吟遊詩人のランドール

アキナヌカ

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02『雷神』

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「もう、どうした。ライラ?」
「……眠い」

「え?」
「すー、すー」

 ライラは俺に体をいじられて気持ち良くなっていった後に眠ってしまった。俺はもうライラを抱く気まんまんだったのだが諦めた。眠っている女の子を犯すほど趣味が悪くはなかった。また機会があるさと思って俺は眠りについた。ライラの体は温かくて柔らかくて俺はこっそりぬいた。そのくらい裸のライラは可愛かった。そうして翌日になったら街を出ていくことにした。

「ライラ、次の街まで野宿が続くが頑張ろうな」
「分かった。ランドール、私を抱かなくていいの?」

「コホンッ、それはまた次の街に着いたらな」
「うん、楽しみにしてる」

 こんなことを言われたら俺はライラを手放せなかった。次の街では絶対にライラといちゃいちゃするんだと思っていた。そうやって街道を進む俺達の前に盗賊がまた現れた。

「おい、兄ちゃん。金と女を……」
「はいっ、『落雷』」

「うぎゃあぁぁぁ!?」
「今度は十人か、『落雷』があれば怖くないけどな」

 俺はライラにも手伝わせて盗賊の懐をあさった。おかげでいくらかの金銭が手に入った。しかし盗賊たちはしつこくてこれだけでは終わらなかった。朝も、昼も、夜も盗賊が襲ってきた。野宿をしながらライラと交代で見張りをして寝た。それでも盗賊の襲撃は止まなかった。俺もライラも疲れてきた。そしてもうすぐ街に着くそんな時だった、俺達は百人を超す盗賊に囲まれた。

「素直に出でこい、ライラ。そうしたらそっちの男は助けてやる」
「誰だ? 知り合いか、ライラ?」
「幼馴染のザッシュ、村人を辞めて盗賊になったの」

 そうして見てみると赤い髪に赤い瞳をした男が立っていた。俺はとりあえずライラとザッシュとやらの会話を聞いてみた。

「昔から俺様はお前に惚れてたんだ、ライラ」
「村を滅ぼして、私のお母さんを殺したくせに」

「でも俺様はお前には優しくしてやっただろう、ライラ」
「お母さんを殺したあんたなんか!! 絶対に好きじゃないから!!」
 
 どうやら二人は決別したようだ、そうだったら俺の方にも容赦する必要は無い。俺は百人を超す盗賊達に魔法を放った。

「落ちろ!! 『落雷』!!」
「俺様にそんな魔法が効くか!? 『消滅』!!」

「なっ!?」
「アハハッ、お前はなぶり殺しにしてやるぞ!!」

 俺の『落雷』の何割かが『消滅』した。ヤバイ、死に損なった盗賊が剣を抜いて俺の方に迫ってきた。俺はライラを庇いながら、とっておきの魔法を使った。

「荒れ狂え!! 『雷神』!!」
「アハハッ、『消滅』!!」

「そんな魔法で『雷神』が消せるもんか!!」
「な、何故消えない。『消滅』!! 『消滅』!! 『消滅』!!」

 俺が放った雷の神様は盗賊たちを焼き殺した。もちろんザッシュも例外ではなくて大量の雷を浴びて焦げた遺体になった。俺はかなりの魔力を消耗した、だからライラに寄りかかって何とか立っていた。『雷神』は凄い力をだせるのだが、魔力消費が激しいのが玉に瑕だ。こうしてライラを狙う盗賊たちはいなくなった。俺たちは次の街の宿屋に着くと、俺はもうベッドに倒れ込んで眠った。その翌日のことだった。俺はライラに聞いてみた。

「もうライラを狙う盗賊はいないから、村人に戻ることができるぞ」
「うん、分かった。でも私ランドールについてく」

「村人としての生活はいいのか」
「私はお母さんと同じ踊り子として生きたい」

「そうか、それならこれから俺たちはパートナーだ」
「ぱーとなー?」

 俺とライラは一緒に旅をすることになった。先に何が待っているかは分からない。でもライラと一緒なら面白い旅になるような気がした。俺たちは街の宿屋でまた歌って踊って稼いだ。時には踊り子のライラに一晩相手をして欲しいという奴もいたがもちろん断った。ライラは俺が抱くのだ、それは誰にも譲れなかった。
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