全スキルが使える俺が世界最強

アキナヌカ

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03借金

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「大地――!! 助けて私が売り飛ばされちゃう!!」
「え? 何?」

 それはさっき家に帰るといってわかれたさやかからの電話だった、俺は訳が分からなかったのでとりあえずさやかが教えてくれた住所に向かった。そうすると怖そうなお兄さんたちがいて、俺がそれを無視して家を覗き込むとトイレのドアをガンガンと叩いていた。

「さやか、助けにきたぞ」
「大地!!」

 そうするとトイレのドアが開いてさやかが俺に抱き着いた。そうしていたら怖いお兄さんたちが喋った。

「そいつの母親には借金があるからな」
「そのお嬢ちゃんにもソープで働いて返してもらおうってことさ」
「坊主、怪我したくなかったら大人しく帰りな」

 そんないろんなことを言われたが、俺はさやかを見捨てるつもりはなかった。だからさやかに聞いてみた。

「借金いくらあるんだ、さやか?」
「えっと、五百万」

「じゃあ、それを俺が払ってやる」
「えっ、そんな大地に悪いよ」

「いいから払ってやる。その代わりさやかはうちにこい」
「わ、分かった」

 俺はその場で『アイテムボックス』から五百万取り出して払ってやった。別に親の借金を子どもが払う義務はないのだが、面倒だから金で相手を黙らせた。怖いお兄さん達はゾロゾロと帰っていった。

「さやか、荷物をまとめろ。お前にはうちに来てもらうからな」
「分かった、今すぐ荷物をまとめてくる」
「待って、さやか。私を捨てるの!!」

「煩い母親だな」
「捨てるにきまってるじゃん、もうママと私は何も関係ないからね!!」
「ああ、そんな」

 さやかは荷物を持って俺について来た、そしてさやかをお姫様だっこして俺は『飛行』と言った。体が宙にまいあがってスピードを出して飛び始めた。

「大地すごーい、皆がみてるよ。おーい」
「呑気だな、五百万はお前につけとくからな。いつか返せよ」

「うん、分かった。それでソープに行かなくてすむなら安いもんよ」
「降りるぞ、俺の借りた家だ」

 家の中はがらんとしていた、まだ最低限の家具しか入れてないからだ。さやかには客室を使って貰うことにした。さやかはベッドに倒れ込んだがすぐ起き上がった。

「ご飯食べに行こ!!」
「俺が奢ってやる」

「やったぁ!!」
「しばらくは奢ってやる」

 こうして近くのレストランにご飯を食べにいった、もう夜になっていたから夕食というわけだ。さやかは豪快に食べていた。俺もステーキにかぶりついた。やっぱり肉を食うのが俺は好きだった。

「これからどうするの?」
「ハンターをやってれば五百万くらいすぐに貯まるだろ、そうしたら返せ」

「了解しました、隊長」
「誰が隊長だ」

「冗談よ、大地。五百万は必ず返すわ」
「おう、期待してる」

 そうしてたらふく食べた俺たちは家に帰った。俺はさやかに風呂やトイレの場所を教えておいた。後は勝手に使うだろう。俺も風呂をつかって歯を磨いたらさっさと自分の部屋に行って寝た。いつもの『警戒』『警報』『防御魔法』は忘れなかった。言い忘れていたが、俺は寝る時にいつもこうしている。そうしてぐっすりと眠ったら、翌日は平日だったから学校に向かった。

「あーん、制服は荷物に入れたけど、教科書は忘れちゃった。大地貸して」
「いいぞ、俺はもう『暗記』してるから、返さなくていい」

「また便利なスキルをもってるなぁ、大地っていくつくらいスキル持ってるの?」
「全部だ」

「え?」
「『全スキル』を俺は持っている」

「えええええぇぇ!?」
「だから俺は世界最強だと言ったろ」

 そんな会話を交わしながら、今日はさやかに会わせて歩いて高校に向かった。もう大学入試が近くて自己学習する生徒が多い中、さやかは授業を受けていた。そうして高校が終わったらハンターギルドに行ってみた。思った通り今日もダンジョンが発生していた。俺たちはまたハンターギルドから一番遠いダンジョンを選んだ。今回も俺とさやか以外誰もいなかった。出てきたのは灰オーク達だった。これはさやかにはきついかと思っていたら、さやかは立派に戦っていた。

「『四大魔法』炎よ!!」

 さやかはオーク達を焼き殺していった、俺の方はいつもどおり『切断』でオーク達をバラバラにした。

「魔石があっつい!! 『四大魔法』風よ!!」

 さやかは風でオークの魔石を冷やしてから拾っていた、俺のほうは切っただけなので普通に拾えた。そうやって二人でオークの魔石を拾い集めているとボスなのだろうこん棒を持ったハイオークが出てきた。さやかとじゃんけんをして俺が勝った。だから俺がハイオークを倒すことになった。俺は『切断』ばかりでも面白くないと思い、『アイテムボックス』から剣を取り出した。

「『剣聖』、ほらっ。足元ががら空きだぞ!!」

 俺はハイオークの両足を切って立てなくしてから心臓に剣を突き刺した。そしてハイオークから魔石をとりだした。

「さやか、オークは何匹いた?」
「えっとね、五十はいたよ」

「オークの魔石は一個が五万円だ」
「それじゃ、二百五十万!?」

「山分けして百二十五万だな」
「ハイオークの魔石はいくらだろうね?」

 ハンターギルドに行って売ってみたらハイオークの魔石は二十五万した。俺は百五十万の稼ぎとなった。ほらなっ、ハンターをしていたら五百万なんてあっという間だ。さやかは律儀に五百万返すつもりのようだったから放っておいた。良い仲間だと俺は思った。そうしてまた近くのレストランで夕食を食べて家に帰った。さやかが今度は風呂を使っていた。そうして出てきたと思ったらこんなことを言いだした。

「大地、私の部屋に来る?」
「俺がお前の部屋に行ってどうする?」

「だからせ、SEXとか、お礼」
「自分を安売りするな、さやか」

「――――ッ!!」
「そういうことは好きな奴としろ」

 俺はさやかを仲間だと思っていたが性的な好意はなかった、だからさやかを抱くのを断った。さやかは嬉しそうに笑った。

「えへへっ、かなり嬉しいかも」
「そうか」

「私、大地に惚れたかもしれない」
「お前、単純だな」

「いいじゃん、好きって思ったらもう好きなの」
「俺はお前を好きじゃないから抱かないぞ」

「いいよ、そのうち好きになって貰うもん」
「まぁ、頑張れ」

 俺がそう言うとさやかは俺の頬にキスをした、そして真っ赤な顔になって彼女の部屋に帰った。俺は不快には思わなかったが不思議に思った。そんなに簡単に人に惚れるものかと考えた。考えても答えは出ない。俺はさっさと風呂にはいって歯磨きして寝ることにした。いつもどおり『警戒』『警報』『防御魔法』をしかけておいた。これはもう寝る時の癖だった。そうして俺はぐっすりと眠った。翌日も平日だったので朝食を食べたら高校に向かった、さやかが腕を組んできて胸を当ててくるのが違った。

「何をしてるんだ?」
「大地を誘惑してるの」

「はぁ、まぁ勝手にしろ」
「うん、いつか私が好きだって言わせてみせる」

「変な奴だ」
「恋する乙女だよ」

 俺は高校で自己学習に励んだ、さやかも授業を受け終わって自己学習を始めた。俺たちの目指す大学はすぐ近くだった。そこで俺は何か資格をとるつもりだった。資格を持っていたほうが就職で有利だからだ。でもこのままハンターで食べていこうかとも考えていた。俺が進路に悩んでいるとさやかが昼飯にいこうと誘いに来た。俺たちは学食でそれぞれ昼食を食べた。

「さやかは将来どうするんだ?」
「大地のお嫁さんになる」

「冗談はさておいて、将来はどうするんだ?」
「ちぇ、うーんとね。何か資格とって働くか、ハンターを続けるつもり」

「俺と同じだな」
「そうなの、嬉しいな」
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