがとう。僕も岩崎さんのこと、好きだよ」
私は今日のことは攻めることしか考えていませんでしたから、彼から何かしてくるとは全くの想定外でした。
しばらくは呆然として彼の手に撫でられるがままになっていましたが、その意味を理解すると自然と目から熱いものがこぼれてきました。
「君は…本当にもう…バカ…バカバカバカバカああ…」
私らしくない、と思いながらも涙を止めることができません。
「ごめんね。僕は臆病者なんだ。」
そう彼は言うと体を起こし、私の体を抱きしめました。
彼の体温が伝わってきて、もっともっとそれを感じていたいと思い、私も彼を抱きしめます。
5分くらいそうしていたでしょうか。私もだいぶ落ち着いて息も整ってきました。
頭もクリアになってきましたが、そうするとなんだか彼の臆病っぷりに無性に腹が立ってきました。
これは彼に償ってもらうしかありません。
「抱いて」
「へ????????」
「だから、私を抱いてって言ってるの」
「え、でも、今旅行中だよ。明日も朝から予定あるし…」
「関係ない。今したいの」
「でも、今ゴムも持ってないし…」
「ゴムなら私が持ってるわ」
私は用意していたものをジーンズのポケットから出します。
「…準備がいいね」
「だって、初めからそのつもりだったんだもん。だから、今したい」
私はもう抑えられません。
彼が躊躇しているなら私からいくまでです。
「君から来ないなら私があなたを抱いてあげる」
問答無用で私は彼を再びベッドに押し倒し、唇を彼の唇に押し当てます。
続けて舌を彼の口内に這わせると、彼も口を開け、ねっとりと互いの舌を貪りあいます。
部屋の中に2人の吐息と水音だけが充満していくようです。
私は不自然な盛り上がりを見せている彼のローブの前をはだけさせ、パンツの上からテントを張った彼の性器を愛撫します。
「ふふ…もう硬くなってる。」
彼の素直な反応を楽しんでいると、彼も負けじと私のおっぱいを触り始めてきました。
「んんっ…」
服越しとはいえ、彼の少し骨張った手に揉みしだかれていると思うと快感が増幅され、思わず喘いでしまいます。
さっきまでは彼の反応を楽しむ余裕が残っていいましたが、こうなってくるともうそんなものは1ミリもありません。
私が彼のパンツを下ろそうとすると、彼も抵抗することなく腰を浮かせてくれました。
パンツから解放された彼の性器はすでに十分硬くなっていて、血管まで浮き上がっています。
それを見て、私は自分の性器がさらに湿り気を帯びるのをはっきりと自覚します。
私は彼の性器を軽く撫で
「私ももう我慢できないし、準備もできてるから、ゴムつけるね」
そう言って、私はジーンズを脱いだあと、そばに置いてあったコンドームを手に取り、手早く彼のいきりたった性器に装着します。
彼が体勢を入れ替えようと起き上がろうとしますが、今は私が上で攻めたい気分です。
「君は動いちゃだめ。私が君を抱くって言ったでしょ?」
彼を静止し、私は勝負下着の白いパンツを脱ぎ捨て、彼の上に跨がります。
彼の視線が私の股間に集中するのがわかり、少し恥ずかしく感じますが、それから得られる興奮の方が優っていました。
「じゃあ入れるね」
私は腰を落とし、彼の性器を私の性器に近づけます。
彼の先っぽが私の中に入ってきました。
電流が体を走り抜けるようです。
彼もそれは同じようで軽く呻き声をあげています。
「まだ先っぽが入っただけよ。」
私は彼にからかうように言いますが、自分でも声が震えているのがわかります。
「じゃあ全部入れるわね」
私は意を決して、ゆっくりとさらに腰を落とし、彼の性器を全て私の中に受け止めます。
彼の性器が私の性器を圧迫し、脈うっているのが感じられるほどです。
お互いの口から熱い息が漏れます。
彼の顔は快楽で歪み、すがるように私の手にしがみついてきます。
私は子供のように求める彼の手に指を絡ませ、握り合わせます。
そしてゆっくりと腰を動かしはじめました。
私の性器が彼の性器にぬちゅぬちゅと音を立てながら擦られ、私は腰を上下する度に「あっあっ」とくぐもった喘ぎ声を上げてしまいます。
彼もかなりきているようで次第に手を握る力が強くなっていきます。
「あ…もうイキそうかも…」
「ん…早すぎよ…もうちょっとくらい…我慢しなさい…」
「ごめん…初めてで…気持ち良すぎて、んっ…」
ん…?
彼の言葉に耳を疑い、私は腰を止めます。
元カノがいた彼は当然しているものだと思い込んでいました。
「君、初めてだったの?」
「そうだよ」
「元カノいたんじゃないの?」
「実は彼女とはしてないんだ。色々あって」
「もうてっきり童貞じゃないと思っていたわ」
彼は私の質問に素直に答えますが、その目は「なぜ止めたの?」と言わんばかりです。
その仔犬のような目にブレーキは完全にぶっ壊れます。
「初めてなら、うんと気持ちよくしなきゃね」
私は彼にそうささやくと、アクセル全開で腰を振り始めます。
彼は唇を噛みながら必死に堪えていますが、そう長くは持たなさそうです。
「もう…だめ、出そうっ…」
「いいよ。いつでも、君の一番いい時に…」
この言葉がトリガーとなったのでしょうか。次の瞬間、彼の性器は私の中でビクビクと跳ねながら果ててしましました。
彼はとても気持ちよさそうに情けない顔をしていて、私がこんな顔にさせたかと思うとキュンキュンしてしまいます。
「どう?初めては。気持ちよかった?」
「最高だったよ。意識飛ぶかと思った」
「ふふ、よかった。」
私は彼と繋がったまま話します。
「君の初めて奪うことができてなんだかうれしい。とっくに他の女に取られていると思ってたから。」
「残念ながらなかなかそういう機会がなくてね。そう言う岩崎さんは?初めてじゃなさそうだけど?」
「君が2人目」
「なんかそれは1人目に妬けるな。ハハッ」
「そんなことよりさ、私まだ満足していないんだけど」
「できるかなあ」
「できるかな、じゃなくて、やるのよ」
私は私から彼の性器を抜き、小さくなって可愛らしくなったそれから精液が溜まったコンドームをとります。
彼は起き上がって私にキスをし
「僕、今すごい幸せかもしれない」
と言います。
何を当たり前なことを、と思ったのですが、ふと彼は自分の気持ちに鈍いというか、自分の気持ちを大事に思っていないのではないかと思ったりしたのでした。
「かもしれないじゃないわ。君は今幸せよ。自分の気持ちに自信を持ちなさい」
「ありがとう」
今日は彼のことを搾りつくすまで愛そうと決め、もう一度彼との快楽の沼へと沈んでいきます。
昼間は体育館を貸し切り、バスケやバレーなどのレクリエーション。日が暮れてからは河原で花火をしました。
みんな童心に帰ったかのようにはしゃぎまくって、普段大人しく感情を表に出すのが苦手な田中くんも子供のように無邪気に笑って心から楽しんでいるようでした。
私は普段見ることのできない彼の一面を見ることができてうれしかったのですが、ただ他の同期の女の子にも見られたかと思うと少し複雑な気分です。
彼自身は自覚していないようですが、田中くんは女子から人気があります。
背は本人曰く163cmと少し低いけど、顔は目鼻立ちがはっきりとしていて、少し幼さが残るような顔立ちをしています。多少私の色眼鏡が入っているかもしれませんが、十分モデルとしてやっていけるのではとも思っています。
あと何より、真面目で物腰丁寧で優しいのです。私が仕事で困っている時もさりげなく助けてくれますし、クレーマーに対してもこちらに非があったら素直に謝り、お客様が勘違いしている時はイラつくことなく、根気よく説明をします。そんな彼を素直に尊敬しますし、私なんかはもうちょっとガツンと言ってやればいいのにとさえ思ってしまいます。
そして私は彼、田中くんに絶賛片思い中です。
これといったきっかけというのは思い当たる節はないのですが、いつの間にか目の片隅で追うようになっていました。
私は今まで彼に自分の気持ちに気づいて欲しいと、様々なことを彼に仕掛けてきました。
飲み会の時は彼の隣に座ってさりげなく腕に触ってみたり、彼が12月24日の仕事終わりにぼそっと「イルミネーションでも見に行こうかな」と呟いたのを聞き逃さず、一緒に見に行こう!と誘ったりとか。その時はあわよくば2人で食事したりして、もっと親密に…なんて思ったりしましたが、彼ったら本当にイルミネーションだけ見て帰るんですから、ただ単ににぶちんなのか、私に興味がないのか。
どちらににしろ彼の淡白さは私を不安にさせるばかりです。
あと、彼は酔うとよく元カノの話をします。もしかすると彼はまだ元カノに未練タラタラなのかもしれません。そんな彼も可愛いと思ってしまう自分は少し病的なのかもと思ったりしてしまいます。
短気な私はだんだんと焦ったくなってきて、もう直接色仕掛けをしてでも彼に迫ろうと決意したのでした。
そして今日はその計画の決行の日です。
幹事さんがミスをしたために今日の宿はもともと大部屋の予定でしたが、ビジネスホテルで1人部屋での宿泊となりました。これはもしかしてチャンスなのでは?と思い、そのことが知らされてから色々と考えましたが、結局はもう私らしくシンプルに夜、彼の部屋に押し掛けちゃえということに決めました。
計画と言えるほどの計画ではないのですが、夜にお酒を持って彼の部屋に行きます、来ていく服もなるべくセクシーなもので。密室×お酒の勢い×色仕掛けで彼をその気にさせてしまおうという安直なものです。
一応今日の予定が全て終わり、解散&自由行動となった後、彼ともう1人の同期とでホテル近くの居酒屋で夕食を食べました。
ホテルの部屋に戻り、私は彼の部屋に行く準備をします。
まずはお風呂です。もしかすると今日彼と“そういうこと”をすることになるかもしれませんし、私はそれを望んでいます。体の隅々まで入念に洗い、ボディーソープやシャンプーもホテルのアメニティではなく、持参したお気に入りのものを使います。
次に歯磨きです。いくら彼の部屋でアルコールを飲むとはいえ、歯を磨かず男の人と密室で1対1といいうのは気が引けてしまいます。
最後に着替えです。下はジーパンのままですが、上は体のラインが強調されるタイトなTシャツに替えます。私は普段こんな服は着ないわけで、このためだけにわざわざ買ったものです。Tシャツの上にはモコモコの上着を羽織ります。春になったとはいえまだまだ朝晩は冷えますし、さすがにこの格好で外をほっつき歩きたくはありません。むしろ、彼の部屋で脱ぐことによって有効な演出として使えるでしょう。
さあ決戦の準備が整ったというところで彼に予告電話をします。さすがに同期の仲とはいえ、夜遅くにいきなり突撃するというのは迷惑でしょう。というか、そもそも私は彼の部屋番号を知りません。
いざ、電話をかけようという段階になったところで、なんと私としたことが緊張しているようです。
お願いだから出て、いや出なくても大丈夫なのだけれども、とアンビバレントな気持ちで彼に電話をかけます。
「もしもし、どうしたの?」
彼は3コール目に出ました。少し眠たげな声。
私は彼に悟られないよう何の気なしに言います。
「あのさ、急な話なんだけど今から君の部屋に言っていい?」
「どうして?なんか用でもあるの?」
「いやあ、用ってほどでも無いんだけどさ、コンビニでお酒買ってきたから一緒に飲み直さない?」
「まだ飲むの?」
と彼は苦笑いをしているのでしょう。その顔がありありと思い浮かべられます。
「もう君はお酒飲みたく無い?飲みたく無いなら無理強いすることはないけど」
「いいよ。一緒に飲もう。僕も少し物足りなかったし。」
「やったー、ありがと!ところで君の部屋は?」
「505だよ」
「おっけー。5分後くらいには行くからノックしたら開けてね」
「わかった、じゃあまた5分後」
「じゃあね」
よっしゃー!!思わずガッツポーズ。
彼は少し不思議そうにしていましたが、素直に了承してくれました。とてもいい子です。
自分で5分と言ったものの、5分は短いことに気付きます。
予め買っておいたお酒類を持っていけるよう準備。もちろん彼の好きなビールは買ってあります。
あとは心の準備です。鏡の中の自分とにらめっこ。自分の顔をぺちぺちと叩き気合を入れます。
「よし」
そう呟いて私は決戦場へと足を向けることにしました。
505、彼の部屋までついに来ました。自分の胸の高鳴りを感じながらドアをノックします。
ドタドタと部屋の中から足音がし、彼がドアを開けます。
私は一瞬目を見張ってしまいました。
彼が着ていたのはホテルに備え付けのローブの寝巻きだったのです。彼はそれを少しルーズに着ていたため、胸元が少しはだけて、綺麗な鎖骨があらわになっていました。
彼にさらに不思議がられてはいけないと、すぐに表情を戻し、彼の顔を見ます。
彼は周りを見渡しているようで私の目線には気づかなかったようです。
他の人に女の子を連れ込んでいるところを見られたくないのでしょうか?
「岩崎さん1人?」
「そうだけど?」
と私は素直に答えます。
なるほど、合点が行きました。彼は私が他の人を連れてくると思ったのでしょう。確かに電話の時私1人とは言っていませんでした。
なんだか騙して申し訳ないような気もしましたが、嘘はついていませんし、こうやって彼の部屋に入れたのですから気にしないことにしましょう。
「いや、なんでもない。どうぞ入って」
「おじゃまします」
私はついに決戦場へと足を踏み入れました。
私はなるべく平常心を保ったままのフリをします。彼が認識している、私がここにきた目的はあくまで一緒にお酒を飲むということです。
実のところは心臓バクバクしています。
彼の部屋に入るというだけでもソワソワするのに、彼が鎖骨やらなにやら色んなところがチラチラ見えるローブ姿でいるからです。
私はお酒の缶が入ったビニール袋を机の上に置き、椅子に座ろうとして
「座っていい?」
と彼に聞きました。
いいよ、と言われたので素直に座ります。
椅子は部屋に一つしかなかったので、彼は私と向かい合うようにベッドの上に座りました。
私は持ってきたお酒を取り出しながら
「君はお酒なにがいい?」
と聞きます。
「そうだなあ、ビールがいいかな」
「そうだと思って買ってきたよ、はい」
「前に僕がビール好きだと言ったのよく覚えてるな」
「でしょ、へへっ」
私は得意になって自然と笑みがこぼれます。
彼を見ると少し頬を赤らめています。もしかして?とも思いましたが、ここは無難にいきます。
「どうしたの?そのビールは好きじゃない?」
「い、いや違う、そういうことじゃないよ。買ってきてくれてありがとね。」
「いいってことよ」
「そういえば僕はいくらくらいお代を払えばいいの?」
「お金は明日でいいよ。私今財布持ってないし。まあとりあえず乾杯しよ」
「わかった、覚えておく。じゃあ」
私も彼も缶を手に取り
「「乾杯」」
と、缶をかちゃりと合わせます。
しばらくは今日のことや明日の予定について、また上司の噂話を肴に私たちは飲んでいました。彼は明日のことを気にしてかちびちびとしか缶を口につけていませんが、私はある程度お酒が飲めるということもあり、緊張を紛らわすためにグブグビといってしまいます。
ふと、彼と目があったのですが、彼にすぐ目を逸らされてしまいました。
恥ずかしがり屋さんですね。
もう一押しでしょうか。
「なんか暑くなってきたわ」
私は上着を脱ぎます。そして彼にタイトなTシャツで覆われた自分の体を見せつけます。
彼は見た途端、すぐに頭をそっぽに向けてしまいました。
ドキッとしてくれたことは間違いないようです。
私はここだ!いける!と畳み掛けることにします。
椅子をそっと彼の方に近づけ、顔を彼の至近距離に近づけます。
彼はそっぽに向けていた頭を戻すと私の近さに驚き
「おおっ!!??」
と声をあげます。
私は彼の目をじっと見つめます。彼も私の目に釘づけです。
「どうしたの…?」
彼は緊張してか、震えた声で聞きます。
これが私の加虐心を刺激しました。
「君はほんと、鈍いね」
と顔を近づけ耳元でささやきながら、彼の手からビール缶を取り上げます。
そして両手首を手で抑えるようにして僕をベッドに押し倒しました。
彼は困惑した表情を浮かべましたが、その中に興奮が混じっていることを私は見逃しませんでした。
それがさらに私を煽ります。
私は演技半分、本心半分で彼を捲し立てます。
「今まで私、さりげなく君にアピールしてたんだよ?飲み会の時もわざわざ隣に座って腕に触れたりとか、クリスマスのライトアップ一緒に見に行ったりさ、ディズニー行こうねって誘ったりとか。ね、君も覚えているでしょ?」
「しかもさ、君とさ、君の前の彼女の話した時、『告白される前そいつの好意にはうすうす気付いてた』とかさ、言ってたじゃん!!こんな鈍いとは思わなかったよ!なんでそいつの好意には気づいて私のには気づかないんだよ!バカ!!」
彼は私の予想外の言動の連続に困惑しっぱなしのようでしたが、真面目な彼は考えながら、ゆっくりと話始めました。
「僕もさ、岩崎さん、もしかして僕のこと、好きなのかなって、思ったことも何度か、あったんだ。でも、もし、もしさ、勘違いだったら、怖いなって思って、なるべくそう思わないように、してたんだ。でも、それで正解、だったんだね。」
彼はそう言うと、私の手から右腕を自由にして手を伸ばし、私の頬を撫で始めました。
「伝えてくれてありがとう。僕も岩崎さんのこと、好きだよ」
私は今日のことは攻めることしか考えていませんでしたから、彼から何かしてくるとは全くの想定外でした。
しばらくは呆然として彼の手に撫でられるがままになっていましたが、その意味を理解すると自然と目から熱いものがこぼれてきました。
「君は…本当にもう…バカ…バカバカバカバカああ…」
私らしくない、と思いながらも涙を止めることができません。
「ごめんね。僕は臆病者なんだ。」
そう彼は言うと体を起こし、私の体を抱きしめました。
彼の体温が伝わってきて、もっともっとそれを感じていたいと思い、私も彼を抱きしめます。
5分くらいそうしていたでしょうか。私もだいぶ落ち着いて息も整ってきました。
頭もクリアになってきましたが、そうするとなんだか彼の臆病っぷりに無性に腹が立ってきました。
これは彼に償ってもらうしかありません。
「抱いて」
「へ????????」
「だから、私を抱いてって言ってるの」
「え、でも、今旅行中だよ。明日も朝から予定あるし…」
「関係ない。今したいの」
「でも、今ゴムも持ってないし…」
「ゴムなら私が持ってるわ」
私は用意していたものをジーンズのポケットから出します。
「…準備がいいね」
「だって、初めからそのつもりだったんだもん。だから、今したい」
私はもう抑えられません。
彼が躊躇しているなら私からいくまでです。
「君から来ないなら私があなたを抱いてあげる」
問答無用で私は彼を再びベッドに押し倒し、唇を彼の唇に押し当てます。
続けて舌を彼の口内に這わせると、彼も口を開け、ねっとりと互いの舌を貪りあいます。
部屋の中に2人の吐息と水音だけが充満していくようです。
私は不自然な盛り上がりを見せている彼のローブの前をはだけさせ、パンツの上からテントを張った彼の性器を愛撫します。
「ふふ…もう硬くなってる。」
彼の素直な反応を楽しんでいると、彼も負けじと私のおっぱいを触り始めてきました。
「んんっ…」
服越しとはいえ、彼の少し骨張った手に揉みしだかれていると思うと快感が増幅され、思わず喘いでしまいます。
さっきまでは彼の反応を楽しむ余裕が残っていいましたが、こうなってくるともうそんなものは1ミリもありません。
私が彼のパンツを下ろそうとすると、彼も抵抗することなく腰を浮かせてくれました。
パンツから解放された彼の性器はすでに十分硬くなっていて、血管まで浮き上がっています。
それを見て、私は自分の性器がさらに湿り気を帯びるのをはっきりと自覚します。
私は彼の性器を軽く撫で
「私ももう我慢できないし、準備もできてるから、ゴムつけるね」
そう言って、私はジーンズを脱いだあと、そばに置いてあったコンドームを手に取り、手早く彼のいきりたった性器に装着します。
彼が体勢を入れ替えようと起き上がろうとしますが、今は私が上で攻めたい気分です。
「君は動いちゃだめ。私が君を抱くって言ったでしょ?」
彼を静止し、私は勝負下着の白いパンツを脱ぎ捨て、彼の上に跨がります。
彼の視線が私の股間に集中するのがわかり、少し恥ずかしく感じますが、それから得られる興奮の方が優っていました。
「じゃあ入れるね」
私は腰を落とし、彼の性器を私の性器に近づけます。
彼の先っぽが私の中に入ってきました。
電流が体を走り抜けるようです。
彼もそれは同じようで軽く呻き声をあげています。
「まだ先っぽが入っただけよ。」
私は彼にからかうように言いますが、自分でも声が震えているのがわかります。
「じゃあ全部入れるわね」
私は意を決して、ゆっくりとさらに腰を落とし、彼の性器を全て私の中に受け止めます。
彼の性器が私の性器を圧迫し、脈うっているのが感じられるほどです。
お互いの口から熱い息が漏れます。
彼の顔は快楽で歪み、すがるように私の手にしがみついてきます。
私は子供のように求める彼の手に指を絡ませ、握り合わせます。
そしてゆっくりと腰を動かしはじめました。
私の性器が彼の性器にぬちゅぬちゅと音を立てながら擦られ、私は腰を上下する度に「あっあっ」とくぐもった喘ぎ声を上げてしまいます。
彼もかなりきているようで次第に手を握る力が強くなっていきます。
「あ…もうイキそうかも…」
「ん…早すぎよ…もうちょっとくらい…我慢しなさい…」
「ごめん…初めてで…気持ち良すぎて、んっ…」
ん…?
彼の言葉に耳を疑い、私は腰を止めます。
元カノがいた彼は当然しているものだと思い込んでいました。
「君、初めてだったの?」
「そうだよ」
「元カノいたんじゃないの?」
「実は彼女とはしてないんだ。色々あって」
「もうてっきり童貞じゃないと思っていたわ」
彼は私の質問に素直に答えますが、その目は「なぜ止めたの?」と言わんばかりです。
その仔犬のような目にブレーキは完全にぶっ壊れます。
「初めてなら、うんと気持ちよくしなきゃね」
私は彼にそうささやくと、アクセル全開で腰を振り始めます。
彼は唇を噛みながら必死に堪えていますが、そう長くは持たなさそうです。
「もう…だめ、出そうっ…」
「いいよ。いつでも、君の一番いい時に…」
この言葉がトリガーとなったのでしょうか。次の瞬間、彼の性器は私の中でビクビクと跳ねながら果ててしましました。
彼はとても気持ちよさそうに情けない顔をしていて、私がこんな顔にさせたかと思うとキュンキュンしてしまいます。
「どう?初めては。気持ちよかった?」
「最高だったよ。意識飛ぶかと思った」
「ふふ、よかった。」
私は彼と繋がったまま話します。
「君の初めて奪うことができてなんだかうれしい。とっくに他の女に取られていると思ってたから。」
「残念ながらなかなかそういう機会がなくてね。そう言う岩崎さんは?初めてじゃなさそうだけど?」
「君が2人目」
「なんかそれは1人目に妬けるな。ハハッ」
「そんなことよりさ、私まだ満足していないんだけど」
「できるかなあ」
「できるかな、じゃなくて、やるのよ」
私は私から彼の性器を抜き、小さくなって可愛らしくなったそれから精液が溜まったコンドームをとります。
彼は起き上がって私にキスをし
「僕、今すごい幸せかもしれない」
と言います。
何を当たり前なことを、と思ったのですが、ふと彼は自分の気持ちに鈍いというか、自分の気持ちを大事に思っていないのではないかと思ったりしたのでした。
「かもしれないじゃないわ。君は今幸せよ。自分の気持ちに自信を持ちなさい」
「ありがとう」
今日は彼のことを搾りつくすまで愛そうと決め、もう一度彼との快楽の沼へと沈んでいきます。
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