異世界の淫紋ダンジョン前の宿屋で働くおっさんの話

たこわさふりかけ

文字の大きさ
13 / 28

お嬢様と騎士の衆人環境下での初セックス

しおりを挟む
 女騎士は慌てて二人に駆け寄った。

「だから言わんこっちゃない! 感度上昇といってもそのレベルが段違いなのだ! こうなったら仕方ない! おいそこの騎士! さっさっとこのお嬢様とセックスしろ!」

「え!? ここでですか!?」

「馬車があるだろうが! その中でやれ! 野外プレイとか見れられていた方が興奮するとか! そういう性癖があるならこの場でも構わん! 我々としてはどこでヤっても一向に構わん!」

「い、いえ、そういう性癖はないので、せめて馬車の中で……」

「ならば早くしろ!」

 騎士が慌てて鎧を脱ぎ始めた間に、女騎士はお嬢様を抱え上げた。

 お嬢様は「ひぃやぁ!? ち、乳首とあそこがこすれてぇ——あっ、いぃっ!? なっ、なにかきちゃう!? 何かきちゃってますのおおおおおおおおおおおお!!!」と想像以上の快感に快楽神経をやられていたようで盛大に潮を吹き散らかしており、女騎士はそれを浴びせかけられたが、嫌がる素振りなど一切見せずに素早く馬車の中へ叩き込んだ。

「そら! ヤれっ! セックスセックス!」

「は、はいっ!」

 お嬢様とセックスをするという念願叶った喜びを味わう暇もなく、騎士はパンツ一枚の格好で馬車に入り扉を閉めた。

「あ、あの、このドレスはどうやって脱がせば……」

「い、いいですからああああ!!! このままでいいですからあああああああ!!! 早く!!! 早く出しなさいいっ!!! あそことお尻の中に出しなさいいいいいいい!!!!」

「は、はいっ! 畏まりました! くっ——うっ、わ!? な、なんだこれ!? 熱くて、ドロドロで、き、気持ち良すぎて——うわああああ!!!」

 ドピュ。

 という音をその場にいた人々は聞いたわけではないが、想像はついた。

「んんっ——! こ、これで、一発ぅ……うっ、う~~~……さ、さあ! は、早くなさい! 子宮にあと九発でしてよ!」

「ちょ、ちょっと待ってください……思った以上に、気持ち良過ぎて……うっ!」

 ドピュ。

 という音は聞こえなかった。が、その場にいた皆はそうであろうと想像した。

「はぁ……! はぁ……っ! あ、あと八発ですわ! は、早くっ! 早くしてくださらないと——おっ!? おっ、お~~~っ!!! あっ、あそこの、大事なところが、あっああっ! ひっ!? あ、熱いぃ! 熱いのおっ! は、早く! 早く出してっ、淫紋をどうにかしてぇええええ!!!」

「うっ…うぅっ……」

 悲しい声が響いた。

 精力の限界に達した男が漏らす哀しみの声であった。

「ちっ! 聞いていられんなこれは! おい! 誰か精力増強回復薬を持っていないか? 代金はこいつらが払う」

 女騎士の呼びかけに一人の冒険者の女性がすぐに応え、懐から精力増強回復薬を取り出した。何故ダンジョンに入る前からこれを持っていたのか。大方出てすぐ彼氏と野外セックスにしけこむつもりだったのだろうが、それについて尋ねたりはしない。

「あの、私ので良ければ」

「すまん。恩に着る」

 精力増強回復薬を受け取りながら、女騎士はメイドに言った。

「後でいいからそこの女性にこれの代金を払ってやってくれ」

「しょ、承知致しました……んぅ……っ」

「む……? お前……いや、我慢出来るなら今は待て。すぐに最高のおっさんが来る」

「さ、最高のおっさん……?」

「最高にセックスの上手いおっさんだ——ほら! 騎士! これを飲め!」

 メイドに答えつつ、女騎士は馬車の扉を開けた。中ではお嬢様が騎士に跨り激しく腰を振っているところであり、本来であればお嬢様も騎士も痴態を見られたことに対する悲鳴をあげるところであったが、今はそれどころではない。

 お嬢様は快楽を貪っており、騎士はそれに応えられず死に体である。

「騎士よ! これを飲めば一時的にだが精力が回復する!」

「あ、ありがとうございま——うおぇぇっ!? なんだこれ!? まっずっっっ!? おええええええええええ!?」

「飲め! 飲め! 不味くとも飲み干せ!」

 精力増強回復薬は飲めば精力が増強し、更には回復もする素晴らしい飲み薬だが、今ひとつ流行っていない理由がこれであった。

 不味いのだ。

 様々な薬草やらモンスターの肝やらを混ぜ、その上即効性を高める為にあれこれ生っぽい状態にしているらしく、とにかく生臭く、素面しらふでは飲めたものではない。

 またこれを飲んでキスをすると相手にも嫌がられるので、それも問題である。

 また、これは欠点ではないが——

「おえっ! うおぇ! うお——おおおおおおおおおおお!!!」

 ドピュ、ドピュ。

「おおおおおお……! おお……! お、お、おぉ……お……」

 追加で二度射精して、それから騎士はがくりと力を失った。

「あっ、あぁん! ちょっ! ちょっと!!! まだまだ出してもらいませんと! まだ全然足りませんのよお!?」

「無理だ。もう限界だ」

 高ぶるお嬢様とは打って変わって冷静な女騎士。

 彼女は知っていたのだ。こうなるということを。

 そう。これは欠点ではない。ないのだが、精力が最大値まで回復するということは——つまり、自らの限界を超えた回数の射精をすることは不可能なのである……(無論、最大値の高い者であればその効果を十全に活かせるが、一般的な男ではやはり恩恵が薄いと言わざるを得ないのは事実である)。

「こ、こんなはずでは……うぅっ……」

 萎えたちんぽが、きつきつのお嬢様のおまんこからぬるりと抜け出てしまった。

 騎士の名誉の為に書き記すが、彼は遂にお嬢様とヤレるということに緊張してしまい、前日しっかりと体を休めることが出来ていなかった……。

 また、お互いにとっての初めてのセックスが衆人環境で行われるという事態による緊張……。ちんぽよりも心ががちがちになってしまい、全力の半分も性力を発揮出来ていなかったのである。

 このような状況下でなければ、薬を一本飲めば中出し十発をギリギリキメられるくらいのポテンシャルはあったのだ……が、時既に遅し。

 騎士は力尽きた。

 お嬢様は半端に中出しされたせいで淫紋の疼きに苛まれている。

 メイドも発情しており、メガネの奥の瞳はお嬢様のおまんこから垂れてきた精液を凝視し、濡れ濡れに濡れている。

 不完全なセックスにより取り返しのつかない状況になってしまった——と、絶望する者もいたが、そういう者たちは知らないだけであった。

 この街に、尋常ならざる性力の持ち主がいるということを。

「あのー、出張依頼を受けてここまで来たのですが」

「来たか!」

 女騎士が振り向いた先に、その男はいた。

 おっさん——それも、既に準備万端。全裸のおっさんであった。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

まなの秘密日記

到冠
大衆娯楽
胸の大きな〇学生の一日を描いた物語です。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

処理中です...