最強の勇者になったのに可愛い魔王とらぶらぶはいつ始まる?

アキナヌカ

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11女の子の怖くて可愛いところ

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 そう本気で思いながら小夏と愛し合って、俺はその他の雑事は忘れた。そうして夏休みの残りは宿題をやったり、また遊べるプールに遊びに行ったり、小夏が喜びそうな所へ出かけて過ごした。そうして夏休みの終わりがやってきた、俺の学校は三学期制だったから、二学期の始まりだった。俺と小夏はまた制服を着て、高校に通いだした。

「夏休みは凄く面白かったの、直人」
「俺たちは一年生だからな、夏休みはあと2回あるぞ」

「そうなの、凄く楽しみにしておくの」
「とりあえずは今からは2学期、つまり学校だけどな」

「学校に来るのはいいの、でも数学はつまんないの」
「はははっ、また赤点をとらないように頑張らなきゃな」

 高校生活二学期はとても順調に始まったかに見えた、だが席替えという悪夢が俺たちを待ち構えていた。

「小夏は絶対に直人の隣の席をとるの」
「くじびきだからな、そんなに簡単にいくか?」

「先に直人がくじをひいて見せてくれればいいの」
「それは小夏が望むならそうするよ」

 席替えはくじびきだったので俺は一番先にくじをひいた、そして二番目に並んでいた小夏にそれを見せた。小夏は頷いてくじの箱をよく見て、見事に俺の隣の席を引いた。

「やったぁ、これでまた直人の隣の席なの!!」
「……一体どうやったんだ、小夏?」

「ふふっ、くじが入った箱の中を『千里眼クレヤボヤンス』で見たの。直人にだって同じことが魔法でできるの」
「そうか、良いことを教えてくれてありがと、小夏」

「どういたしましてなの」
「はははっ、小夏は可愛いな」

 小夏から聞いて俺も『千里眼クレヤボヤンス』を使ってみた、凄く遠くの景色だったり、近くにあるくじが入った箱の中身が見えたりした。ちょっとしたすけべ心で小夏を見ると、いつも見ているが下着姿の小夏が見えたりもした、とても可愛い下着で俺は下着売り場のお姉さんグッジョブと改めて称賛した。

「あっ、あの席を代わってください」

 こうして俺と小夏は場所は変わったが、隣同士の席になるはずだった。だが目の悪い生徒が小夏に席を譲ってくれと言いだした。

「目が悪くて席が欲しいんだったら、最初にそういう人の席はくじにいれないようにするべきなの。後から言われたって小夏は知らないの」
「そ、そんな」

 それで目の悪い生徒が泣き出してしまって、困った先生は小夏の言うとおりに最初に黒板近くの目の悪い生徒用の席は除いて、それ以外の場所でくじを作り直した。

「ほいっ、小夏」
「任せてなの、やったぁ。直人の隣の席なの」

 このことで小夏はクラスの中で地位を随分下げた、でも当の小夏は全くそんなことは気にしていなかった。俺は心配していた、そして小夏への女の子によるいじめが始まった。女の子たちは小夏の教科書を汚したり、靴箱に虫を入れたり、運動着をトイレに突っ込んだりした。そんなことをされて小夏が黙っているわけがなかった。

「小夏、何をしようと小夏の自由だが、犯人の彼女たちをなるべく殺さないでくれ」
「うん、分かった。彼女たちには死ぬより辛い目にあってもらうの」

 そう小夏は言って彼女たちに何をするかは教えて貰えなかった。そして、ある日。小夏はいじめをした女の子たちに復讐をはじめた。

山本さやかやまもとさやか、好きな男の子は林大輔。告白もできないから、体操着を家に盗んで帰ったの、警察に行って捜索すればすぐ見つかるの」

 小夏がそう言うと山本さやかは真っ青な顔になって小さくひっと悲鳴をあげた、林大輔から彼女は気持ち悪いものを見る目で見られた。

岡本恵子おかもとけいこ、好きな男の子は池田竜一。貸して貰った理科のノートに家でキスしまくって返却したの、その証拠に32ページ目に唇の跡が一部ついてるの」

 小夏が今度はこう言うと岡本恵子も真っ青な顔になって小さく震え始めた、池田竜一は理科のノートの32ページ目を確認して、うえぇといってノートを放り出した。

吉永美由よしながみゆ、好きな男の子は太田賢一。貸して貰った消しゴムをそのまま自分の物にして舐め回したの、その消しゴムは今も吉永美由のペンケースに入ってるの」

 小夏が最後にこう言うと吉永美由は真っ青になって動けなくなってしまった。その隙に太田賢一は自分の名前が書いてある消しゴムを探し、吉永美由のペンケースで見つけて、気持ち悪くなって手を洗いにいった。

「山本さやか、岡本恵子、吉永美由は小夏をいじめたの。小夏は売られた喧嘩は高く買う主義なの、まだ小夏へのいじめを続けるつもりなら、もっと貴方たちの隠していることを皆に詳しく話してあげるの」
「もっ、もうしません!! 本当です、もう絶対にしません!!」
「教科書も、靴も、運動着も新品にしてお返しします、もうしないから許してください!!」
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい!! もう小夏さんには逆らいません!!」

 その後、三人の女の子たちから教科書も、靴も、運動着も新品になって小夏に返却された。小夏はにっこりと笑ってそれを受け取った、そうして教室にはこんな不文律ができた。佐藤小夏に逆らったりしてはならないというものだ、俺は女は怖いねぇとしみじみと思った。その後に家で俺は小夏にこんなことを聞かれた、小夏は心細そうな顔をしていて体が震えていた。

「直人、小夏は仕返ししたの。直人、小夏のこと怖くなった?」
「はははっ、ちょっと女は怖いって思ったな」

「ヤダッ、直人。小夏を嫌わないで!! 怖がらないで!! 小夏には直人しかいないの!!」
「大丈夫だよ、俺の可愛い小夏。小夏のその怖いところも俺は気に入っている、仕返しもできないでメソメソ泣くような女の方が俺は苦手だ」

「本当? 直人は小夏を嫌ってない?」
「俺は小夏を嫌ってない、どうしたら小夏はそれを分かってくれる」

「いつもどおりなの、小夏にいっぱい触れて欲しいの」
「喜んで、小夏。俺の可愛い彼女」

 その夜、小夏は俺に抱きついて離れなかった。俺は小夏を安心させるように優しく愛撫した、小夏が気持ち良いところを唇で一つずつ触れていった。

「ひゃん!! 直人、好き!! 大好きなの!!」
「俺も小夏が好きだ、とっても可愛い」

「ああん、あん!! もっと小夏に触れてキスしてぇ!!」
「小夏は乳首とやっぱり大事なところが弱いな」

「きゃうん!! 直人、直人!! 抱きしめて!!」
「ああ、しっかり抱きしめてるよ。俺の好きな女の子、小夏を抱きしめてるよ」

 俺は小夏をしっかりと抱きしめながら愛した、こんなに可愛くて好きになれる女の子は他にいなかった。小夏の少し怖いところでさえも愛おしかった、俺は言った通りメソメソ泣いてばかりいるような女より、しっかりと自分の力で立っている女が好きだと気が付いた。そして、それは小夏だった。流れるような長い白銀の髪も、今も涙を零しながら俺を見る金色の瞳も可愛らしかった。

「直人、男の子からの手紙が来なくなったの」
「そうか、小夏俺を妬かせなくなったな」

「これでいちいちゴミ捨てしなくてすむって、直人、妬いてくれてたの!!」
「俺は小夏が好きだからな、小夏にくる男どもの手紙にも妬いてたぞ」

「ふふっ、直人にやきもちをやいて貰って小夏は嬉しいの」
「これ以上、俺を妬かせるなよ。小夏、お仕置きするぞ」

「どんなお仕置きなの?」
「いつもどおり気持ち良くって、もどかしいやつな」

 小夏は笑って俺に抱き着いた、もう俺たちが教室でいちゃいちゃしていても、誰も何も言ってこなくなった。先生は別だが、女生徒は小夏の怖さを今回のことで思い知ったし、男の方は清山が文句を言わせないからだ。

「小夏は強いな、心も強くて良い女だよ」
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