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4-2小神殿で愛を誓ってみる
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「皆、聞いてや!! あ、あたしな。け、けけ、結婚すんねん!!」
ミーティアのいきなりの結婚発言に酒場はドッと盛り上がった、元々が酒を飲んで酔っ払っている者がほとんどなのだ。そんな場所でこんなおめでたい発言をすれば、それは大歓迎されるに決まっていた。この酒場にミーティアが通って長いし、常連客はもちろん初見の客までおめでとうと、そう言って盛り上がって更に酒を飲みこんだ。
「めでてえな!!」
「いよっ、おめでとう!!」
「もう一杯くれ!!」
「俺、振られちまった……」
「そうか、そうか」
「とうとう結婚かぁ!?」
「お祝いだ、もう一杯飲もう!!」
「くっ、おめでとうよ!?」
僕たちも驚いたがミーティアに向かっておめでとうと声をかけた、酒飲みたちが大声をあげているので聞こえなかったかもしれないが、ミーティアは代わりに皆に歌で応えた。
「結婚してん、吟遊詩人はやめへんかんな!!そらっ、めでたい歌いくでー!!」
そう言ってミーティアは結婚式で歌われるようなおめでたい曲を歌いだした、次々と幸せと愛を称賛する軽やかな曲たちが奏でられた。それに合わせて歌うミーティアはまるで女神のようだった、結婚をするというならこの間紹介された彼氏、セーロスという神官が相手なのだろうが、ミーティアは家庭だけに収まるような女性ではなさそうだ。
「とうとう言っちゃいました、ミーティアさん」
「ソアンは聞いていたのかい?」
「ええ、そろそろセーロスさんと結婚しようかなって」
「そうか、それはとてもおめでたいことだ」
「ええ、そうですね。とても幸せで良いことです!!」
「そうだ、ミーティアの結婚を祝って!!」
僕とソアンはそう言って酒は飲まずにまた水で乾杯だけした、酒を飲んでもいいような気分だったが僕には無理だった。僕は極端に酒に弱いのだ、薄めた蜂蜜酒だけで酔っぱらうくらいだった。ソアンはどうなのか分からない、成人してからソアンに酒を飲ませたことはなかったからだ。ドワーフとのハーフだし、意外と僕とは違って酒に強いかもしれなかった。
それにしても結婚とはいずれは僕もしてみたいが、僕の愛しているソアンの気持ちが分からなかった。嫌がられてはいないようだが、今のところ今までの関係を壊したくないように見えた。それにソアンは好きな者がいるとも言っていた、好きかどうか分からないとも言って悩んでいた。その相手と僕とを比べているのかもしれなかった、さて僕はどんな男性と比べられているのか、いや相手が男性とは限らなかった。
「まぁ、誰が相手でも譲る気はないけどね」
「なにをです? リタ様?」
「内緒だよ、内緒の話だ。ソアン」
「むぅ、気になります」
その夜はミーティアは恋や愛に関する曲を歌って皆を楽しませた、皆も結婚するミーティアに気前よく銅貨や人によっては銀貨を投げた。ミーティアは一晩でかなりの金額を稼いでいた、そうしてそれはミーティアが結婚するまでご祝儀代わりに続いた。ミーティアは喜んでいたし、感動もしていた。結婚して引退する吟遊詩人もいるが、彼女は吟遊詩人も冒険者も続けると言い放った。
「ほいでな、小神殿で式をしてもらうんやけど。その後の酒場での宴会、そこで師匠が歌ってや!!」
「もちろんいいよ、大切な弟子の結婚の宴だ」
「ソアンちゃんも手伝ってや、式のドレスも決めなあかんねん!!」
「もちろんお手伝いします、結婚式って素敵ですね」
それから一週間ほど僕たちはミーティアを手伝った、彼女は自分と相手の稼ぎで式の用意をするので大忙しだった。僕たちは人間の結婚式に詳しくないので良い勉強になった、小神殿という街のあちこちにある小さな神殿で儀式を受けて、それから招待客を酒場に案内して宴会をするということだった。僕たちは宴会の用意を手伝ったり、ソアンはミーティアの衣装を一緒に選んだりしていた。
あっという間に一週間が過ぎ去り、ミーティアはセーロスと結婚することになった。ミーティアは髪は赤で瞳は茶色だから、髪色にあった赤を基調としたドレスを着ることになった。セーロスという男性は青い髪に同じ瞳をしていて正式な神官服を着ていた、そしてなんと儀式を担当するのはステラだった。こういう民間の結婚の儀式を見習いの神官がするものらしい、ステラはガチガチに緊張していて最初は言葉も出てこなかったくらいだ。
ふらりとジーニャスも僕に誘われて参加した、政務の息抜きに彼は時々街に来るので良い気晴らしになればと誘ったのだ。ジーニャスは庶民の結婚式を珍しそうに見ながら、人々を観察したりあちこちを見回していた。そういえばジーニャスは領主の跡取りになったのだから、いずれは相応しい貴族と結婚をするのだった。そんなことを考えていたら、ステラがようやく話しはじめた。
「あ、愛の源である神よ、私たちのすぐ傍におられる優しき神よ。この二人はその心を尽くし、全ての力を尽くして、お互いを唯一のものとして愛することを誓います。どうか愛すべき隣人である二人を、二度と離れることがないように、ここに結びあわせて光溢れる道へとお導き下さい。……それではお互いに誓いの言葉を」
「よっしゃ、あたしミーティアはセーロスを愛すると誓うで!!」
「はい、わたくしセーロスはミーティアを愛すると誓います」
「わ、私、ステラはここにこの二人が神の名において結ばれたことを認めます。これからの二人の一生が、いつも神の祝福で満ち溢れていますように!!」
「幸せになろな、セーロス!!」
「ええ、そう努力しましょう。ミーティア」
街の小神殿での儀式はそれだけですんだ、招待客はもちろん通りすがりの人々からも祝福を受けて、ミーティアとセーロスは結婚した。僕は儀式が無事に終わって拍手しながら嬉しいと同時にほっとした、ソアンも民衆と一緒になって一所懸命に拍手していた。いつか僕もソアンと結婚式をできるだろうか、ソアンが大切に想う相手になれると良いなと密かに思った。
「さぁ、次は宴会やで!! 皆、今日は食べて飲んでや!!」
小神殿での儀式が終わると真昼間から宿屋の酒場で宴会だった、ミーティア夫婦が費用を出して料理や酒が振る舞われた。用意した分までは無料でそれが尽きたら、あとは招待客が自分で負担するという仕組みだった。僕はこのめでたい宴会でそれにふさわしい、そう喜びと愛に溢れた曲を演奏し歌った。今日だけは可愛い弟子であるミーティアのためだけに歌った、その宴会は夜まで続きそのままいつもどおりの酒場になった。ミーティアも主役だというのに、僕に代わって歌いだしたくらいだ。
「庶民はいいものだな、リタ」
「なにがです、ジーニャス」
「貴族の階級などに縛られず、結婚する相手を自由に選べる」
「……それはミーティアが努力したからです、自由に選べない庶民もいます」
「確かにそうか、俺も良い相手を見つけたかった」
「ジーニャス、貴方には相手がもういるのですか?」
そんなふうに吟遊詩人として歌う合間にジーニャスと話していたら、思ってもいないジーニャスの婚約者の話になった。なんでも婚約をしたのは幼い頃で父親である領主が魔力が高いジーニャスに、同じく魔力が高い男爵家の女性をあてがったということだった。ジーニャスはその相手の顔も絵姿でしか知らなかった、実際には会ったこともないということだった。
「自称、病弱な女性らしくてな。婚約してから一度も会ったことがなかった」
「それは多少、不安になっても仕方ないですね」
「今日結婚した夫婦やリタ、お前やソアンが羨ましい」
「……ジーニャス」
「俺も少しは愛情を持てる相手、そんな女と結婚したいものだ」
「今からでも遅くありません、その方に会いに行けばいいでしょう」
ジーニャスは僕の言葉に酒をぐいっと飲んでから言った、それもできないのだと淡々とした顔で言ったのだ。なんでも病弱な婚約者とやらはふらりと姿を消してしまったそうだ、相手の男爵家は平謝りをするばかりで今度は他の姉妹との婚約をすすめてきた。そんな宙ぶらりんの状態だからジーニャスの相手は今はいないのだ、元々跡を継ぐ予定のなかった次男だったからそれですんでいた。
「だが今は俺も正式に跡とりになった、いつまでも婚約者なしではおれん」
ミーティアのいきなりの結婚発言に酒場はドッと盛り上がった、元々が酒を飲んで酔っ払っている者がほとんどなのだ。そんな場所でこんなおめでたい発言をすれば、それは大歓迎されるに決まっていた。この酒場にミーティアが通って長いし、常連客はもちろん初見の客までおめでとうと、そう言って盛り上がって更に酒を飲みこんだ。
「めでてえな!!」
「いよっ、おめでとう!!」
「もう一杯くれ!!」
「俺、振られちまった……」
「そうか、そうか」
「とうとう結婚かぁ!?」
「お祝いだ、もう一杯飲もう!!」
「くっ、おめでとうよ!?」
僕たちも驚いたがミーティアに向かっておめでとうと声をかけた、酒飲みたちが大声をあげているので聞こえなかったかもしれないが、ミーティアは代わりに皆に歌で応えた。
「結婚してん、吟遊詩人はやめへんかんな!!そらっ、めでたい歌いくでー!!」
そう言ってミーティアは結婚式で歌われるようなおめでたい曲を歌いだした、次々と幸せと愛を称賛する軽やかな曲たちが奏でられた。それに合わせて歌うミーティアはまるで女神のようだった、結婚をするというならこの間紹介された彼氏、セーロスという神官が相手なのだろうが、ミーティアは家庭だけに収まるような女性ではなさそうだ。
「とうとう言っちゃいました、ミーティアさん」
「ソアンは聞いていたのかい?」
「ええ、そろそろセーロスさんと結婚しようかなって」
「そうか、それはとてもおめでたいことだ」
「ええ、そうですね。とても幸せで良いことです!!」
「そうだ、ミーティアの結婚を祝って!!」
僕とソアンはそう言って酒は飲まずにまた水で乾杯だけした、酒を飲んでもいいような気分だったが僕には無理だった。僕は極端に酒に弱いのだ、薄めた蜂蜜酒だけで酔っぱらうくらいだった。ソアンはどうなのか分からない、成人してからソアンに酒を飲ませたことはなかったからだ。ドワーフとのハーフだし、意外と僕とは違って酒に強いかもしれなかった。
それにしても結婚とはいずれは僕もしてみたいが、僕の愛しているソアンの気持ちが分からなかった。嫌がられてはいないようだが、今のところ今までの関係を壊したくないように見えた。それにソアンは好きな者がいるとも言っていた、好きかどうか分からないとも言って悩んでいた。その相手と僕とを比べているのかもしれなかった、さて僕はどんな男性と比べられているのか、いや相手が男性とは限らなかった。
「まぁ、誰が相手でも譲る気はないけどね」
「なにをです? リタ様?」
「内緒だよ、内緒の話だ。ソアン」
「むぅ、気になります」
その夜はミーティアは恋や愛に関する曲を歌って皆を楽しませた、皆も結婚するミーティアに気前よく銅貨や人によっては銀貨を投げた。ミーティアは一晩でかなりの金額を稼いでいた、そうしてそれはミーティアが結婚するまでご祝儀代わりに続いた。ミーティアは喜んでいたし、感動もしていた。結婚して引退する吟遊詩人もいるが、彼女は吟遊詩人も冒険者も続けると言い放った。
「ほいでな、小神殿で式をしてもらうんやけど。その後の酒場での宴会、そこで師匠が歌ってや!!」
「もちろんいいよ、大切な弟子の結婚の宴だ」
「ソアンちゃんも手伝ってや、式のドレスも決めなあかんねん!!」
「もちろんお手伝いします、結婚式って素敵ですね」
それから一週間ほど僕たちはミーティアを手伝った、彼女は自分と相手の稼ぎで式の用意をするので大忙しだった。僕たちは人間の結婚式に詳しくないので良い勉強になった、小神殿という街のあちこちにある小さな神殿で儀式を受けて、それから招待客を酒場に案内して宴会をするということだった。僕たちは宴会の用意を手伝ったり、ソアンはミーティアの衣装を一緒に選んだりしていた。
あっという間に一週間が過ぎ去り、ミーティアはセーロスと結婚することになった。ミーティアは髪は赤で瞳は茶色だから、髪色にあった赤を基調としたドレスを着ることになった。セーロスという男性は青い髪に同じ瞳をしていて正式な神官服を着ていた、そしてなんと儀式を担当するのはステラだった。こういう民間の結婚の儀式を見習いの神官がするものらしい、ステラはガチガチに緊張していて最初は言葉も出てこなかったくらいだ。
ふらりとジーニャスも僕に誘われて参加した、政務の息抜きに彼は時々街に来るので良い気晴らしになればと誘ったのだ。ジーニャスは庶民の結婚式を珍しそうに見ながら、人々を観察したりあちこちを見回していた。そういえばジーニャスは領主の跡取りになったのだから、いずれは相応しい貴族と結婚をするのだった。そんなことを考えていたら、ステラがようやく話しはじめた。
「あ、愛の源である神よ、私たちのすぐ傍におられる優しき神よ。この二人はその心を尽くし、全ての力を尽くして、お互いを唯一のものとして愛することを誓います。どうか愛すべき隣人である二人を、二度と離れることがないように、ここに結びあわせて光溢れる道へとお導き下さい。……それではお互いに誓いの言葉を」
「よっしゃ、あたしミーティアはセーロスを愛すると誓うで!!」
「はい、わたくしセーロスはミーティアを愛すると誓います」
「わ、私、ステラはここにこの二人が神の名において結ばれたことを認めます。これからの二人の一生が、いつも神の祝福で満ち溢れていますように!!」
「幸せになろな、セーロス!!」
「ええ、そう努力しましょう。ミーティア」
街の小神殿での儀式はそれだけですんだ、招待客はもちろん通りすがりの人々からも祝福を受けて、ミーティアとセーロスは結婚した。僕は儀式が無事に終わって拍手しながら嬉しいと同時にほっとした、ソアンも民衆と一緒になって一所懸命に拍手していた。いつか僕もソアンと結婚式をできるだろうか、ソアンが大切に想う相手になれると良いなと密かに思った。
「さぁ、次は宴会やで!! 皆、今日は食べて飲んでや!!」
小神殿での儀式が終わると真昼間から宿屋の酒場で宴会だった、ミーティア夫婦が費用を出して料理や酒が振る舞われた。用意した分までは無料でそれが尽きたら、あとは招待客が自分で負担するという仕組みだった。僕はこのめでたい宴会でそれにふさわしい、そう喜びと愛に溢れた曲を演奏し歌った。今日だけは可愛い弟子であるミーティアのためだけに歌った、その宴会は夜まで続きそのままいつもどおりの酒場になった。ミーティアも主役だというのに、僕に代わって歌いだしたくらいだ。
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「なにがです、ジーニャス」
「貴族の階級などに縛られず、結婚する相手を自由に選べる」
「……それはミーティアが努力したからです、自由に選べない庶民もいます」
「確かにそうか、俺も良い相手を見つけたかった」
「ジーニャス、貴方には相手がもういるのですか?」
そんなふうに吟遊詩人として歌う合間にジーニャスと話していたら、思ってもいないジーニャスの婚約者の話になった。なんでも婚約をしたのは幼い頃で父親である領主が魔力が高いジーニャスに、同じく魔力が高い男爵家の女性をあてがったということだった。ジーニャスはその相手の顔も絵姿でしか知らなかった、実際には会ったこともないということだった。
「自称、病弱な女性らしくてな。婚約してから一度も会ったことがなかった」
「それは多少、不安になっても仕方ないですね」
「今日結婚した夫婦やリタ、お前やソアンが羨ましい」
「……ジーニャス」
「俺も少しは愛情を持てる相手、そんな女と結婚したいものだ」
「今からでも遅くありません、その方に会いに行けばいいでしょう」
ジーニャスは僕の言葉に酒をぐいっと飲んでから言った、それもできないのだと淡々とした顔で言ったのだ。なんでも病弱な婚約者とやらはふらりと姿を消してしまったそうだ、相手の男爵家は平謝りをするばかりで今度は他の姉妹との婚約をすすめてきた。そんな宙ぶらりんの状態だからジーニャスの相手は今はいないのだ、元々跡を継ぐ予定のなかった次男だったからそれですんでいた。
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