7 / 23
07狼の襲撃
しおりを挟む
俺はフォルを庇いつつ『疾風』と『迅雷』を狼の群れに放った。それで何匹もの狼が雷に打たれて死んだ。それでも近くに来る狼には『劫火』で焼き殺した、フォルも『業火』を使って狼を仕留めていた。最終的に二十数匹が死んで、他の狼たちは逃げていった。
「ふぅ、フォル。火事なんかにならないように『慈雨』を使ってくれ」
「分かりました、『慈雨』」
「街道沿いに行っても今みたいなことがあるんだな」
「普通、街道沿いに行けば安全なんですよね」
「ああ、おかしいわけだ。この狼たちには首輪の跡がある」
「それじゃ、誰かが私達を襲わせたってことですか!?」
「その可能性が強いな、『疾風』を使って次の街まで行くぞ」
「はい、クライブにしっかり捕まっています!!」
俺はフォルをかかえて街道沿いを『疾風』で背に風を受けながら飛ぶように走った。そうしてどうにか次の街についた。俺は食事をして宿屋についたらすぐに眠ってしまった。夜中にフォルが俺のベッドに忍び込んでいたが気がつかなかった。さて翌日のことだ。
「フォル、男のベッドに忍び込むんじゃない。そうされてもフォルのことは襲わないぞ」
「何かの拍子に手を出しちゃったり、を期待しています」
フォルはなにかと俺を誘惑しようとする。風呂に一緒に入ろうだとか、薄い寝衣で俺のベッドに潜り込んでくるとかだ。俺がフォルに手をだしたら王配にさせられかねない。フォルの王位継承権はまだ有効なのだ。だから街に入る時の身分証の確認などでは役人たちが大騒ぎする。フォルは第二王女として扱ってもらわなくても構わないので、その土地の領主などとは話さない。
「アンデミオン国を出るか」
「それは止めて下さい、それをやったらクライブさんを捕まえにお父様が来ます」
「やれやれ、フォルが飽きるまでだと思って受け入れたが、とんだお荷物だ」
「いいじゃないですか、アンデミオン国はこの辺では一番の大国です。いっぱい街がありますよ」
確かにアンデミオン国はこの辺りで一番の大国だ。他の国に行くには数か月旅をしなきゃならない。それくらい大きな国なのだ。街はそれこそいくらでもあった。俺はフォルを別れるまではアンデミオン国を出るつもりがなかった。それほどこの国は大きな国で街もいろいろあって楽しめそうだったからだ。それにこの国を出るならフォルを王宮に返す必要があった。でも今のフォルに王宮に帰るつもりは少しもなさそうだった。
「この肉のパイ美味しいですね、クライブ」
「ああ、この宿屋は当たりだ。フォル」
全くほっぺたに食べかすをつけて肉のパイをほおばっているのがこの国の第二王女だとはな。きっとここにいる誰も気がつかないだろう。そうして俺たちは日銭を稼ぐためにまた市場で俺の肌をさらしてタトゥーを彫って欲しがる客を探した。すぐに客は見つかって俺は『炎』や『水』のタトゥーを彫った。
「今日こそは夜這いをするのです、覚悟!! クライブ!!」
「そんな色気のないことを言われるとな、萎える」
「ええっ!! この色っぽい寝衣が駄目でしたか!?」
「いや、その寝衣は色っぽくて良いと思うぞ。でも堂々と夜這い宣言をされるとな」
「やっぱりこっそり忍び込むべきでした。勉強になります」
「またこっそり忍び込むつもりか、うっかり手をだしそうで嫌なんだよなぁ」
俺がそう言ったらフォルは大喜びしていた。うっかり手を出してくださいと言って抱き着いてきた。薄い寝衣のフォルは本当に色っぽかったから、俺はフォルを引きはがして一人で寝た。一人で寝たが、しばらくするとこっそりフォルが忍びこんできた。もうこいつ襲ってやろうか、俺は理性を総動員して眠ることした。その翌日のことだった。
「お願いです、貴方の弟子にしてください!!」
「ふぅ、フォル。火事なんかにならないように『慈雨』を使ってくれ」
「分かりました、『慈雨』」
「街道沿いに行っても今みたいなことがあるんだな」
「普通、街道沿いに行けば安全なんですよね」
「ああ、おかしいわけだ。この狼たちには首輪の跡がある」
「それじゃ、誰かが私達を襲わせたってことですか!?」
「その可能性が強いな、『疾風』を使って次の街まで行くぞ」
「はい、クライブにしっかり捕まっています!!」
俺はフォルをかかえて街道沿いを『疾風』で背に風を受けながら飛ぶように走った。そうしてどうにか次の街についた。俺は食事をして宿屋についたらすぐに眠ってしまった。夜中にフォルが俺のベッドに忍び込んでいたが気がつかなかった。さて翌日のことだ。
「フォル、男のベッドに忍び込むんじゃない。そうされてもフォルのことは襲わないぞ」
「何かの拍子に手を出しちゃったり、を期待しています」
フォルはなにかと俺を誘惑しようとする。風呂に一緒に入ろうだとか、薄い寝衣で俺のベッドに潜り込んでくるとかだ。俺がフォルに手をだしたら王配にさせられかねない。フォルの王位継承権はまだ有効なのだ。だから街に入る時の身分証の確認などでは役人たちが大騒ぎする。フォルは第二王女として扱ってもらわなくても構わないので、その土地の領主などとは話さない。
「アンデミオン国を出るか」
「それは止めて下さい、それをやったらクライブさんを捕まえにお父様が来ます」
「やれやれ、フォルが飽きるまでだと思って受け入れたが、とんだお荷物だ」
「いいじゃないですか、アンデミオン国はこの辺では一番の大国です。いっぱい街がありますよ」
確かにアンデミオン国はこの辺りで一番の大国だ。他の国に行くには数か月旅をしなきゃならない。それくらい大きな国なのだ。街はそれこそいくらでもあった。俺はフォルを別れるまではアンデミオン国を出るつもりがなかった。それほどこの国は大きな国で街もいろいろあって楽しめそうだったからだ。それにこの国を出るならフォルを王宮に返す必要があった。でも今のフォルに王宮に帰るつもりは少しもなさそうだった。
「この肉のパイ美味しいですね、クライブ」
「ああ、この宿屋は当たりだ。フォル」
全くほっぺたに食べかすをつけて肉のパイをほおばっているのがこの国の第二王女だとはな。きっとここにいる誰も気がつかないだろう。そうして俺たちは日銭を稼ぐためにまた市場で俺の肌をさらしてタトゥーを彫って欲しがる客を探した。すぐに客は見つかって俺は『炎』や『水』のタトゥーを彫った。
「今日こそは夜這いをするのです、覚悟!! クライブ!!」
「そんな色気のないことを言われるとな、萎える」
「ええっ!! この色っぽい寝衣が駄目でしたか!?」
「いや、その寝衣は色っぽくて良いと思うぞ。でも堂々と夜這い宣言をされるとな」
「やっぱりこっそり忍び込むべきでした。勉強になります」
「またこっそり忍び込むつもりか、うっかり手をだしそうで嫌なんだよなぁ」
俺がそう言ったらフォルは大喜びしていた。うっかり手を出してくださいと言って抱き着いてきた。薄い寝衣のフォルは本当に色っぽかったから、俺はフォルを引きはがして一人で寝た。一人で寝たが、しばらくするとこっそりフォルが忍びこんできた。もうこいつ襲ってやろうか、俺は理性を総動員して眠ることした。その翌日のことだった。
「お願いです、貴方の弟子にしてください!!」
0
あなたにおすすめの小説
アイムキャット❕~異世界キャット驚く漫遊記~
ma-no
ファンタジー
神様のミスで森に住む猫に転生させられた元人間。猫として第二の人生を歩むがこの世界は何かがおかしい。引っ掛かりはあるものの、猫家族と楽しく過ごしていた主人公は、ミスに気付いた神様に詫びの品を受け取る。
その品とは、全世界で使われた魔法が載っている魔法書。元人間の性からか、魔法書で変身魔法を探した主人公は、立って歩く猫へと変身する。
世界でただ一匹の歩く猫は、人間の住む街に行けば騒動勃発。
そして何故かハンターになって、王様に即位!?
この物語りは、歩く猫となった主人公がやらかしながら異世界を自由気ままに生きるドタバタコメディである。
注:イラストはイメージであって、登場猫物と異なります。
R指定は念の為です。
登場人物紹介は「11、15、19章」の手前にあります。
「小説家になろう」「カクヨム」にて、同時掲載しております。
一番最後にも登場人物紹介がありますので、途中でキャラを忘れている方はそちらをお読みください。
異世界転移物語
月夜
ファンタジー
このところ、日本各地で謎の地震が頻発していた。そんなある日、都内の大学に通う僕(田所健太)は、地震が起こったときのために、部屋で非常持出袋を整理していた。すると、突然、めまいに襲われ、次に気づいたときは、深い森の中に迷い込んでいたのだ……
社畜のおじさん過労で死に、異世界でダンジョンマスターと なり自由に行動し、それを脅かす人間には容赦しません。
本条蒼依
ファンタジー
山本優(やまもとまさる)45歳はブラック企業に勤め、
残業、休日出勤は当たり前で、連続出勤30日目にして
遂に過労死をしてしまい、女神に異世界転移をはたす。
そして、あまりな強大な力を得て、貴族達にその身柄を
拘束させられ、地球のように束縛をされそうになり、
町から逃げ出すところから始まる。
企業再生のプロ、倒産寸前の貧乏伯爵に転生する
namisan
ファンタジー
数々の倒産寸前の企業を立て直してきた敏腕コンサルタントの男は、過労の末に命を落とし、異世界で目を覚ます。
転生先は、帝国北部の辺境にあるアインハルト伯爵家の若き当主、アレク。
しかし、そこは「帝国の重荷」と蔑まれる、借金まみれで領民が飢える極貧領地だった。
凍える屋敷、迫りくる借金取り、絶望する家臣たち。
詰みかけた状況の中で、アレクは独自のユニーク魔法【構造解析(アナライズ)】に目覚める。
それは、物体の構造のみならず、組織の欠陥や魔法術式の不備さえも見抜き、再構築(クラフト)するチート能力だった。
「問題ない。この程度の赤字、前世の案件に比べれば可愛いものだ」
前世の経営知識と規格外の魔法で、アレクは領地の大改革に乗り出す。
痩せた土地を改良し、特産品を生み出し、隣国の経済さえも掌握していくアレク。
そんな彼の手腕に惹かれ、集まってくるのは一癖も二癖もある高貴な美女たち。
これは、底辺から這い上がった若き伯爵が、最強の布陣で自領を帝国一の都市へと発展させ、栄華を極める物語。
敵国に嫁いだ姫騎士は王弟の愛に溶かされる
今泉 香耶
恋愛
王女エレインは隣国との戦争の最前線にいた。彼女は千人に1人が得られる「天恵」である「ガーディアン」の能力を持っていたが、戦況は劣勢。ところが、突然の休戦条約の条件により、敵国の国王の側室に望まれる。
敵国で彼女を出迎えたのは、マリエン王国王弟のアルフォンス。彼は前線で何度か彼女と戦った勇士。アルフォンスの紳士的な対応にほっとするエレインだったが、彼の兄である国王はそうではなかった。
エレインは王城に到着するとほどなく敵国の臣下たちの前で、国王に「ドレスを脱げ」と下卑たことを強要される。そんなエレインを庇おうとするアルフォンス。互いに気になっていた2人だが、王族をめぐるごたごたの末、結婚をすることになってしまい……。
敵国にたった一人で嫁ぎ、奇異の目で見られるエレインと、そんな彼女を男らしく守ろうとするアルフォンスの恋物語。
黒の神官と夜のお世話役
苺野 あん
恋愛
辺境の神殿で雑用係として慎ましく暮らしていたアンジェリアは、王都からやって来る上級神官の夜のお世話役に任命されてしまう。それも黒の神官という異名を持ち、様々な悪い噂に包まれた恐ろしい相手だ。ところが実際に現れたのは、アンジェリアの想像とは違っていて……。※完結しました
爺さんの異世界建国記 〜荒廃した異世界を農業で立て直していきます。いきなりの土作りはうまくいかない。
秋田ノ介
ファンタジー
88歳の爺さんが、異世界に転生して農業の知識を駆使して建国をする話。
異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。
その願いを叶えるために、農業で村人の飢えをなくすことを目標にして、生活していく。それが、次第に輪が広がり世界の人々に希望を与え始める。戦争で成人男性が極端に少ない世界で、13歳のロッシュという若者に転生した爺の周りには、ハーレムが出来上がっていく。徐々にその地に、流浪をしている者たちや様々な種族の者たちが様々な思惑で集まり、国家が出来上がっていく。
飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。
完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる